寝落ちした映画館で恐怖体験 強迫性障害と病気不安症に悩むYouTuberモイスト・クリティカルが自分の症状をユーモラスに語る

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はたから見ると人気者のYouTuberには悩みなんてなさそうです。しかし人気者も悩みは尽きません。動画制作のために過食に走り体重が増加傾向になり、病気になるYouTuberや、睡眠不足に悩み酒量が増えるYouTuberもいます。

今回は、強迫性障害と病気不安症に悩んでいる体験を明かしたモイスト・クリティカル(本名はチャーリー)の動画を紹介します。モイスト・クリティカルは人気ストリーマーであり、人気YouTuberですが人にはわかりにくい悩みを持っているそうです。

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強迫性障害は12歳から

モイスト・クリティカルが最初に強迫性障害だと明かしたのは2016年です。

OCD

モイスト・クリティカルはこのように明かしています。

抄訳:12歳から強迫性障害の症状が出てきた。最初は些細な習慣だったんだ。その習慣をこなさないと自分の体調が悪くなることに気付き、毎日の決まり事になっていった。ひどい時には絶対に守らないといけない決まり事は100種類ほどあった。食事の時間から寝るときの姿勢、寝る前には必ず映画の『ナショナル・トレジャー』をDVDで鑑賞する、ポル■を見るときの表情まで厳密に決まっていた(そのポル■も同じ物を数年間見ていた)。

カウンセリングを受けようかとも思ったが、薬に依存するのもイヤだし、医療費が家族の負担になるのも避けたかった。なので自力で治すことにした。

まず小さな妥協を決まり事に入れるようにした。食事の時間を厳密に守っていたが、数分ずらしてみた。食事時間の変更に慣れると、次は寝る姿勢を少しずらしてみることにした。その頃には『ナショナル・トレジャー』のDVDも壊れたから、ようやくニコラス・ケイジの演技から逃れられた。

少しずつ変化を加えた決まり事は、もう自分を縛るものではなくなっていた。最終的に残った決まり事も些末な内容で守る必要を感じなくなり、今では習慣はなくなった。

それでも、いまだに変えられない決まり事はある。YouTubeのプロファイル写真は変えられない。画質も悪いし、7年前に設定した写真のままだけど、変えられないんだ。

同じ悩みを持つ人の助けになればと思って語ってみた。

コメント欄には「これは認知行動療法だ。自分の意思だけで治療に成功したモイスト・クリティカルはすごいな。」とありました。

2022年になり、モイスト・クリティカルはさらに病気不安症にも悩んでいると明かしています。病気不安症は自分が病気なのではないかと過度に心配してしまうことです。

語り出しは「病気不安症は13歳の頃に始まった。惨めな思春期だったと想像できるだろう。みんながマ☆ターベーションをしている間、俺はWebMD(医療情報発信サイト)を読みあさっていた。代数を学ぶ前に俺はプリオン病が何かを知っていた」です。

Serious Topic

みんなが妖怪話にハマっている頃、俺はPubMed(医学論文検索サイト)で希少疾患についての症例を読んで恐怖におののいていた。

ちょっとした体の痛みが死に直結する症状だと思い込み、X線検査やCTスキャンを受けさせてくれと親に頼み込む日々だった。二日前に賞味期限が切れたピーナッツ・バターを食べたせいでトキソプラズマに感染したのではないかと怯えるような子どもだった。

今週『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』を見に行ったが、ほんとにつまらなくて不覚にも二度寝落ちしてしまった。目が覚めると映画は雪のシーンだったが、劇場の中をコウモリが飛んで、緞帳の後ろに隠れる瞬間を見てしまった。そこから病気不安症が始まった。

俺は何よりも狂犬病が怖い。あれは一度発症したら必ず死ぬ。寝ている間にコウモリに噛まれたのではないかと心配になってしまった。

(モイスト・クリティカルが住んでいる)フロリダにはコウモリがたくさんいるけど、ほとんどが果物を食べるコウモリだ。肉食のコウモリは少なく、さらに狂犬病に感染してるコウモリは1%未満だろう。冷静に考えれば、劇場内で寝ている間にコウモリに噛まれた可能性は低いはずだが、病気不安症の俺は心配で心配で仕方なかった。そもそも、劇場内にコウモリがいたのも見間違いだったのかもしれない。

最近は病気不安症の症状が落ち着いていたのだが、今週はひどかったのでみんなに紹介しようと思った。個人的に、何かに集中しているときや友人と遊んでいるとき、気を紛らわしているときに症状が治まっている気がする。みんなも参考にしてみてくれ。

モイスト・クリティカルは不安だったので、念のため映画館に「コウモリがいますよ」と伝えたかったそうですが、電話は通じなかったそうです。

強迫性障害や病気不安症は傍目には気付きにくいものです。周囲の人から一笑に付され、まともに取り合ってもらえないこともあります。

一人で悩んでいる人、周囲の理解を得られず苦しんでいる人のために、啓発活動をする必要があります。モイスト・クリティカルのようにユーモアを交えつつ個人的な悩みを視聴者に打ち明ける人が出てくれば、病気についての社会の理解が進みそうです。

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