偏向報道をする保守的な人たちが急進左派を中傷するために作り上げたウソ話、のような実話が報じられています。舞台はマサチューセッツ州グリーンビルです。ここで2025年に開業したバー「ラスト・ディッチ」は入店するためにマスク必須を掲げている(今となっては)珍しい取り組みをしています。免疫疾患がある方やLGBTQの方、お金がない方たちが快適に過ごせる環境を目指していたようです。
しかし経営難に直面し、対策として「土曜の営業だけマスクをしてもしなくていい」方針をSNSに発表しました。すると、常連客やネットから「障害者差別」「優生思想主義者」と経営者が批判されただけではなく、「火炎瓶を投げ込まれればいいのに」とまで脅迫まがいの投稿する批判が出てしまいました。
ボストングローブ誌が一連の騒動を有料記事で紹介し、反響が大きくありました。あまりにも極端な反応をする常連客や一部のネット民の存在に記事を読んだ人々は目を疑ったようです。
ラスト・ディッチ・バー
バーのオーナーは当初3人で、現在はジャッキー・メタリオンの1人だけが残されています1。バーの開業資金で$50,000(約800万円)の借金があり、バーの大家から滞納している$3,900(約60万円)の賃料を請求されており、この半年間は車で寝て4つの仕事を掛け持ちしているそうです。それでもバーの経営はうまくいかず、今回のマスク必須の条件を緩和したかったそうですが、うまくいきませんでした。
バーは常連客や参加したい人向けのオンラインミーティング(仲裁者はセラピスト)で意見交換を3時間半行いますが、それでも解決策はなくマスク必須のままで終了します。
オンラインミーティングでバーの経営者を厳しく批判していた一人は黒人男性のsoe noireです。彼はバーにこれまでに7、8回訪れたことがあるそうですが、経営者に同情を見せず「白人女性がこの時間を自分中心に使い、泣きついてくるなんて極めて人種差別的だ」と一刀両断しています2。
ここまでの内容はインターネットトゥデイが紹介しています。
バーの経営者たちは夢見がちな20代半ばで理想だけを掲げて経営をしようとしていた、と結論付けています。加えてバーの方針としては極めて包摂主義で、思いやりの空間を設けようとしていたにも関わらず、ネット上でとんでもない批判を受けているとも話しています。
バーには無料で高性能のマスクやナルカン(オピオイドのオーバードーズで使う薬)を置く「フリーショップ」まであったそうです。通常、がめついバーのオーナーは労働者を酷使し、できるだけ法外な値で酒を提供しているものですが、それでもバーは経営不振に陥りやすいとも動画で話しています。
SNS上の意見
バーの経営者には脅迫まがいの投稿をする人がいました。「火炎瓶が投げ込まれてもしかたない」と投稿した人物は「ヒジャブから発想を得た世俗的なアクセサリー」を被っているくせ者です。このアカウントは一時的に凍結していましたが、復活しています。
— #1 war veteran hater (@veteran_hater00) September 23, 2026
「この騒動で驚く人は真のwoke(ウォウク)を知らないな」と話しているTikTok動画です。4年間リベラルアーツカレッジに通ったので、常識を超えた尋常ではないウォウクを経験したそうです。
こちらもウォウクの人が同様の意見の意見を地域性を交えて話しています。「みなさんマサチューセッツ州西部パイオニア・バレーのウォウクを知らないね。」と話し「コロナ禍でこの周辺地域で大学時代を過ごしたウォウクの人々が、そのまま思想を醸成させた結果。いわばパンデミックに起因する精神病のようなもの。本気で『乳製品を食べて良いのはアイルランド人だけ』と話す人や『マスクを一瞬でも外すのは優生思想』と言う人がいても驚いちゃいけないよ。」と話しています。
ボストングローブ誌は今回の記事で反響を呼び、かつてない収益を上げたそうですが非常に興味深い記事です。アメリカは広い極端な思想が存在し、MAGAや地球平面説を唱える人からマサチューセッツ州西部の人々まで共存しているのだと改めて衝撃を受けます。
