ディープフェイクのポルノ動画サイトを見て、炎上していたエイトリアック(Atrioc)が半年ぶりの動画を公開しました。炎上の理由は、女性ストリーマーのディープフェイクを販売するサイトを閲覧していたからです。生配信中に履歴が表示され、問題になっていました。
特に気色悪いと批判され、炎上が激しくなったのは、エイトリアックが友人として交流があった女性ストリーマーのディープフェイクを閲覧していた可能性があったためでした。
炎上後、エイトリアックは妻と泣きながら謝罪動画を投稿して、「女性の権利を侵害するディープフェイクを駆逐するために尽力する」と発表していました。
半年後の成果
こちらが2023年7月17日に公開されたエイトリアックの動画です。
炎上した2月から弁護士事務所に$60K(約830万円)を投じてディープフェイク動画の削除をしてきたそうです。しかし、費用がかさむ上に間に人が入っているため進みが遅く、削除できる動画数は1か月に20本から50本程度と限界があったそうです。
もっと効率的にディープフェイク動画の削除をしたかったエイトリアックは、自動でDMCAクレームをする会社と協力をすることにしました。この会社はもともとOnlyFansの有料動画を保護する業務をしていました。この会社を通じてDMCAクレームを入れ1日で500本のディープフェイク動画の削除ができたそうです。
その会社に3か月間で$122K(約1700万円)を自腹で払い、20万本の動画削除ができたそうです。
Huge W for Atrioc. Glad to see he actually did what he said he would and even more than that. pic.twitter.com/NLLzT4BENE
— Matt (@TheBlueBeat_) July 17, 2023
当初、エイトリアックの予算は$100K(約1390万円)だったそうです。エイトリアックは貯金の大部分を使って、ディープフェイク被害者の人たちのために対応したかったと話しています。
アマランスの動画も
ディープフェイクの被害に遭っていた1人が大物ストリーマーのアマランスです。エイトリアックと協力している会社はアマランスのディープフェイク動画もDMCAクレームしたそうです。アマランスから感謝されたことも明かしています。他にも匿名の女性ストリーマーが削除を望んでいた動画を100%消せたそうです。
さらに、Twitchクリエイターのディープフェイクを投稿するサブレディットの閉鎖も達成したそうです。
余談ですが、エイトリアックが炎上するきっかけになったディープフェイクサイトを閲覧したのは2023年1月26日の午前1時の一度きりだと証拠を見せています。常習犯ではなく、興味本位で閲覧したところ今回の炎上になったようです。
エイトリアックは今後ストリームを再開して、本格復帰することも最後に報告しています。
今後、彼を許せないし、見たくもないという人がいるのも理解できます。しかし、エイトリアックは反省し、誠実に自分にできることをしている印象を受けました。
ディープフェイクを完全に根絶することはできないでしょうが、すぐに消されるし割に合わないと知らしめるのは意味があるかもしれません。