チャリティーだと宣伝していた仮想通貨「セイブ・ザ・キッズ・トークン」が詐欺だったと告発されたFaZe Kay（以下フレイジャー）に関する続報です。
フレイジャーは詐欺行為を告発された後、FaZe Clanから除籍されます。フレイジャーを切ってFaZe Clanの評判を守る狙いだったようです。FaZe Clanの顔であるFaZe Banks（以下バンクス）はポッドキャストで、除籍を判断した経緯などを話していました。
バンクスのポッドキャスト
2021年7月8日に公開されたバンクスとDrama Alertの司会者キームスターのポッドキャスト『マムズ・ベイスメント(Mom’s Basement)』内で、彼らは「語れる範囲内で」真相を語っています。バンクスは詐欺行為について最初に知ったのはYouTuberのコフィズィラの動画からだった、と明かしています。
- 今回の詐欺に関わったフレイジャー(FaZe Kay)は8年半、フェイズ・ティコ(FaZe Teeqo)は11年間もキャリアを始めて以来、問題を起こさなかったベテランメンバーである。彼らは半年前にベガスに引っ越して、そこで変な人につかまったのではないかとバンクスは推測している。
- FaZe Clanのベテランメンバーは（新規契約者と違い）、スポンサー契約の縛りはなく、個人で自由にスポンサーと連絡をとり仕事をする仕組みである。なので、今回の詐欺行為はFaZe Clanが承認したことではない、とバンクスは説明。
- バンクスは、あおった後で売り抜けた（パンプ・アンド・ダンプ）の形跡は簡単に消せる、ウォレットを別に作って取引すればいいだけだから。なぜ、このような詐欺に関わってしまったのか理解できないと話す。1件当たりの儲けが少なすぎる、と指摘。バンクスは過去に約1億円で仮想通貨の宣伝をしてくれとの申し出があったが、割に合わないのでやめた、と明かす。フレイジャーがキャリアを棒に振るには、あまりにも少額過ぎるとキームスターは指摘。
- フレイジャーは16歳からFaZeに関わっている。YouTubeやコンテンツを提供することについては賢いが、日常的なことはアホだった。通常の案件を受ける感覚で仮想通貨を宣伝して売っていたのではないか、違法性を認識していなかったのではないか、とキームスターは推測。
- キームスターはYouTuberのサム・ペッパー(Sam Pepper)の関与を疑っている。仮想通貨の業界では「スキャム・ペッパー（詐欺師のペッパー）」と呼ばれているほど悪名高かったから。
キームスターもバンクスもフレイジャーの行いを批判しつつも、擁護をしている印象がありました。友人であり、仕事仲間でもあるフレイジャーの人柄を信じて「このような詐欺をする人ではない」と言いたいようです。
バンクスはフレイジャーと電話をしたときについて「アイツは泣いていた。フレイジャーは悪い人に騙されてしまったのではないかと思う。」と話しています。
彼らのポッドキャストではこのように話していますが、バンクスとキームスターの話も100%真に受けることはできません。というのも、バンクスが何かを言おうとしたところをキームスターが遮ったり、矛盾しているように思えたりする内容があったからです。
サム・ペッパーについても、最近フレイジャーの動画プロデューサーになって、フレイジャーの動画再生回数を引き上げることに成功したとバンクスは話しています。キームスターはサムを疑っていますが、サムにとっても（キャリアを棒に振るには）数千万円ははした金のはずなので、動機があるかどうか怪しいです。
フレイジャーの釈明
その後、2021年7月9日フレイジャー本人が釈明動画を公開します。
（2022年4月17日：削除されたYouTube動画をキャプチャ画像で置き換えました。）
「ネットでウワサされている内容は信じないでほしい。俺はセイブ・ザ・キッズ・トークンに関わって損害を被った。とある人物が俺らを利用して数千万円の利益を持ち逃げしている。今はあの詐欺師が罪を問われるように、捜査に全面的に協力している。セイブ・ザ・キッズ・トークンの被害に遭った人は連絡をしてほしい。」と話しています。
フレイジャーはあくまで「自分も被害者だ」という姿勢でいます。フレイジャーの動画について批判的なコメントを紹介します。eスポーツ記者のジェイクの投稿です。
フレイジャーの詐欺行為を暴露したYouTuberの一人であるムタハは、被害者ぶるフレイジャーを批判しています。
（2024年8月25日：削除されたツイートをキャプチャ画像で置き換えました。）
執筆時、真相が明らかになっておらず、フレイジャーが騙された可能性も残っています。しかし、一番の被害者は彼らを信用して投資したファンだったことを忘れないでほしいと思います。
Image: Faze Kay Responds…
