YouTubeプレイボタン(クリエイターアワード)を巡るドラマと再生マークの歴史 登録者数が節目に達しても贈られないことがある?

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YouTubeクリエイターアワードをご存じでしょうか? YouTuberとして登録者数が一定の節目を超えるとYouTubeから再生ボタンを模した記念品(表彰盾)を贈られます。正式名称はクリエイターアワードですが、再生ボタン・プレイボタンとも呼ばれます。

公式には登録者数10万人で贈られるシルバークリエイターアワード、100万人で贈られるゴールドクリエイターアワード、1000万人で贈られるダイヤモンドクリエイターアワードがあります。

YouTube Creator Awards

ほんの一握りの、高みに達した選ばれしクリエイターだけが手にすることができるクリエイターアワード。実は、贈られない場合もあったり、裁判の対象になったりすることもあるのをご存じでしょうか? 今回はYouTubeクリエイターアワードにまつわるドラマをお伝えします。

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クリエイターアワードとは

クリエイターアワードはYouTubeクリエイター表彰プログラムの一環として、登録者数が節目に達したYouTuberに贈られます。正式名称はクリエイターアワードですが、YouTubeの再生ボタンの形を模したものなので「プレイボタン(再生ボタンplay button)」と呼ばれています。こちらの動画によれば登録者数5000万人で贈られるカスタムプレイボタンもあるそうです。クリエイター表彰プログラムの公式ページによれば、1億人で贈られるレッドダイヤモンドプレイボタンもあります。

4年前のデータですが、登録者数が10万人を超えるのはチャンネル全体のおよそ0.4%で、100万人を超えるのはおよそ0.02%です。クリエイターアワードの基準に達するのは選ばれし者だけです。

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贈られないこともある

今、「クリエイターアワードの基準に達する」と書きました。「クリエイターアワードを手にする」とは書いていません。実は、クリエイターアワードは基準に達したYouTuber全員に贈られるわけではありません。利用規約を遵守し、著作権侵害をしておらず、偽の登録者を購入していない、などの条件がありますが、それだけでなく、YouTubeが好ましいと判断するコンテンツを出しているのでなければ認められないようです。

ティップスター(Tipster)はYouTube登録者数11.5万人で、先日10万人を超えたところです。主にYouTuberのケンカや炎上を取り上げています。10万人の節目に達してもクリエイターアワードが届かなかったようです。

ティップスターはこのようにツイートしました(現在は削除済み)。

YouTubeの判断は不当だという声があります。

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(2022年8月14日:削除されたツイートをキャプチャ画像で置き換えました。)

ティップスターは炎上を取り上げますが、炎上をあおるような発言はしません。しかし、YouTube運営はなりふり構わずYouTubeを無菌室のような環境にしようとしているようです。

【2021年7月25日追記】仲間のYouTuberからの抗議の声を受けて、ティップスターのところにもプレイボタンが届いたそうです。

他人のプレイボタンを奪うYouTuber

2019年3月、タトゥーアーティストでYouTuberのロメオ・ラコステ(Romeo Lacoste)はYouTubeチャンネルDramaAlertの司会者キームスター(KeemStar)を訴えました。キームスターの動画がロメオの評判を傷つけているというのがその理由でした(この件についてはこちらの本サイト記事をごらんください)。しかしロメオは敗訴し、さらにキームスターから逆に訴えられ、この訴訟でも敗れ、キームスターに賠償金を支払わねばならなくなりました。

賠償金のかわりに和解条件としてキームスターが提示したのが、ロメオのプレイボタンを引き渡すことでした。こちらの動画では、手に入れたキームスターがロメオのプレイボタンに自分の名前を書き込んでいます。

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(2022年9月4日:削除されたYouTube動画をキャプチャ画像で置き換えました。)

むごい……。

ちなみに、キームスターはピューディパイ(PewDiePie)のレッドダイヤモンドプレイボタンを購入したと報道されています(外部記事)。キームスターは他人のプレイボタンを複数保有していることになります。

おまけ:再生ボマークのデザインの歴史

YouTubeの動画を再生するボタンも、クリエイターアワードのプレイボタンも、ともに右向きの三角形です。音楽プレーヤーや家電のリモコンでも見かけるマークですが、このマークはいつごろから使われるようになったのでしょうか?

こちらのRedditの書き込みでは、このデザインの始まりは1960年代に遡るが、普及したのはソニーのウォークマンとディスクマンから(1980年代)だったと語られています。それ以前は音符マークが再生ボタンとして使われることもあったそうです。身近なデザインにも歴史があることがわかります。

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