2020年下半期、本サイトで取り上げた動画の総決算です。最も紹介した動画が多かったチャンネル、YouTuber、動画の長さ、もっとも紹介したツイートが多かったアカウントなどを紹介していきます。
2020年上半期の総決算はこちらです。
本サイトではYouTubeが押しているクリエイターを把握するために急上昇ランキングを週に1回、紹介しています(急上昇ランキング)。以下の動画数や平均値は急上昇ランキングを除外して算出しています。
紹介した動画数は554本、360チャンネル、総再生時間は61万3824秒です1。
最も紹介したチャンネルは?
本サイトで紹介した動画が最も多かったチャンネルは何でしょう? 順位は以下のとおりです。
第1位 16本の動画 ハリウッド・フィックス(The Hollywood Fix)
TikTokスターを追うパパラッチチャンネルのハリウッド・フィックス(記者はフレッチャー)が第1位でした。1日で10本ほどの動画を公開することもあります。TikTokスターがたくさん流入した2020年下半期YouTubeを特徴付けるチャンネルです。
第2位 7本の動画 Tea Spill
美容界のドラマや炎上騒動を扱うチャンネルティー・スピル(Tea Spill)です。2020年8月には過去動画を一斉に消していたので、不穏な空気を感じます。
いつも炎上の中心に言った巨魁ジェフリー・スターが静かになってしまった2021年の美容界は一体どうなるのでしょうか?
第3位 6本の動画 dangelowallace、Kavos、Clevver News、Spill Sesh、Jeffree Star、James Charles
ディアンジェロ・ウォレス(dangelowallace)はコメンタリーYouTuberです。美容界の炎上に関わった三悪人(ジェフリー、シェーン、タティ)を扱った動画シリーズがヒットして急激に登録者数を伸ばしました。彼の動画は徹底的な調査を下敷きにしていて、事実に基づいた冷静なコメントをしているのでオススメです2。
(2021年4月12日:削除されたYouTube動画をキャプチャ画像で置き換えました。)
Kavos(本名ピアース)はイギリスのコメンタリーYouTuberです。イギリスのYouTuberは集団を作っている印象ですが、彼は単独で活躍しています。彼がベル・デルフィンのOnlyFansをレビューした動画は面白かったです。
クレバー・ニュース(Clevver News)はハリウッド・セレブやYouTuberのニュースを紹介している企業チャンネルです。
スピル・セッシュ(Spill Sesh)はティーチャンネルです。薄い内容でも動画を10分まで伸ばそうとする悪癖があります。
ジェフリー・スター(Jeffree Star)は大物美容YouTuberです。2020年下半期は、記事が公開され過去の犯罪行為が明るみに出ました。炎上気質のため、美容界のお友達もいなくなり寂しい様子です。
ジェームズ・チャールズ(James Charles)は美容YouTuberです。2020年下半期は、TikTokスターやストリームYouTuberなど違う業界のクリエイターと活発にコラボをしていました。面白いまま人柄は丸くなり、人としてとても魅力的に成長しています。これからも口を滑らせて炎上する可能性はあります。
第9位 5本の動画 Dixie D’Amelio、Streamy Awards、Bowblax、Internet Today、Veritasium
TikTokスターのディクシー・ダミリオ(Dixie D’Amelio)はチャーリー・ダミリオの姉です。エモい歌を歌う歌手でもあります。
ストリーミー・アワード(Streamy Awards)は、受賞者を公式チャンネルで紹介していたので動画数が多くなりました。
ボーブラックス(Bowblax)はツイートを読むだけのYouTuberです。ただ読んでいるだけですが、風化してしまいがちなネット史を克明に遺しているチャンネルなので価値はあると思います。
インターネット・トゥデイ(Internet Today)はリッキーとエリオットが司会を務めるゆるいニュースチャンネルです。
その他
