Flat Earth:地球平面説『地球は平たいですよ。私はそう確信しています。』

社会・政治

Flat Earther(地球平面論者)とは地球が平らだ(地球平面説)と信じて疑わない人たちです。ノースカロライナ州で初の地球平面国際コンファレンスが行われたニュースです。

Inside a Flat Earth convention, where nearly everyone believes Earth isn't round
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地球平面論者の理屈は?

NASAの提供している衛星写真は複数の写真を切り貼りして作られています。(地球の表面はあまりにも大きいため、一度に撮れる衛星写真は地表の3%程と言われています。)これが地球平面論者が、地球が球体だというのはNASAのねつ造だと考える根拠になっています。存在する地球の写真はすべて複数の衛星写真の切り貼りでできているもので、1枚の写真ではないからです。

衛星が写真を撮っていく様子

衛星が写真を撮っていく様子

解説

地球平面説は中世以来のキリスト教的な考え方だと思われることが多いのですが、これは誤りです。実は中世のカトリック教会の公式見解では地球は球でした。コロンブスが西へ西へ進んでいけばインディアスに到達できると考えたのもこの意味では突飛な考えではありませんでした。コロンブスへの反対意見も、「世界は平面だ」ではなく、「インディアスはとても遠いから小さな船では到達できないだろう」でした。これは実は正しい反対意見で、コロンブスは実際よりも地球をかなり小さく見積もって計画を立てていたようです。その結果インドよりもずいぶん近くの西インドに辿り着いてしまったわけですね。

想像によって描かれた「暗黒の中世」
中世には地球は球であることが受け入れられていましたから、こちらの平らな世界の果てに辿り着いた旅人の図は、それよりも後(十九世紀後半)のものです。「中世人は地球を平面だと誤解していたのだ」と誤解しているのです。

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地球平面論の世界へ

1960年代から1970年代にかけて行われたアポロ計画で月面着陸した際のオリジナルテープは紛失しており、上映する機材も残っていません。そのため地球平面論者たちは月面着陸の信憑性が乏しいと考えます。さらに聖書内でも天空はドーム状であると読み取れる記述があり理屈の裏付けにしています。

地球平面論者の考える地球
宇宙も地球も自分も偶然の産物ではなく全てに意味があり、すべて創造された存在であると信じるのが地球平面論者のようです。

Shane Dawson talks Flat Earth ✅

こちらの動画内では、懐疑的な立場で地球平面説を興味深く紹介しています。

Flat Earth Society(地球平面協会)という団体もあります。2018年も11月にコロラド州で国際コンファレンスが開催されます。詳しくはこちらFlat Earth International Conference(英語サイト)をごらんください。

解説

ところで、中世に地球が球体であることが知られていたのはなぜでしょう? 最大の証拠は月食です。月に丸い地球の陰ができると考えられたのです。それでカトリック教会も地球が丸いと考えていました。

ですから、地球平面説は中世よりももっと昔、キリスト教の原初の姿に帰ってしまったような説です。多分、イエス・キリストは地球が球体だとは知らなかったでしょう。でも、彼も自分の信者が二千年後も平面だと信じ続けていると知ったらあきれたでしょうね。

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