大炎上のDavid Dobrikついに動画で被害者に謝罪 挽回か、キャンセルカルチャーに飲み込まれるか

炎上

YouTube史上最大級の炎上に転換点が訪れたかもしれません。登録者数1870万人の米国人気YouTuberデイヴィッド・ドブリック(David Dobrik)が二度目の謝罪動画を投稿しました。多数のスポンサーから関係を切られたデイヴィッドは、2018年の撮影に参加していた被害者へ向けた謝罪をしています。

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デイヴィッド・ドブリックの炎上

2018年に、デイヴィッドの仲間のYouTuber(ドム)が、撮影に参加していた学生(当時20歳)に暴行した疑惑が浮上しています。被害者は米INSIDER誌の取材に答え、告発していました。

デイヴィッド・ドブリックが炎上して謝罪するもさらに炎上
米国の人気YouTuberのデイヴィッド・ドブリック(David Dobrik)が炎上しています。2021年3月16日、米INSIDER誌が「デイヴィッド・ドブリックの動画撮影に参加した際、違法行為があったと被害者が証言している」と報じてい...

3月16日に出た記事の反響は大きく、視聴者からの批判が高まりました。記事と同日にデイヴィッドは釈明動画を投稿しましたが、批判の声は収まらず、デイヴィッドの大口のスポンサーはすべて提携の停止を発表しました。なかでもデイヴィッドのスポンサーを長く務めてきたシートギーク(SeatGeek)の離脱は衝撃でした1

デイヴィッドは写真SNSアプリDispoを立ち上げたビジネスマンでもあります。Dispoは今後、大きく成長すると目されていましたが、デイヴィッドはDispoの代表も退くと米ニューヨーク・タイムズは報じています。報道を見たキームスターの投稿です。

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デイヴィッドの二度目の謝罪動画

スポンサーを失ったデイヴィッドは2021年3月22日、謝罪動画を投稿します。

03/22/21
抄訳:今まで批判されるような行いをしてきたけど、きちんと謝罪をしたことはなかった。トリシャやキャット(INSIDER誌の記者)の評判2を傷つけるつもりはない。被害者の方たちに謝罪をしたい。
問題の動画を公開する前に許可は得ていたけど、あの動画は公開するべきではなかった。(記事によれば、被害者は動画公開の数か月後にドムに「動画を削除してほしい」と要請していた。)そのメッセージを受け取った後、すぐに動画を削除した。被害者の方と、その友人たちに本当に申し訳ないことをした。当時、動画の撮影に協力してくれる一般の人と、自分の間に圧倒的な力関係が生じている自覚はなかった。部屋のなかで何が起こっているのか知らなかったし、確認するべきだった。撮影に協力してくれている人が不快な思いをしていないか、もっと配慮するべきだった。自分の動画のために誰かが犠牲になり、黙っていないといけないような圧力を感じたのなら、それはあってはならないことだし、本当に悪いことをしたと思っている。
2018年にドムの不適切な行いを告発してくれたアリー(YouTuberのAlly Hardestyのこと)や、他のクリエイターの話を信じなかったことについて謝罪したい。当時、ドムの話を信じて彼女たちの訴えを真に受けなかったことを申し訳なく思う。それだけではなく、ドムのキャラ設定3を冗談に使っていたことも謝罪したい。地元からの友人だったドムが人を傷つけているなんて受け入れたくなかった。アリーの話を無視しただけではなく、ドムを動画に参加させて、性的な冗談を言い続けていたのも、多くの人を落胆させてしまったと思う。ごめんなさい。
2019年以降、ドムと活動するのは止めた。自分は学んで成長して前を向いたと思っていた。けど、被害者の方やアリーに直接の謝罪をしたことはなかった。本当にひどいことをしたと思う。
しばらくSNSの活動を休止して、業務体系を見直したいと思う。過去に不快な思いをした人と話をしたい。話を聞くために自分から連絡をする予定だ。特に暴行の被害に遭った方の話を聞いて、学ぶべきだと思う。人は学んで成長できると信じている。

執筆時、動画には19万5000の高評価に対し、2900の低評価が付いています。

YouTuberの反応

デイヴィッドの謝罪動画を見たティーチャンネルやYouTuberの反応を紹介します。

スモーキー・グロウです。

YouTuberのシャリータです。

YouTuberのニコラス・デオレオです。

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(2021年4月6日:削除されたツイートをキャプチャ画像で置き換えました。)

YouTuberのランディです。

視聴者の意見です。

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(2021年11月7日:削除されたツイートをキャプチャ画像で置き換えました。)

謝罪を受け入れるかどうかを決められるのは、他のYouTuberでも、視聴者でもなく、被害者だけです。

史上最大の炎上

2019年のジェームズ・チャールズの炎上ではジェームズは数日で数百万人の登録者を失いました。登録者数を金額に換算することは簡単ではありませんが、デイヴィッドが時価総額100億円の企業を失ったのはこれを上回る史上最大の炎上でしょう。

今回の騒動で声を上げた被害者は一人で、INSIDER誌以外では告発は出ていません3

しかし記事を読まずに、デイヴィッドが暴行をしたとか、ドム以外の仲間が暴行をしたとか、妙なウソを流して再生回数を稼いでいるTikTokerやYouTuberがいました。再生回数を稼ぎたいのでしょうが、まっとうではありません。

これまでYouTuberの大きな炎上には、2018年のマニーMUAとローラ・リーの炎上や、2019年のジェームズ・チャールズの炎上や、2020年のジェフリー・スターとシェーン・ドーソンとタティの炎上がありました。これらの炎上には、便乗してウソを流す人々のせいで本質がよくわからなくなり、うやむやで終わったケースがありました。また逆に、炎上し大きなダメージを負ったYouTuberがそれだけのダメージを受けるべきだったのかが不明だったこともありました。また、炎上をたきつけていた側にそれ以上の悪行が露見したこともありました。

ここまで炎上が大きくなると、騒ぎは当事者の手を離れ、どこで止まるのかは誰にもわからなくなります。私たちはキャンセルカルチャーの一つの到達点の目撃者となったようです。

  1. ほかにHelloFresh, Dollar Shave Club, EA Sports, DoorDash, General Mills, HBO Max, Facebook, Audible, Bumbleなどが同様の表明をした。
  2. ジェフが記事が不公正だと主張する動画を二日前に出していた。※ジェフは記事を読んでいなかった。「俺を悪く言っている有料記事を買って読みたくなかった。」と話していた。

    recovered youtube EUT79f58bRI

    (2021年3月28日:削除されたYouTube動画をキャプチャ画像で置き換えました。)

    記事の報道としての質が低いと指摘する声はジェフ以外からも出ている。

    recovered tweet 1373915054454665217

    (2022年8月21日:削除されたツイートをキャプチャ画像で置き換えました。)

  3. デイヴィッドの動画の中では「乱交好きでバイセクシャルで性病持ちのドム」というキャラ設定だった。
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