YouTuberの苦心〜一枚のサムネに変顔15分〜シェフの気まぐれ編集を添えて

YouTuberニュース

動画が再生されるかどうかは、タイトルとサムネがどれだけ魅力的かにかかっています。最初のクリックを得ることができなければ、中身にどれほどの価値があろうとも意味がありません。

サムネの重要さがわかるのが科学・教育チャンネルのヴェリタシウム(Veritasium)の例です。ヴェリタシウムの動画はネットニュース媒体で1630万回再生されるほど話題になったことがあります。しかし、YouTube内での動画再生率は極めて低かったそうです。その理由が印象に残らないサムネでした1

人気YouTuberはサムネ作りの重要性をよく理解しているので、サムネ作りに余念がありません。今回は人気YouTuberたちが手抜き企画としてサムネを撮る滑稽な様子だけを動画にまとめて公開しているので紹介します。

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クリス・クレメンス

クリス・クレメンスがサムネ作りの様子を14分の動画にまとめています。彼は力むあまり、呼吸を止めて顔を作っています。

14 Minutes of Posing for Thumbnails

ひたすら無音の状態でクリスが変顔をしている地味な映像が続きます。地味ですが、見ていると「この人は一体何をしているのだろう?」とか「変顔のレパートリーが何種類なのか誰か暇な人が数えてくれないかな」など、様々な思いが去来し、なんともいえない気分になります。

クリスは「YouTuberがサムネ撮ってるだけの動画は見たことないから、総集編にしてみた」と話していますが、残念ながら意外と他のYouTuberもサムネ作りの総集編を動画にしています。

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シェーン・ドーソン

シェーン・ドーソンもサムネ作りの総集編を2016年に公開しています。シェーンは釣りタイトル『申し訳ありませんでした』も付けています。

I'm Sorry

もちろん謝罪動画ではなく、こちらもシェーンがさまざまな状態で、ひたすら変顔をしているだけの8分間です。食べものをくわえながら表情筋トレーニングをしているようです。誤嚥性肺炎を防ぐために、シェーンのまねをしてトレーニングするとよさそうです。変なメイクをしたり、毒々しい色の食べ物を口に含んだりする必要はありません。

ベスト・ドレスド

不気味なYouTuberのサムネ作りだけでは華がないので、ファッション系YouTuberのベスト・ドレスドのサムネ作りの動画を紹介します。

how youtubers pose for a thumbnail

こちらも地味です。1人でカメラをセットして外で撮っています。いつもは明るく楽しいベスト・ドレスドですが、ひとりぼっちで百面相をしながら撮影しているのを見ていると、心配になってきます。最近、動画投稿をしていないようですが動画撮影をしても人気者になるわけではないと気づいたから、というわけではなく、サムネを撮るのがつらかったからでしょうか2

トリシャ・ペイタス

ここまでの三本は、サムネ撮影の未公開映像を特別に見せてくれていた動画でした。しかし、中には無編集の動画の中にサムネ撮影シーンが紛れ込んでいたケースもあります。それがこちらのYouTuber歴15年にも関わらず動画をろくに編集しようともしないトリシャ・ペイタスのサムネ作り動画です。トリシャが無編集のまま放り出している動画をミームチャンネルが編集して投稿しています。

recovered youtube CBTxHiXDMCs

(2022年5月22日:削除されたYouTube動画をキャプチャ画像で置き換えました。)

おそらくトリシャのフェンディの購入品紹介の動画ですが、分厚いコートを着てフェンディの紙袋を持って無言で立っているだけの内容です。笑顔でポーズをとった後、不機嫌な表情になりカメラのアングルを変えています。これを3回くり返していますが、そのうちどれを採用したのかは不明です(確認する気にもならないので)。

ところで手抜き動画を量産するトリシャ姐さんはエンコーディングの偶然か、サムネがぐちゃぐちゃの動画を投稿したことがあります(現在は削除済み)。表情とポーズにはこだわっても肝心のサムネがどうなったかはお構いなしのようです。

トリシャ・ペイタスの壊れたサムネ

怖すぎる

トリシャ姐さんは別ですが、YouTuberの華やかな動画の陰には、無音で過ごす地味な時間がたくさんあるのだなと再確認させられました。カメラをオフにする瞬間、無表情になるのが不気味でもあり、滑稽でもあります。サムネ一つのためにこれだけリテイクをしているYouTuberには頭が下がります。

  1. 本人が、釣りタイトルとサムネの重要性と絶大な効果について力説している動画による。しかし残念なことに、その後もヴェリタシウムの動画のタイトルとサムネは印象に残らないものが多い。広告マン的な才能が欠落しているようだ。
  2. 実際には撮影をしながらカメラの後ろの人物と会話をしている。
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