バーニー・サンダースは米国の上院議員です。2020年のアメリカ大統領選に出馬していました。彼は国民皆保険を主張している民主社会主義者で、ミレニアル世代やZ世代など比較的若い世代からの支持を集めていました。
そんなバーニー・サンダース議員を支持してネットで人気になったのがニコ(neekolul)です。ニコはバーニーのキャンペーンシャツを着た動画がバイラルになったので「OKブーマーガール」とも呼ばれています。
今回は、ニコが新居を紹介して批判の声にさらされていました。新居が2億円($2ミリオン)と紹介されていたからです。
「金持ち嫌い」じゃなかった？
こちらが2021年6月1日に公開されたニコの動画です。
高層階の家では、ワイン用冷蔵庫付きのキッチン、バスルームが3つ、主寝室、ランドリールーム、2つのウォークインクローゼット、仕事部屋、同居人の部屋などが紹介されています。窓から見える景色もきれいで魅力的な豪邸です。
ファンはニコの成功を喜んでいるかと思いきや、そうでもないようです。執筆時動画には80%の低評価が付いています。
上位コメントを一部紹介します。批判的なコメントばかりです。
1：ソーシャルメディア上で社会主義者ぶるのは儲かるよ。ハサン・パイカー1を見ればわかる。
2：ニコの自宅はバーニー・サンダースのバーモント州の家より豪華だ。
3：貧乏な時は「金持ちに課税せよ！」、金持ちになると「私の2億円の豪邸を見てぇ！」
4：OKブーマーガールは金持ちのブーマーを批判して人気になったのに、本人が金持ちのブーマーになった。ペテン師め。
5：批判してた対象に自分がなるとはいかがなものか。成金ブーマーが偉そうにしやがって。
ニコが批判されているのはYouTube上だけではありません。Twitterでも偽善を指摘する動画を投稿する人がいます。
2021年のニコ「これが私の2億円の豪邸です」
（2022年5月29日：削除されたツイートをキャプチャ画像で置き換えました。）
Twitterアカウント「偽善なり(I,Hypocrite)2」は「全貌を把握するために、ニコのファンを黙らせる必要がある」と投稿しています。
We need a total and complete shutdown of simps until we can figure out what the hell is going on. pic.twitter.com/1RNmAWvjbX
— I,Hypocrite (@lporiginalg) June 2, 2021
質素倹約で地に足の付いた生活をしているバーニーの支持者だったニコが、豪邸に住み華美な生活をしている偽善を指摘されています。同じような偽善を指摘されたストリーマーがいます。ポキメイン(pokimane)です。
ポキメインも偽善的？
ポキメインのツイートが発端でした。
（2022年11月28日：削除されたツイートをキャプチャ画像で置き換えました。）
またまたTwitterアカウント「偽善なり(I,Hypocrite)」が偽善を指摘しています。
— I,Hypocrite (@lporiginalg) May 27, 2021
添付された記事には「ポキメインは年間1000万円をスタバのデリバリーに遣っている」と書かれています。
ポキメインは「スタバに1000万円遣うポキメイン」のニュースを紹介したYouTuberにこのように反論していました。
（2022年1月17日：削除されたツイートをキャプチャ画像で置き換えました。）
スタバに年間1000万円遣うのは、フェイクニュースだったようです。
人気になる前は「生活は質素です！」と話していたのに、人気になり豊かになると華やかな私生活を紹介するYouTuberはよくいます。経済状態が変われば政治的な見解も変化するのは自然ですが、人気を得たキャラクターと矛盾すると、人気を失います。一般庶民の気持ちを理解しているふりをする人気YouTuberの実態が浮き彫りになった炎上でした。
Image: OK Boomer Girl ROASTED For INSANE Hypocrisy! Neekolul Embraces Capitalism & Subscribers Leave
注
- ハサン・パイカーはTwitchストリーマー。政治関連や時事ネタについてコメントをして人気になった。もともとは叔父（ジェンク・ユーガー）のメディア会社TYTで働いていたが、「アメリカ国民が2001年9月11日テロを受けたのは当然だ」とコメントして炎上し解雇された。結果として、叔父のコネでTYTで働いていた頃より、Twitchストリーマーになった後の方が成功している。一時期ポキメインと交際していたとウワサが浮上するも真偽は不明。
- アカウント名“I, Hypocrite”はロバート・グレーヴスの小説『この私、クラウディウス(I, Claudius)』を思い出させる。
