2021年6月12日にマイアミで開催されたYouTube対TikTokの動画プラットフォームボクシング対決について続報です。マイアミのハードロックスタジアムで計7試合が行われ1、YouTuberが6試合で勝利していました。これまでのYouTuberボクシング中継のなかではエンターテインメントの観点で成功だったといえますが、問題もありました。判定結果が間違いではないかと言われる試合があったのです。
ギブ対テイラー・ホールダー
当日から判定結果に苦情が出ていた試合は6試合目に行われたイギリス人YouTuberのギブ(Aneson Gib2)対TikTokスターのテイラー・ホールダー(Tayler Holder)戦です。全5ラウンドで押していたギブが、素人目に見ても勝ちだと思われました。しかし、判定の結果はドローと発表されます。
ギブの勝利を確信していた視聴者や多くのYouTuberがSNSに抗議の声を投稿します。一時期、ツイートでは「ギブが勝った」がトレンド入りしていました。イギリス人YouTuberのサイモンのツイートです。
リングアナウンサーのマイケル・バッファーも「算数は60年前に学んだが、計算が合わない。49-46、49-46、50-46の結果がどうしてドローになるのか。」とツイートしています(ツイート原文)。
不正を疑わせる理由は他にもあります。イベントを主催していた公式Twitterアカウントが、試合結果を読み上げる前に「テイラー・ホールダーが勝利しました。」と投稿していたのです。
このツイートは削除されていますが、「最初からテイラーが勝つと決まっていたのか…」と不信感を募らせる理由になっています。
いわく付きの判定結果にギブも抗議しています。試合の翌日に動画を公開し「あの結果はボクシング史上まれに見る不正だ! テイラーもよく頑張ったが、俺が勝ったとわかっているだろう。」とパンケーキを食べながら話しています。
判定が覆る
その後、判定が覆りました。ギブ対テイラー戦の判定が覆ったと第一報を報じたキームスターのツイートです。キームスターは試合の解説も務めていました。
添付されたISKA(国際競技空手協会)の文書でも「試合動画を検証した結果、引き分けの判定は誤審としか言いようがない。正しくはギブの判定勝ちである」と書かれています。
キームスターは動画も公開して説明しています。
当日、コメンテーターを務めていた人は全員ギブが勝ったと思っていた。しかし、一人の副審がテイラーが勝ったと判断して引き分けになった。
マイアミから帰った俺は朝から運営側と電話で話し合って、ようやく判定が覆ったぞ。ギブは2020年のジェイク・ポール戦で負けた後、必死に練習してきたんだ。雪辱を果たせてよかった!
契約書でテイラー・ホールダーが勝つと約束されていたとか、判定を読み上げたフーズィーも共犯だ、とか陰謀論が出ているが事実ではない。
未だに、責任の所在がどこにあり、なぜこのような誤審が起こったのかはわからない。しかし、ここで正しい判定が下されないと、次のYouTubeボクシング大会は行えないだろう。正しい判断がされてよかった。
ギブもツイートで勝利を報告しています。
Boys… WE OFFICIALLY GOT THE W!!
Thanks for the support 👊🏽 pic.twitter.com/yHku8p5N1C
— Ali (@AnEsonGib) June 14, 2021
ギブが勝利したので、YouTube対TikTokボクシング・マッチの最終結果は6-1でYouTubeの圧勝になりました。
TikTokスターでただ一人勝ったヴィニー・ハッカーは、人気が出ています。
(2022年7月24日:削除されたツイートをキャプチャ画像で置き換えました。)