2008年にYouTubeチャンネルを開設して以来、YouTuber兼Makeup GeekのCEOとして活躍しているマリナ・ステル(Marlena Stell)の動画を紹介します。
マリナは以前に「インフルエンサーは化粧品を紹介するだけで600万円をブランドに要求している」と問題提起をしていました。こちらの記事で紹介しています。
今回、マリナの動画ではジャクリン・ヒルやジェームズ・チャールズなど複数の美容YouTuberに言及しつつ美容業界はどうあるべきか話をしています。1時間半と長尺なので内容を抜粋して紹介します。
以下はおおむねこちらの動画の内容に即しています。
ジャクリン・ヒル
ジャクリン・ヒルはリップスティックを1ヶ月で製造したと話していたが、通常製造に9ヶ月はかかるはず(動画26分から)。※ジャクリンはリップスティックを販売していましたが、購入者から苦情が相次いでいました。ジャクリンは釈明動画を投稿しています。
2016年Makeup Geekのコンシーラーとクリームシャドーの試作品をある工場でつくりました。結果はこのようになりました(動画37分から)。
Ive seen this before. This is my internal quality control documents. These are concealers and cream contour kits from 2017 that never got launched due to quality issues. pic.twitter.com/K5ihkbrJPh
— Mᴀʀʟᴇɴᴀ Sᴛᴇʟʟ (@MarlenaStell) June 8, 2019
混入したプラスティック片、へこみが見られます。
— Mᴀʀʟᴇɴᴀ Sᴛᴇʟʟ (@MarlenaStell) June 8, 2019
さらに、毛や指紋まで付着しています。
どこかで見覚えがある不衛生さですね。そうです。これらはジャクリンがリップを発注した工場と同じ工場で作られたものです。
試作品の状態を見て、マリナは再三ジャクリンに「あの工場はやめた方がいい」と忠告していたそうです(マリナはジャクリンが問題の工場でリップを製造する予定と知っていました。工場で打ち合わせをした日がたまたま同じだったのです)。結局、ジャクリンは耳を貸さなかったようですが1。
不衛生な商品を使って、万が一健康被害が出たらどうするのでしょう? 免疫力が低下している人、高齢で妊娠している人が体調不良になるかもと懸念しています。ジャクリンが「商品は安全です」と言い続けているのは不誠実だと思う、とマリナは話しています。
ジェームズ・チャールズ
2018年9月、マリナはネットフリックスで美容業界についてのドキュメンタリーを撮影していました。その事実を知ったジェームズはNetflixに向けてこのようにツイートします(動画47分51秒から)。
Netflixさん。美容業界の舞台裏となぜ業界が没落しつつあるかドキュメンタリーを撮りましょう。全方面の欠点を偏りなく、概要をまとめています。わたしの何百万といるフォロワーも真相を知りたいと思っています。メールください。
Hi @netflix let’s make a documentary on the behind the scenes of the beauty industry and why the community is plummeting. I already have a full outline of it done that highlights faults on ALL SIDES in a NON-BIAS way, and a platform of millions that want to know more. Email me.