4本の動画を取り上げたのはハリーワイヤ(Hollywire)、タナ・モジョ(Tana Mongeau)、ドラマ・アラート(DramaAlert)、オウサムネスTV(AwesomenessTV Daily Report)、インフォーム・オーバーロード(InformOverload)、ドラマ・インベスティゲーター(Drama Investigator)、タティ(Tati)、ロレイ(LARRAY)、ジョッシュ・リチャーズ(Josh Richards)、ネットフリックス(Netflix)、アダム(Adam McIntyre)、モーフィー(Morphe)、ジャーヴィス・ジョンソン(Jarvis Johnson)、リアム(Liam McEvoy)です。
3本の動画を取り上げたのはチャーリー(penguinz0)、アディソン・レイ(Addison Rae)、ブライス・ホール(Byrce Hall)、グリフィン・ジョンソン(Griffin Johnson)、インポールシブ(Impaulsive)、エルヴィス(Elvis The Alien)など16チャンネルです。付き合っているアディソンとブライスは仲良く同ランクとなりました。
2020年下半期の傾向
今回も動画の長さをヒストグラムにしてみました。
動画再生時間の中央値は589秒、平均値は1107秒でした。最短の動画は124秒、最長の動画は3万6503秒です。
最短の動画はこちらです。
こちらの記事で取り上げました。
最長の動画はこちらです。
こちらの記事で取り上げました。
急上昇の動画でもそれ以外でも、100〜300秒の比較的短い動画と500〜2000秒の比較的長い動画が多く、中間の300〜500秒の動画がやや少ない二峰性の分布になっています。これは2020年上半期と同じ傾向です。
続いて、動画の総再生回数の分布です。再生回数の中央値は約50.1万回、平均値は約848万回でした。再生回数の一番低い動画は74回、一番高い動画は4.2億回です。
再生回数が一番低いのはこちらの動画です。
こちらの記事で取り上げました。124回でした。
再生回数が一番高いのはこちらの動画です。
こちらの記事で取り上げました。
急上昇入りした動画もそれ以外も今回は対数正規分布とは違いそうに見えます。これは2020年上半期とは少し違っています。
Twitterは?
2020年下半期に取り上げたツイートは1020個でした。
もっとも多くのツイートを取り上げたのはキームスター(KEEMSTAR)で38回、第2位はデフヌードルズ(defnoodles)で31回、第3位はディアンジェロ・ウォレス(dangelno)で16回、第4位はスピルセッシュ(spillseshYT)で15回、第5位はニコラス・デオレオ(nicholasdeorio)とウィリアム(OhMyGodExposeU)で10回、第7位はHere For The Tea (HereForTheTea2)で8回、第8位がジェームズ・チャールズ(jamescharles)、H3H3 Productions (h3h3productions)、クリープショー・アート(creepshow_art)、ティーセッシュ(TeaSeshYT)、テイラー・ロレンズ(TaylorLorenz)、ボーブラックス(Bowblax)、アレクサンドリア・オカシオ=コルテス下院議員(AOC)で7回です。
Instagramは?
2020年下半期に取り上げたInstagram投稿がもっとも多かったのは、ジェフリー・スターで10個でした。 続いてHere for the Teaが9個、ラナ・ローズが6個、exposinghouseも6個、ジェフリー・スター・コスメティックスが5個、アディソン・レイが4個です。
2021年上半期に向けて
新型コロナウイルスに揺れた2020年でしたが、影響は2021年上半期も続くでしょう。ジェフリー・スターやその他の炎上系YouTuberがおとなしくなってしまい、話題が減った印象のある2020年下半期でしたが、明るい兆しもあります。TikTokerたちがYouTubeへの参入を本格化させ、VinerがYouTubeに参入した2016年から2017年を思い出させるような事件がちらほら見られるようになってきました3。ジェームズ・チャールズやローガン・ポールが彼らの後見人を買って出ているのも楽しみな要素です。これからも彼らに注目です。
本年もありがとうございました! よいお年をお迎えください。
注
- 急上昇ランキングを込みにすると1051本、668チャンネル、97万4681秒となる。
- 速報性を重視するあまりリサーチを手抜きして、ほとんど無編集、感情にまかせて私見を話すティーチャンネルが多いなか、ちゃんと調べて語るディアンジェロは稀少。
- あたかも「個体発生は系統発生を繰り返す」のように。