ライブの事故でトラヴィス・スコット訴えられる 弁護士TikTokerが出動し悪魔崇拝者説まで浮上

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11月5日にテキサス州ヒューストンで開催されたトラヴィス・スコットの『Astroworld Festival』の事故について続報です。第一報はこちらの記事をごらんください。

トラヴィス・スコットの野外ライブで観客が密集しすぎ、圧死者が出る惨事となりました。今後、来場した人々や犠牲になった方の遺族から責任を追及される可能性が高いようです。

SNSでは事故当日の映像が拡散され、批判の声が高まっています。キャンセルされそうなトラヴィスの現在の評判と、事故が発生した当日の様子をSNSでバイラルになっている動画と共に紹介します。

面白半分か、本気か、トラヴィスを悪魔崇拝者だと攻撃する声もあります。

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事故は不可避だった?

コンサート会場ではよくあることですが、ドラッグが売買され、外気温にさらされながら歩くことから脱水になる人が多くいます1。このような状況で来場者は興奮状態になり、体調不良になる人がいても不思議ではありません。気分が悪くなったり気絶したりする人がいるのはトラヴィス・スコットのコンサートだけではありません。

しかし、2015年と2017年にトラヴィスは来場者をあおり危険にさらしたとして問題になった過去があります2

トラヴィスがあおったせいか、『Astroworld Festival』ではふつうのコンサートにはない悪条件がありました。当日の会場では、完売したチケットを購入した5万人に加え、チケットを買わずに押し入った人々がごった返していたようです。こちらは、VIP専用の出入り口に突入する人々を捉えた動画です。開場直後から、来場者のチェック機能がずさんだったのではと思わされます。

コンサートで観客の興奮をあおり立てるのはトラヴィスの持ち味だったようです。

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トラヴィス・スコットの釈明

事故の後、トラヴィスはInstagramに文章を投稿して釈明し、続いて動画で声明も出しています。会場で8名が亡くなり、多数の負傷者を出しているのでトラヴィス本人の責任を追及されています。動画は不自然な白黒のエフェクトをかけてあり、不鮮明な画質です3

動画のトラヴィスはしきりに頭を触りながら「亡くなった方のために祈っている、ファンは何よりも大切な存在だ、こんなに重大なことが起こっているとは気付かなかった」と釈明しています4。遺体の身元を確認するために協力していると話していますが、謝罪の言葉はありません。

トラヴィスの交際相手であるリアリティ・スターのカイリー・ジェンナーもInstagramストーリーを投稿しています。カイリーは「はっきり申し上げておくと、死者が出るほどの問題が起こっているとは報道されるまで認識していなかった。知っていれば、撮影をしたり、コンサートを続行したりするようなことはない。犠牲になった方にお祈り申し上げます。」と投稿しています。

カイリーは会場の様子をInstagramストーリーに投稿していました。動画で、はっきりと救急隊の車両が確認できることから、「カイリーの釈明にはウソが含まれているのでは」と指摘されています。

カイリー・ジェンナーには今回の件に責任はないはずですが、批判にさらされています。SNSでは、トラヴィスとカイリーの販売している商品(こちらの水着など)への不買運動を呼びかける声も出ています。

トラヴィスの観客への対応は、他のアーティストの模範的な対応と比較されています。ファンの異変を察知して演奏を中断した代表的なアーティストとして歌手のアデル、リンキン・パーク、マイケル・ジャクソン、エイサップ・ロッキー、ハリー・スタイルズ、ビリー・アイリッシュなどの行いが賞賛されています5

英雄がいる一方で……

コンサートの途中で観客が意識を失っていることにいち早く気付き、放置するとたいへんなことになるとカメラマンに警告していた女性がいました。女性が必死に問題を指摘している動画は、拡散され話題になっています。この女性はseannaさんといいます。彼女の対応は英雄視され、動画がバイラルになった後、Instagramのフォロワー数を7万人以上伸ばしています(執筆時)。

シエナさんが英雄視される一方で、警告を無視して撮影を続けていたカメラマンはハラスメントや殺害予告を受けています。ハラスメントはカメラマン本人だけではなく、その家族までに及んでいるそうです。

シエナさんはInstagramで「カメラマンへの悪口を言わないでください。あの後、彼が電話をかけてくれたおかげで救急隊員が来てくれたのです。」と擁護しています。

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事故への怒りが爆発し、トラヴィス・スコットから飛び火してコンサートで雇われていただけの人まで批判されています。

訴訟に

トラヴィス・スコットとコンサート運営会社は、執筆時点ですでに3件の訴訟を起こされています。

弁護士のTikTokアカウントも書類を公開しています。彼は、被害者の一人の訴訟を事務所が担当することになったので、会場の様子が分かる動画を教えてくださいと呼びかけていました。

浮上した悪魔崇拝説

この事件が起こったのは、トラヴィス・スコットが悪魔崇拝者だからだ、というウワサがSNSで流れています。亡くなった犠牲者は生け贄だった、トラヴィスはファンを儀式に呼んでいたんだ、などのウワサです。このような動画です。

炎の演出や、演出で流された映像、さらにステージのデザインまで「悪魔崇拝」説を裏付ける証拠とする人もいます。こちらは逆さ十字は地獄への入り口だ、と話す動画です。

トラヴィス・スコットが登場して会場の雰囲気が一変し、事故が多発した当時の映像です。このフェニックスの映像も「悪魔的だ」と一部の人から指摘されています。

一方で、悪魔崇拝説を拡散している人たちへの批判も出ています。

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(2022年4月3日:削除されたツイートをキャプチャ画像で置き換えました。)

米国では「地球は球体ではなく平面だ!」という主張や、「毎年何十万人もの子供が誘拐されている!」という主張や、Qアノンなど、陰謀論が受け入れられやすい素地があります。面白半分で扱っている人もいるでしょうが、本気の人も一定数いそうです。

フォートナイトから削除

トラヴィス・スコットはフォートナイトのキャラクターになっていましたが、事故のあと消されたと指摘されています。

今後、企業がトラヴィス・スコットのスポンサーを降りる動きが続きそうです。

SNSにはコンサート会場でのトラヴィス・スコットの言動が編集され拡散されています。批判している人々は「トラヴィス・スコットは会場で人が倒れているのを知っていたのに、無視していた。『お前ら何しに来たかわかってるだろ』と発言して続行する人でなしだ。」と指摘しています。

トラヴィス・スコットの擁護をする映像も投稿されています。「トラヴィスは救護班に人が倒れていると知らせている。彼はファンの安全を気にかけていた。」と話すファンもいます。

悪魔崇拝説が浮上し、「注射器で他人の首筋にドラッグを打ちこむ人物」がいたとされるウワサも広がり、真偽不明の情報が出回っています。捜査が進み、裁判が進行すれば、当日の状況がより明らかになりそうです。

Image: KHOU 11

  1. 会場内で販売される飲み物は通常より高く設定されていることから、購入を控える人が多い。
  2. CBS Newsの“Travis Scott arrested and charged for inciting a riot at concert in Ark., police say”(外部リンク)。
  3. 釈明の録画動画へのリンク
  4. 「知らなかった」「気づかなかった」と主張しているのは訴訟対策だという指摘もある。
  5. いずれも部分的に切り取られた映像なので、当時の状況は不明。
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