YouTubeの王者となりつつあるミスタービースト(本名ジミー・ドナルドソン)がまたも批判されています。ミスタービーストは動画を作ったり、慈善活動をしたりする他に食品チェーン店『ミスタービースト・バーガー』やチョコレート・ブランド『フィースタブルズ(Feastables)』を運営しています。
2022年9月には全米のウォルマートで『フィースタブルズ』が発売されました。今回、ミスタービーストは視聴者へ『フィースタブルズ』の陳列をきれいにするように呼びかけていました。ついでに競合他社のハーシーのチョコレートを隠すようにお願いしていました。このツイートが批判の対象になっています。
視聴者へ呼びかけ
こちらがミスタービーストのツイートです。
I need your help! Next time you see Feastables in Walmart (and soon to be new retailers) if you could clean up the presentation and make it look better that’d make me very happy 🥺
I’m building a team to do this routinely, just need help in the short term ❤️ pic.twitter.com/CzYqOqQvta
— MrBeast (@MrBeast) March 3, 2023
ミスタービーストは「ついでにハーシーのチョコレートを動かしてフィースタブルズがしっかり見えるようにしてくれるかな」ともお願いしていました。※このツイートはすでに削除されています。
実際にミスタービーストの要求通り、ハーシーのチョコレートを後方にずらす視聴者がいるようです。
Hershey who pic.twitter.com/IcPxxDE4Um
— Codybgaming1414 (@codybgaming) March 3, 2023
きれいに陳列したと報告するミスタービースト視聴者も少なからずいます。
We were just in Walmart and noticed this display needed some fixing @MrBeast pic.twitter.com/vxSdTREYxe
— Brendan (@lbrennyg) March 4, 2023
批判の声
ミスタービーストが視聴者を利用していることを批判する声が出ています。
(2023年10月16日:削除されたツイートをキャプチャ画像で置き換えました。)
これまでにもミスタービーストを批判してきたザ・サーフ・タイムズのツイートです。
Mr.Beast has been asking his fans to clean up and rearrange his chocolate displays in retail stores. He also singled out Hershey bars while they were trending due to the backlash of a trans woman advertising them and had since deleted the tweet pic.twitter.com/5WayBphhM7
— The Serfs (@theserfstv) March 6, 2023
ハーシーは国際女性デーに合わせて広告を出していましたが、一部視聴者から批判の声が出ていたようです。ザ・サーフ・タイムズは、ミスタービーストがこの騒動に便乗したと指摘していますが、ミスタービーストは『フィースタブルズ』の宣伝動画では常にハーシーのチョコレートをいじっています。
こちらの動画では、ハーシーのチョコレートと『フィースタブルズ』の食べ比べをファンにさせています。ハーシーのチョコレートの方が美味しいと話す人はバカだ言っています。
批判の声もありますが、ミスタービーストにこのように返す人もいます。
.@MrBeast I will continue destroying your chocolate displays until you pay me $100k pic.twitter.com/5tam5Y7G6k
— thousand yard stare from playing too much warzone (@websiteidi0t) March 5, 2023
ミスタービーストは人気者なので、何をしても批判される存在になっています。一部から「ミスタービーストは視聴者の労働力を搾取している」という声も出ていますが、それほどの問題なのかは不明です。
ミスタービーストの呼びかけはスーパーの売り場に足を運ばせて、買わせる戦略の一つでもあるようです。陳列の見た目が悪くなりやすいパッケージデザインなのは欠陥です。この欠陥を改善するのではなく、視聴者を使って取り繕おうとしているようでもあります。
視聴者が楽しみながら陳列に参加しているならば新たなエンターテイメントと消費者体験の創出ですが、カルトじみたものも感じます。ミスタービーストは「人気と好感度を武器にすればどこまでできるのか?」という社会実験をしているようにも見えます。
先日、ミスタービーストは冗談半分で大統領選挙に出馬したら投票するかフォロワーに聞いていました。半分は冗談ではないかもしれません。