大物美容YouTuberのマリナ・ステル(Marlena Stell)が14年間運営していた化粧品ブランド『メイクアップ・ギーク(Makeup Geek)』の廃業を発表しました。新型コロナウイルスのパンデミックによって発生したサプライチェーンの問題が廃業の理由だと説明しています。
マリナの活躍
マリナは美容インフルエンサーの先駆けとも言える存在です。マリナは高校で音楽の教師をしながら趣味でYouTube動画を公開して少しずつ支持を集めていました。2008年に自身のサイト『メイクアップ・ギーク』を設立して、美容YouTuberが化粧品ブランドを立ち上げる先例になりました。
3月4日に公開した動画でブランドの廃業を報告しています。
(2022年7月31日:削除されたYouTube動画をキャプチャ画像で置き換えました。)
マリナは「(パンデミックの発生で事務所を閉鎖して)新作を一年間売り出せなかったのは大きな損害になった」と話しています。加えて業務が遅滞して、物資の不足もあり、事業の継続は難しいと判断したそうです。
新型コロナウイルスのパンデミックが発生して、化粧品業界は本当に苦境に立たされました。人々が化粧をする機会が少なくなり、マスクの着用もあり、薄化粧になりつつあります。
2022年にこのような報告をすることになるとは思いもしなかった。でも28歳のときに始めたブランドを42歳まで続けられたのは光栄に思います。最終的な目標を達成するために『メイクアップ・ギーク』を通過点にできたのだと思います。今はまた新たな段階に入り、人生の次の目標に動く時期に入ったのでしょう。
みなさまのおかげで夢がかないました。動画を見て、購入して、友人に商品を宣伝してくださったみなさまに心から感謝します。これからも変わらずYouTube動画の更新はしますよ。新たな企画も準備しているので楽しみにしてくださいね!
メイクアップ・ギークの公式サイトでは、執筆時全商品40%オフになっています。販売は2022年4月までと表示されています。多数の商品がすでに売り切れになっています。
美容YouTuberたちの落日
YouTubeで美容インフルエンサーたちが華々しく活躍したのは2018年から2019年にかけてでした。この興隆を目にしたマリナは、2018年に美容業界の体質に問題提起する動画を公開しました。
お金でレビューを操作するブランドと、高額な報酬を受け取って宣伝をする美容インフルエンサーの双方を批判していました。欠陥商品を売って、ウソをつくジャクリン・ヒルや、傲慢なジェームズ・チャールズを名指して批判したこともあります。
マリナはご意見番を務めていた大物YouTuberでした。その化粧品ブランドが廃業になったことはまた一つの時代の終焉を象徴しているように思います。タティも2021年11月に自身のブランドの廃業を発表しています。ジェームズ・チャールズも2021年前半に自身のブランドを立ち上げることを予定していたようですが、この話も立ち消えになったようです1。一時期は無敵の人気を誇ったジェフリー・スターもワイオミング州へ引っ越しヤク牧場を経営するほどです。
最近ジェフリーがTikTokに投稿した中で一番再生されているのがこの牧場でのダンス動画です。化粧品やセレブライフの動画よりも、不思議な踊りでヤクをびっくりさせる動画が人気になってしまっています。ジェフリーが元気そうなのは、何よりです。
注
- これにはジェームズが未成年と不適切な交流をした疑惑も影響している。