TikTokスターが共同生活を送り、動画を制作するコンテンツハウスの全盛期は2020年でした。美容に特化したコンテンツハウスやパーティー大好きな人だけが集結したコンテンツハウス、LGBTQの人々が集まったコンテンツハウス、Z世代に人気の人々が集まったコンテンツハウス(クリエイターハウス)などが乱立していました。
2021年になり、多くのコンテンツハウスは解散しています。コンテンツハウスのブームは終わったようです。しかし、まだコンテンツハウスは存在しています。お年寄りのコンテンツハウス『リタイアメント・ハウス』を紹介します。
リタイアメント・ハウスとは?
TikTokスターは10代が多く、ファンは圧倒的に10代です。TikTokスターは「20歳になるともう老人になったような気分だ」と述懐することがありますが、「お年寄り」とはそういう意味ではありません。本物の高齢者です。
『リタイアメント・ハウス』は高齢俳優が出演するTikTokアカウントです。初期メンバーはユージン(Eugene)、ピーチズ(Peaches)、メイベル(Mabel)、ヒュバート(Hubert)です。その後カーティス(Curtis)とローズ(Rose)、ラリー(Larry)などが仲間入りしています。メンバーが入れ替わるのはクリエイターハウスの代表格ハイプハウス(The Hypehouse)と同じ仕組みです。
ハイプハウスのメンバーが入れ替わった理由は、
などさまざまなでした。『リタイアメント・ハウス』のメンバーの入れ替えの理由は明らかではありませんが、撮影が体力的にキツかった、ほかのメンバーと気が合わなかった、などの理由が考えられます。
『リタイアメント・ハウス』はTikTokフォロワー数は320万人、累計6350万いいねを獲得しています。コント動画を公開しています。
コント動画にはその時々の芸能ネタが盛り込まれています。
彼らの若かりし頃の写真も公開しています。素敵です。
ここまでの内容はジャーヴィス・ジョンソンが紹介しています。
高齢者が「インフルエンサー」をするとは奇抜なアイディアのように見えます。しかし、実は綿密なマーケティングに基づいています。というのも、こちらの記事で紹介されている調査によれば、一投稿あたりの稼ぎは高齢のクリエイターの方が高いからです。18歳未満のクリエイターや18歳から24歳のクリエイターより、65歳以上のクリエイターの方が高収益なのです。
これまで本サイトで紹介したYouTuberにも、100歳を超える人気者がいました。YouTuber(22歳)が友人(46歳)の母親(75歳)と結婚した珍事もありました。SNSには高齢のクリエイターの活躍の場もあります。REACTチャンネルのElders Reactのように定番化したコンテンツもあります1。
先進各国では程度の差はあれ高齢化が進んでいます。視聴者としても高齢者は無視できない存在です。今後、現在人気のクリエイターも歳をとっていきます。高齢クリエイターに先行投資するのは悪くないでしょう。