— James Charles (@jamescharles) September 27, 2018
このツイートが投稿された時、マリナはNetflixと撮影中だったので非常に恥ずかしい思いをしたそうです。さらにジェームズはこのようにツイートします。
「この女」は業界のこと何もわかってない。ビジネスがうまくいかない原因を、自身の判断ミスや個人的な問題ではなく、インフルエンサーのせいにしてるだけ。
こんなのあんまりよ。Netflix、ぜひ打ち合わせしませんか? わたしはいろんな情報を提供できます。
ジェームズはマリナを「この女(this woman)」と表現しています。このような呼び方は、たいへん失礼だとマリナは怒っています。
マリナはジェームズからのDMを公開し(動画52分19秒)「あなたが宣伝のために連投ツイートをしたから傷ついた」という文面を読み上げています。謝罪するどころか被害者になってるジェームズ。すごい神経しています。
その後、ジェームズから話し合いを持ちかけられますが、しばらくしてジェームズが断ってきたので実現しなかったと話しています。
ブランドからお金を受け取るYouTuber
美容YouTuberの動画にスポンサーが付いていると公表すると批判を浴びることがあります。お金で買われてしまって正直なレビューをしなくなったインフルエンサーとみなされしまうのです。
例えば、ニッキー・チュートリアルズ(本名:Nikkie de Jagerニッキー・デ・ヤーハー、チャンネル:NikkieTutorials)はメイベリンと提携し宣伝をしていました。
すると、ファン(YouTuber Sebastian Williams)はこのような動画を作っています。
ニッキーが以前嫌いと言っていたスポンジタイプのコンシーラーやコントゥアーを褒めていたり、一度もしたことがない化粧方法をお気に入りの方法と紹介しています。台本を読んでるのがバレバレで誠実さを感じられないメイベリンとのコラボ動画のせいでニッキーの評判はガタ落ちしました。
長年見てきたファンだからこそ、ニッキーがウソをついていると見抜いてしまうのですね。
こういった現象が起こるのをマリナは憂慮しています。(動画1時間1分40秒から。)
正直にスポンサーが付いていると開示しているインフルエンサーを批判しなくてもいいじゃない。タダで動画を提供しているのよ。クーポンやリンクを利用してインフルエンサーを応援してあげましょうよ。
さらに、企業がインフルエンサーに対し「我々の商品を悪く言ったら二度と起用しませんよ」とプレッシャーをかける風潮もあるようです。マリナは企業側の姿勢も批判しています。(たしかに、率直なレビューをしたせいでPRリストから外されたり、新商品発表パーティーに招待されなかったりするYouTuberはよく見受けられます。)
こういったファンや企業(ブランド)のあり方がインフルエンサーが信用されにくくなる原因を担っているようです。インフルエンサーだけ批判されるのは間違っているのかもしれません。
おまけ:YouTuber紹介
マリナが動画内で言及した美容YouTuberで好意的に表現していた人を紹介します。
- Wayne Goss(チャンネル)- マリナは自分と同時期にチャンネル開設した人として名前をあげています。とても優しい人だそう。
- NikkieTutorials(チャンネル)- ニッキーも同時期にチャンネル開設したそうです。当時ニッキーは14歳でしたが、すでに頭角を現していたそうです。
- Manny MUA(チャンネル2)- カリスマ性があるラテン系の男性美容YouTuberは当時いなかったのでマニーを応援していたそうです。
- PatrickStarrr(チャンネル)- パトリックは個人的にマリナに電話をかけてくれた優しい人、と話しています。
- KathleenLights(チャンネル)- 天国から地上(美容業界)に舞い降りた天使のように優しい人とのこと。
- Amanda Ensing(チャンネル)- フェイスチューン(Facetune)がわからないマリナに使い方を教えてくれたりする思いやりがある人。Makeup Geekの商品も動画で紹介してくれている、と話しています。
リップ騒動の記事一覧
ジャクリンのリップ騒動を時系列順に並べています。
- 美容YouTuberジャクリン・ヒルが発表したリップ 欠陥品が続出⁉︎
- ジャクリン・ヒルのリップに新たな疑惑が浮上 製造工程の問題?
- ジャクリン・ヒルの釈明 リップの謎の繊維と粒の正体
- ジャクリン・ヒルのリップ検証動画と元夫の支え
- Makeup Geekのマリナ・ステルがインフルエンサーへ助言(本記事)
- ジェフリー・スターのバーキン、ジャクリン・ヒルの続報、Benefit Cosmeticsの優勝者など美容YouTuberニュース
- ジャクリン・ヒルがリップ騒動から復帰!みんなの反応とジャクリンの今後
Image: Hot Water, Tea By Ali