イベントを主催した会社が破産申請をするウワサが浮上しているYouTuber対TikTokerのボクシング・マッチに関する続報です。イベントは2021年6月12日にマイアミで開催されましたが、関係者への報酬が未払いだと明らかになっています。
イベントに参加したヴィニー・ハッカー(Vinnie Hacker)やブライス・ホール(Bryce Hall)はファイトマネーを受け取っていないとポッドキャストなどで暴露していました。イベントを主催したソーシャルグローブズは「すべてのタレントに報酬を渡せるように尽力している」と不穏な声明を出して、沈静化を図っていました。
今回、イギリスの大物YouTuber KSI(ケー・エス・アイ)がローガン・ポールのポッドキャストにゲスト出演して舞台裏を明かしています。KSIとローガンは2018年8月にボクシングマッチを行ってYouTuberがボクシングをするブームに火をつけました1。KSIの弟であるYouTuberデジはYouTuber対TikTokerのボクシング・マッチに参加していました。
KSIは知っている
KSIとローガンは2018年の試合では引き分け、2019年のボクシング・マッチではKSIが勝利しています。当時は試合を盛り上げるためにケンカをしていた2人でしたが、2021年には互いのチャンネルで共演するまでに仲が良くなっています。
こちらがローガンのポッドキャスト『インポルシブ(IMPAULSIVE)』の動画です。アシスタントのYouTuberジョージ・ジャンコ(George Janko)、KSIとローガンが出演しています。
YouTuber対TikTokerのボクシング・マッチの話題になると、KSIはこのように語っています。
もし30万人が購入していたのであれば、PPVは$49.99だったので、単純計算で約15億円の売上げになります。
ソーシャルグローブズの代表はYouTuberのオースティン・マクブルームが務めています。オースティンはイベントに参加してTikTokスターのブライスとの試合に勝利しています。オースティンの周辺には常に黒いウワサがあるので、今回の報酬の未払い騒動も驚かないという声が少なからずあります。
PPVの正確な売上げの数字は公表されていませんが、ローガンは「聞くところによると購入者は13万人ほどだった」とも話しています。KSIは報酬未払いについて新情報を明かしています。
ジョージ・ジャンコは「2人に前払いしたから破産したのかもね。」と冗談を言っています。イベントに参加していたイギリス人YouTuberたちの選択は、賢かったようです。
余談ですが、ジェイク・ポールは「フォロワー数はPPVにつながらない」とツイートしています。
Followers don’t = PPV buys
— Paul Paul (@jakepaul) June 25, 2021
KSIとローガンはPPVを売る難しさもポッドキャストで話しています。TikTokerのフォロワーが多くてもPPVを購入する人は少ないようです。参加したTikTokerのフォロワー数は4000万を超える人もいましたが、必ずしもPPVの購入にはつながらなかったようです。フォロワーには子どもが多いからかもしれません。
Drama Alertの報道とオースティンの話
2021年7月21日に公開されたドラマアラートは、「ソーシャルグローブズはLive × Liveへ訴訟を起こす」と報じています2。Live × Liveはイベントの配信サービスを請け負っていた会社です。ソーシャルグローブズは訴訟の理由を「Live × Live側がPPVの収益を一銭も明け渡さないので、法的措置を講じるしかない」とキームスターに話しているそうです。
その後、オースティンはTikTokerやYouTuberがよく訪れ、パパラッチが待ち構えていることで有名なBOAステーキハウス前で取材に応じ、「ソーシャルグローブズは破産申請しない。ソーシャルグローブズはLive × Liveを訴える。訴訟は勝つし、タレントへの報酬は必ず払われる。」とウワサを一蹴しています。
イベントそのものは大成功だったので、金銭問題が生じてしまったのは残念です。PPVが伸びなかったのは、フロイド・メイウェザー・ジュニア対ローガン・ポールの翌週だったので条件が悪かったからかもしれません。
注
- それ以前にKSIとジョー・ウェラーの対戦などがあるが、米英YouTuberがボクシングで盛り上がるきっかけは、KSIとローガンである。
- 動画はこちら。