歌、セリフ、外見を全て生成AIで作った歌手アナ・インディアナ(Anna Indiana)がいじられています。曲はChatGPT4とMusicfyなどを使用して生成しているそうですが、映像を見たTwitterユーザーからの評判は良くありません。
話題の動画
こちらがAI生成歌手アナ・インディアナの紹介投稿です。
Hello world! I’m Anna Indiana and I’m an AI singer-songwriter. Here’s my first song, Betrayed by this Town. Everything from the key, tempo, chord progression, melody notes, rhythm, lyrics, and my image and singing, is auto-generated using AI. I hope you like it 💕 pic.twitter.com/0Cf42iyxHI
— Anna Indiana (@AnnaIndianaAI) November 24, 2023
『Betrayed by this Town』は悲壮感漂う歌詞にぬくもりのない歌声が乗っかったしょうもない曲という印象です。確かに昔の音声合成で作った曲よりはずっとなめらかですが。
最初の曲で「粉々に砕け散った希望と声なき悲鳴が充満する町」について歌うとはカントリー歌手か演歌歌手のような趣味です。例えるなら精神年齢が13歳で止まってしまったままのテイラー・スウィフトが歌っているような曲です。左右非対称のアナの顔がいびつに歪む度にハラハラします。
見た人の反応を紹介します。
(2025年10月20日:削除されたツイートをキャプチャ画像で置き換えました。)
YouTuberのジャスティン・ワンの投稿です。
This animation quality looks like one of those mobile game ads where a pregnant woman gets kicked out into the rain for being hairy and smelly. https://t.co/m9QoXWaMiD
— Justin Whang 🐙 (@JustinWhang) November 25, 2023
ああ、あのゲームね、と思い当たる人はいないと思いますが、広告を見せられた気の毒な方はいらっしゃるかもしれません。この手の変な広告がなんなのといぶかる人は多いようですし、ネットメディアの記事にもなっています。要は、粗製濫造されたゲームの釣り広告です。確かにアナ・インディアナも、真面目に作っているのか釣りなのか、わかりません。
YouTuberのムタハは「以前、ウィル・スミスがパスタを食べているAI動画がネットに出回って質の低さに驚いたが、アナ・インディアナはそれよりは質が高くなった。」と話しています。
さんざんな評価ですが、一方で、YouTuberやインフルエンサーの中にもAIを活用していこうと思っている人も多くいます。
インフルエンサーのAI利用
TwitchストリーマーのアマランスはOnlyFansで購入者のリクエストに応じるために、AIを使用する予定だと発表しています。AIが自動で音声メッセージを送ってくれるサービスのようです。メッセージが購入者向けにカスタマイズされているなら金を払う人も多少はいるかもしれません。
女性インフルエンサーは、他人の裸体に顔を貼り付けたディープフェイク動画が何者かの手によって作られ、販売されていることもあります。他人に利益を奪われるぐらいなら、アマランスは自分で利益を得たい狙いがあるようです。
YouTuberのクウェブルコップ(Kwebbelkop)はAIで生成した自分のアバターでゲーム動画のリアクションをすると発表しています。
The end of Kwebbelkop AI. pic.twitter.com/TtEJd2XgQY
— Kwebbelkop (@Kwebbelkop) September 23, 2023
この発表で、クウェブルコップはただの手抜きをしているのでは、と一部のYouTuberから批判されています。一方、クウェブルコップのファンからは好意的なコメントもあるようです。余談ですが、クウェブルコップの元交際相手AzzyLandもリアクション動画の盗作騒ぎに巻き込まれています。
シンガーソングライター活動でも、セクシーなコンテンツの販売でも、普通の動画コンテンツでも、誰かが買うならば、供給する人がいるのは自然な流れです。今は不気味がられたり手抜き扱いされていても、そのうち当たり前になるかもしれません。


