ネットにはセレブのゴシップやYouTuberについて意見を書き込む匿名掲示板が無数に存在します。匿名なだけに、利用者は残酷なコメントや意地悪なコメントを書き込むこともあります。今回は、匿名掲示板“lolcow.farm”にYouTuberに関する陰湿な書き込みをしていた人が、実は著名YouTuberだったと明らかになり、騒動になっています。
以下の内容は2021年6月6日に公開されたこちらのomniaの動画を基にしています。
(2021年12月12日:削除されたYouTube動画をキャプチャ画像で置き換えました。)
“lolcow.farm”に不適切な投稿をしたいたのは登録者数50万人のYouTubeチャンネル、クリープショー・アート(Creepshow Art)だった疑惑があります。クリープショー・アートを運営しているのはシャノン(Shannon)です。
Creepshow Artとは
クリープショー・アート(シャノン)はYouTubeの騒動について説明しつつ絵を描く、アート系コメンタリーYouTuberです。顔出しはせず、声だけで出演しています。
本サイトでも「人気InstagramモデルLillee Jeanのウソが暴かれる?偽フォロワー、工作……」や「カルトの教祖だった父親を非難されたYouTuberジャクリン・ヒルの反応」でクリープショー・アートの動画を参考にしていました。彼女のコメントは感情的なこともありますが、調査をして事実を基に構成している印象がありました。未成年を暴行した疑惑があるオニシオンや、不適切な行為をしたと告発された美容YouTuberのジェフリー・スターを批判している動画で的確なコメントをしていました。
シャノンは登録者の少ないチャンネルを宣伝したり、SNSで他のYouTuberと円滑な関係を築いたり、ネット記者からも信頼を得ていたクリエイターでした。シャノンは動画で常に常識的でポリティカリー・コレクトな意見を言う人でもあります。
しかし、新たな一面が明らかになったようです。
不適切な書き込み
匿名掲示板“lolcow.farm”はいわゆるセレブのアンチコメントを書き込むたまり場でしたが、複数のルールがあったようです。利用者は18歳以上であること、未成年の個人情報(氏名や学校名)を書き込まないことなどです。今回、“lolcow.farm”を利用していたシャノンが違反したと指摘されているのは、以下のルールです。
- “lolcow.farm”を宣伝や売り込みの場に利用しないこと
- 何らかの理由で第三者になりすまし、自らについて書き込みをしないこと
- 広報活動をしないこと
- セレブの話題に無関係な人物(家族、友人、同僚など)の名前、写真、SNSアカウントをシェアしないこと
違反した場合は匿名性を剥奪すると明記されています。登録者の多いチャンネルなので、シャノンについて書き込む板があったようです。そこでシャノンは自分のファンやアンチを装って投稿するルール違反をしていたので、管理者は罰として、彼女が匿名で書き込んでいたアカウントを暴露しました。
こちらの連投ツイートでシャノンが暴露される経緯を証拠付きで紹介しています。
I’ve seen some people ask about the Creepshow Art lolcow drama. This is a thread✏️
🔹Shannon has been posting on lolcow (a gossip site about influencers) since at least 2018
🔹She was posting anonymously but admins outed her as punishment for pretending to be her own fans&haters pic.twitter.com/4fYQPYngEz— 📼 (@dishsoap1234) June 4, 2021
暴露で明らかになったのは、YouTubeでシャノンが見せていたキャラクターとは似ても似つかない物騒なものでした。他のYouTuberのウワサや悪口、差別的な発言、シャノンが収益で月に約200万円は稼いでいること、シャノンのチャンネルの宣伝投稿、シャノンへの人格攻撃など1です。さらに、シャノンは姉妹のSNSアカウントを添付していたことも明らかになっています。
ストリーマーのSykkunoについて「あの人、美容インフルエンサーが使うような肌補正フィルター使ってる。アジア系であんなに汚い肌の人見たことない。」と書き込んでいます。
omniaの動画では、不適切な発言の数々を紹介しています2。
騒動が広がると、シャノンはYouTubeのコミュニティページに反論を投稿しています。全面的に疑惑を否定しています。シャノンは「IPアドレスをストーカーに乗っ取られた状態3で投稿された。自分ではなく、なりすましの犯行だ」と主張しています。
今のところ、シャノンの主張を裏付ける証拠はなく信憑性が乏しいので信用されていません。騒動が明らかになった後、シャノンのYouTube登録者数は減少の一途です4。
YouTuberの落胆の声
シャノンは他のYouTuberに「優しく、思いやりがある人」だと言われていました。シャノンの不適切な書き込みが明らかになると、シャノンは友人のYouTuberへメッセージを送り「私の擁護はしないでほしい」と話し5、間接的に事実だと認めたようです6。
友人だったYouTuberはシャノンの騒動を知り、落胆した声をツイートしていました7。レプツィラ(Repzilla)のツイートを紹介します。
Re: Creepshow Art pic.twitter.com/JG21Gii30v
— Repzilla (@zillarage) June 8, 2021
掲示板に書き込んでいた差別的な内容がシャノンの本音であったとすると、残念です。
まだある疑惑
シャノンに関する新たな疑惑が浮上しました。YouTube登録者数45万7000人のエミリー・アートフル(Emily Artful)がシャノンを告発しています。
This just needs to be said. This woman has tormented me for years and years. I know her because my ex-boyfriend dated her after me. I moved on but she/they continued to harass and stalk me. pic.twitter.com/fOW7FzKLHY
— EmilyArtful (@EmilyArtful) June 8, 2021
添付された文書の内容です。
シャノン、あなたこそ「エイミー」です。「エイミー」にされたと話している内容はすべて私にしたことでしょう。証拠はあります。何年間も証拠を集めてきたから。
ここで出てくる「エイミー」とは、シャノンが動画で話してきたシャノンのストーカーの名前です8。エミリーは2019年のツイートでも「私は8年以上ストーカーに悩まされてきた」と投稿しているので、思いつきでシャノンを告発したわけではなさそうです9。エミリーの証拠付きの動画はもうすぐ公開されるそうです。
シャノンの人格について、YouTuberのオーギーRFCはシャノンとゲーム『アマング・アス』をプレイしたことを振り返り、このように話しています10。「シャノンはうますぎた。人を欺くのも、他人がどこにいて何をしていたか記憶する能力も優れていた。思い返せば、ヤバい人だったと思う。」
注
- 他人になりすまして、自分の悪口を書き込んでいたようだ。
- トランスジェンダーについて差別的な発言、知的に障害がある人を差別する発言や、YouTuberの誹謗中傷など。
- IPスプーフィングは不可能ではないが、技術的に難しく、個人を対象に個人が犯行に及ぶとは考えにくい。
- CreepShow Artソーシャルブレイド参照
- ティップスターがシャノンと個人的に話した内容を明かしている。動画は“CreepShow Art is NOT Who You Think She Is…”
- シャノンと同じような騒動でDreamになりすましたジョン・スワンの騒動があった。ジョンは頑なに無罪を主張して、友人のYouTuberもジョンを擁護していた。しかし、ジョンがなりすましをしていたと判明し、友人のYouTuberの信頼を失った。
- YouTuberのアシュリー(ashleelilliex)のツイート。YouTuberのティップスター(BanishedJourno)のツイート(2021年6月20現在削除)。レディ・トゥー・グレア(Ready To Glare)のツイート。
- 動画はI was STALKED for 8+ Years | Storytime。
- エミリーの過去ツイートを発見した、ティーチャンネルのアリ(Truth Sleuth)の動画。
- こちらのストリームの話“🔴Trisha Paytas Leaves the H3 Podcast | RFCAH #283🌵”