振り返るとあっという間だったような気もする2021年ですが、いろいろありました。社会とSNSとに起こった出来事を、本サイトの記事を中心に振り返ります。本記事は前後編の前編です。後編はこちらです。
歴史に残る1月
2021年1月最大の、おそらく将来の歴史の教科書に載る事件と言えば、なんと言ってもジェフリー・スターとカニエ・ウェストがヤッていたウワサ……ではなく、トランプ支持者による米議事堂乱入事件でした。結局、無事ネタまみれの大統領は退任し、バイデン大統領が就任しました。この事件に関連してジュリアーニ元ニューヨーク市長のYouTubeチャンネルが非収益化されるというおまけもありました。
乱入事件ではトランプ支持者はペンス副大統領が選挙人の投票結果を覆すように圧力をかけていたのですが、ペンス副大統領は無事、何もせず、民主主義を守りました。早速、共和党反トランプ派のリンカーン・プロジェクトは「偉大なる何もしない人、マイク・ペンスを大統領に!」というキャンペーン動画を出しました。
悪乗りここに極まれり、です。
そのほか、1月はGameStop株事件が話題になり、オリビア・ロドリゴがスターダムに駆け上がり、ブライス・ホールの家におなら魔のストーカーが押しかけ、デイヴィッド・ドブリックとマディソン・ビアーの仲がウワサになり、ジョジョ・シワがカミングアウトしました。
小康状態の2月
2月にはチャーリー・ダミリオがコロナ禍の中バハマ旅行をして批判されたり、ひっそりとスウェイ・ハウスが解散したりしましたが、概して事件の少ない月でした。
ピューディパイの子ども向けチャンネルをディスる動画が削除された事件も見逃せません。批判すること、ディスること、低評価することをYouTubeから排除しようと、YouTube社は年末に低評価の非表示を断行することになりますが、その予告だったとも言えそうです。
ジェームズ・チャールズは他界し、ジョン・スワンは社会実験だと判明しましたが、いずれもウソです。妊娠を発表してたたかれたゾーイ・ラヴァーン、強力接着剤で髪をセッティングしてしてとれなくなったゴリラ・グルー・ガールも話題になりました。
なお、有名になったゴリラ・グルー・ガールは11月になって曲を出しています。なぜ今さら。
激動の3月
3月にYouTubeで起こった最大の事件はデイヴィッド・ドブリックの炎上でした。この炎上のきっかけはデイヴィッドではなく元友人の行動で、しかも本当に違法だったのかは今に至るも判然としません。しかし、デイヴィッドのYouTube動画の再生回数は最盛期の1/6に落ち込み、復活していません。
なお、デイヴィッドの炎上をあおったのはトリシャ・ペイタスとH3H3 Productionsのイーサン・クラインでした。2021年前半のYouTuberの炎上の仕掛け人と言えるのがこの二人です。
2月にはアディソン・レイがジミー・ファロンの番組に出演し、飛躍を予感させました。リル・ナズ・エックスの巧みなSNS戦略も話題になりました。
目立たない事件ですがジョン・スワンがなりすまし事件について謝罪したのも3月の大きな出来事でした。ジョン・スワンはYouTuberが起こした事件を動画にするコメンタリーYouTuberです。2020年は勢いがあったコメンタリー界隈ですが、2021年はやや勢いが衰えた感があります。しまいにはYouTuberの事件が少なくなったせいか、自分たちでケンカを始めてしまいました。
燃える4月
炎上は4月も相次ぎました。これまでも未成年との不適切な交流をウワサされていたジェームズ・チャールズがついに大炎上し、謝罪に追い込まれました。ジェームズはモーフィーから契約を解消され、動画の再生回数も最盛期の1/4に落ち込んでいます。デイヴィッド・ドブリックは相変わらず燃え続け、ドリュー・グッデン、EDP445も炎上しています。ジェームズの炎上もトリシャとイーサンがあおっていました。
18歳になったBhad BhabieがOnlyFansに進出、二組のTikTokerカップルの浮気と破局、ジェフリー・スターが交通事故で重傷を負うなど、話題に事欠きませんでした。
クロエ・カーダシアンが加工されていない写真を削除しようと躍起になっていたことも話題になりました。この前後、元交際相手のトリスタン・トンプソンは浮気相手を妊娠させていたようですが、それが発覚したのは12月のことでした。
小競り合いの5月
5月は小規模なケンカや小競り合いが目立ちました。TikTokのモノマネ動画が削除、フロイド・メイウェザー・ジュニア対ローガン・ポールの記者会見に乱入した弟ジェイク・ポールがメイウェザーを殴る、そのジェイクの試合を違法に見ていた疑いでイーサン・クラインが訴訟の危機に瀕し、イーサンの仇敵キームスターがイーサンと協力関係にあったトリシャを告発し、ニューヨーク・タイムズ記者とYouTuberの言い争いが発生し、家族チャンネルACE Familyの父オースティンの弟ランドンのパートナーとの不仲説が流れましたが、いずれも小規模でした。しかし、多くが2021年中盤から後半の大きな出来事につながっていくことになります。
5月も相変わらずTikTokスターの4角関係が話題になり続けていましたが、それぞれに幸せな道を歩んでいます。ジェイデン・ホスラーとネッサ・バレットは音楽活動を順調に続け、マッズ・ルイスには新恋人ができ、ジョッシュ・リチャーズは独身生活を謳歌しています。
人を呪わば穴二つの6月
6月に今年最大のYouTuberイベントだと思われたのはフロイド・メイウェザー・ジュニアとローガン・ポールのボクシングマッチでした。しかし振り返ってみれば、このイベントは瞬間的な盛り上がりはあったものの持続的なものではなく、むしろその後の影響が大きかったのはACE Familyのオースティン・マクブルームが主催したYouTube対TikTokのプラットフォーム対決ボクシングマッチでした。
不幸なことにメイウェザー対ポールの1週間後に行われ、興行収入が思わしくなかったこのボクシングマッチですが、興行収入が思わしくなかったがゆえに2021年後半のYouTube界に波乱を巻き起こしていくことになります。
2021年前半をかき回していたのはトリシャ・ペイタスとイーサン・クラインの二人組で、デイヴィッド・ドブリックの炎上も、ジェームズ・チャールズの炎上も、彼らがたきつけていました。6月は元々仲がよいとはいえなかったトリシャとイーサンの間で関係の悪化が決定的になり、ポッドキャストが終了しています。その後、イーサンは命脈を保っていますが、トリシャの再生回数の低下はとどまるところを知りません。人を呪わば穴二つとはこのことでしょう。
そのほか、6月にはコメンタリーYouTuberのCreepShowArtが友人をおとしめる書き込みを掲示板にしていたことが明らかになり、謹慎に追い込まれています。
TikTokerのシエナ・メイ(17歳)がジャック・ライト(18歳)への性的暴行疑惑で告発され、反論するという事件もありました。この事件については、はっきりしたことは書けないのですが、当初から暴行の被害者ということになっているジャック・ライトが怪しすぎて扱いに困っています1。
後編に続きます。
Image: every single time Ethan has made fun of Trisha’s voice
注
- ところで、ジャック・ライトはキスが話題になっていた。他意はありません。