YouTuberが売り出したぬいぐるみを意地の張り合いで注文しキャンセルするおじさんYouTuber二人のはた迷惑

YouTuberニュース

中堅YouTuberが思いがけず大物YouTuberどうしの争いに巻き込まれてしまった騒動を紹介します。その争いに巻き込まれてしまったのがボーブラックス(YouTube登録者数29万7000人)です。

ボーブラックスはMakeship社と提携してオリジナルのぬいぐるみを制作していました。

これを聞きつけた大物YouTuberが大量注文してくれたのですが、おかしな理由でへそを曲げてキャンセルし、今度はこの大物と仲の悪い別の大物YouTuberが大量注文するという珍事になりました。どうやら中年男と中年男の意地の張り合いだったようです。よくわからない話ですが、紹介します。

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売れないぬいぐるみ

こちらがボーブラックスが売り出していたぬいぐるみです。あごひげに伸びたままの髪の毛がそのまま人形になっています。

ボーブラックスの顔を見慣れた視聴者ならそっくりだと思うでしょうが、よほどコアなファン以外は誰も買いたいと思わなそうな微妙な品です。売り出しも半分冗談で、1か月で注文が200件を超えれば晴れて生産されるキャンペーンでした。本当に生産されるかは非常に微妙でした。

本来であれば、ボーブラックスは1か月の期間中に動画で宣伝をするはすでした。しかし、10月下旬にチャンネルがストライクされ2週間動画の投稿ができず、ストライクが解除されても先にスポンサー案件の動画を投稿せねばならず、ぬいぐるみの宣伝はかなわない状態でした。

この時点で注文が入っていたのは50個未満でした。

その頃、大物YouTuberでH3H3Productionsのイーサン・クライン(YouTube登録者数610万人)がライブストリーム中に「子どもたちを性的に暴行するペドがいるカトリック教会をすべて閉鎖してバチカン市国を爆破しよう」と冗談を言っていました。

この冗談でそれなりに批判されたイーサンでしたが、「銃乱射事件が多発するので、全米ライフル協会(NRA)の本社を爆破しろ」のような過激な冗談を少し前にも言っていたので批判されるのも当然です。イーサンはかなりきわどい発言で人気ですが、脅迫まがいの発言をしてもYouTube社とコネがありバンされないのでおかしいとよく言われています。

しかしここで擁護したのがボーブラックスです。

イーサンはYouTube社とのコネで守られて慢心しているとみられており、中堅YouTuberからの人望はありません。どちらかと言えば嫌われているところ珍しく擁護された形です。

後日ボーブラックスのツイートを知ったイーサンは、擁護されてうれしかったのか、ライブ配信中にぬいぐるみを大量注文しています。144個の注文をした結果、合計金額は$4,610(約73万円)になりました。

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(2023年1月22日:削除されたツイートをキャプチャ画像で置き換えました。)

イーサンのおかげで、ボーブラックスは目標の200件に到達できました。

ボーブラックスはツイートで感謝をしたいところですが、YouTubeに続き今度はTwitterアカウントが通報されてしまい、一週間ツイートできない状態になっていました。

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キームスターのウソ

イーサン・クラインが何かをすると黙っていられないのが同じくYouTuberのキームスター(Keemstar)です。彼らは犬猿の仲で、彼らは互いをYouTubeから消すため、中傷合戦をくり広げてきました。キームスターのYouTubeチャンネルDramaAlertの登録者は558万人です。

しかもキームスターはボーブラックスとその仲間たちを舎弟扱いしてきました。舎弟が敵に寝返ったと感じたのか、おかしなウソを投稿してイーサンを攻撃し始めます。

キームスターは、「自分のポッドキャスト(KEEMSTAR SHOW)の相方Salvo Pancakesがボーブラックスの売れないぬいぐるみについていじっていたから、イーサンは大量注文したんだ」と持論を展開します。

イーサンが突然ボーブラックスのぬいぐるみ大量購入したのは、自分への当てつけだと解釈したようです。キームスターはイーサンに善意がありうるとは信じられないのかもしれません。

イーサンが注文をキャンセル

ところがここでイーサンが謎の方向転換をします。ボーブラックスのぬいぐるみを注文した数日後、イーサンは突然ボーブラックスをけなす発言を始めます。

イーサンは「ボーブラックスからメールが来て、イーサンをいじったのは注目を集めるためにいろいろ言ってるだけだよ。すみません、だってさ」と話しています。

ボーブラックスはイーサンにそのようなメールを送っていないと反論しています。

イーサンはなぜウソをついたのでしょうか? 過去にボーブラックスがイーサンを批判していたとか、ボーブラックスがキームスターの子分だとか、チクりがあったからかもしれません。

急展開

その後、イーサンは注文をキャンセルします。

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(2023年1月22日:削除されたツイートをキャプチャ画像で置き換えました。)

ここまでの内容はボーブラックスの動画で紹介されています。

ETHAN KLEIN & KEEMSTAR FIGHT OVER BOWBLAX PLUSHIE (yes, this is real drama they had)

宣伝期間を2日残し、イーサンのキャンセルの穴を埋めて全部で200個を売らないといけなくなりました。

イーサンがキャンセルしたことを知ったキームスターはこれ幸いと50個を注文し、視聴者にプレゼントすると発表しています。イーサンの薄情さと自分の義理堅さをアピールする機会にしたかったようです。

結局、たくさんのYouTuberの呼びかけのおかげでボーブラックスは200個の目標に到達できました。

ボーブラックスとファンは翻弄されましたが、結局発売になったのは幸運でした。中堅YouTuberが大物YouTuber二人のエゴに振り回されたよくわからない事件です。

イーサンもキームスターもウソをついて自分の味方を増やそうとする手法はよく似ています。似たもの同士だから、争えるのだろうとも感じます。

少なくとも今回の件については、イーサンがぬいぐるみを注文した後、締め切りの直前になって大量キャンセルしたのは、ただの嫌がらせです。「どっちが人望を集めるかレース」では、最終的に50個のぬいぐるみを買ったキームスターに軍配は上がります1

  1. 正直、イーサンと同じ144個を注文すれば良かったのに、50個という微妙な数だけ注文したのは、ボーブラックスが目標に到達しなければ買う必要がなくなる可能性を残したのではないか……という穿った指摘もある。
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