14歳のYouTuberパイパー・ロクウェル(Piper Rockelle)のチャンネルが無期限で非収益化されました。パイパーのチャンネルに出演していたキッズスターたち11名が訴えを起こしたのがその理由です。パイパーの母親から暴行された、動画へ出演した報酬が未払いであると訴えています。
問題ありのチャンネル
パイパーのチャンネルは子ども向けです。友達や元彼にイラズラをしたよ、という内容です。しかし、なかには過剰に性的な内容を含む動画もあったので問題になっていました。彼氏に水着をレビューしてもらった、などです。過激な内容になっているのは、再生回数を増やして収益を上げるため母親が画策しているからだというウワサがありました。
歌手のピンクは「金儲けのために子どもたちが搾取されている」とパイパーの母親を公に批判していました。ピンクの批判が話題になり、パイパーのチャンネルが注目されると「利用規約に違反しているのでは?」と指摘される動画が複数出てきました。
その後、パイパーの母親は出演者の子どもたちから訴訟を起こされています。これを受けて、米INSIDER誌がYouTubeに問い合わせたところ、パイパーのチャンネルは無期限で非収益化したと回答があったそうです。
(2024年9月22日:削除されたツイートをキャプチャ画像で置き換えました。)
ここまでの内容はメイヘムが動画にしています。
(2023年8月6日:削除されたYouTube動画をキャプチャ画像で置き換えました。)
パイパーのチャンネルはパートナー・プログラムから外されたようですが、新たな動画は相変わらず公開されています。動画の収益は得られなくなっても、商品の販売をすることはできます。また、InstagramやTikTokなどで案件を受けて稼ぐことはできます。状況が改善すれば再度YouTubeでも収益化される可能性もあります。
今のところパイパーは私生活では母親と行動を共にし、ほかの出演者たちの告発には同調していません。別件で批判されている子どもYouTuberのダニエル・コーンも同様に、母親が黒幕であると何度も告発されていますが、母親と一緒に活動を続けています。
子どもYouTuberは親に搾取されているとよく指摘されます。しかし、だからといってYouTuberをやめさせれば彼らの生活が改善するともいえません。難しい問題です。パイパーのチャンネルが非収益化されたのを歓迎する声もありますが、これでチャンネルの収益が被害者のところに行くようになったわけでもありません。収益がパイパーのチャンネルに入らなくなった分、YouTubeの懐に入っています。YouTubeだけが儲けるのも考えものです。また、この措置は裁判の進展によっては勇み足だったことにもなるかもしれません。