商業施設のゴミ箱をあさり、廃棄された品々を公開しているTikTokジャンルがあります。ゴミ箱を探る人の中には環境保護の観点で無駄をなくすように呼びかける活動家や、転売屋もいます。なかには従業員が無駄を告発する例もあり、それぞれに話題になっています。
今回はゴミ箱からさまざまなものが見つかったと告発する動画と、動画への反響を紹介します。
ホールフーズは賞味期限内でも廃棄
こちらはスーパーマーケットチェーン「ホールフーズ」の廃棄物を公開しています。一店舗当たり、一晩でこれだけの商品が廃棄されていました。賞味期限が切れる2日前のパンや新品のトイレットペーパー、未開封のベビーフード、オリーブオイルなども見つかり商品の合計金額は5万円以上になったそうです。廃棄されていた商品の90%ほどは実際にフードバンクに寄付できたと話しています。
ホールフーズの元従業員は、このような廃棄をする背景に「店頭にたくさんの商品が置かれていることを演出するためにあえて過剰に陳列しているのです。本当は5個しか売れない商品でも10個、15個を店頭に並べています。」と余分な商品を並べる習慣があることを明かしています。さらに、廃棄を受け取りに来る免許がある人がいないので、フードバンクに寄付ができていないことも話しています。
コメントでは、同じホールフーズでもこれほど廃棄が多い店舗ばかりではないとも書かれており、通常の廃棄は少ないのかもしれません。
ダンキン・ドーナッツは告発者を解雇
ダンキン・ドーナツでバイトをしていたブライアン・ジョンソンさんは閉店作業で大量のドーナツをゴミ箱に捨てる動画を投稿してバイラルになっていました。ブライアンさんは廃棄される予定の商品を寄付する動画も公開していました。
その後、ブライアンさんは許可なく廃棄を寄付していたことが原因で解雇されています。
ブライアンさんの騒動についてはSpillが動画にしています。
食料の廃棄を減らすには
TikTok動画からわかるとおり、食品の廃棄は現代社会の大きな問題です。
米国では毎年4000万トンの食品が廃棄されています。 その量は流通する食品のおよそ30%から40%を占めます。一人当たりに換算すると年間約100キロ(219パウンド)の食品を廃棄していることになります。
全世界で毎年14億トンの食料が廃棄されていますが、廃棄量では米国が最多です。
消費者が廃棄を減らすためには買いすぎないことなどが第一で、消費期限内であればフードバンクへの寄付など食料を必要としている人々に回す、などの策があります。なかには消費者が食品のラベルを読み間違えて捨ててしまう場合があるそうです。
TikTok動画が啓発になり、少しでも無駄な購入を控え、期日内に消費される食品が増えるといいですね。
Image: International Day of Awareness of Food Loss and Waste 2021