TikTokスターのアレックス・ウォーレン(Alex Warren)もポッドキャストに参入しました。2022年4月20日に初回エピソードを公開しています。ゲストは炎上系YouTuberのタナ・モジョです。
アレックスの初回エピソード
こちらがアレックスのポッドキャスト第一話です。
ポッドキャストの収録中はドアに鍵をしてゲストと話をしています。収録時間は60分で収録中はスマホの使用は禁止しています。ゲストと深い話をするための規則だそうです。……初回エピソードでアレックスは思いっきりスマホを机に置き、着信音を鳴らしていますが。着眼点のよいやり方なのに、最初から台無しにしているのはギャグなのか、単にグダグダなのかわかりません。
アレックスはEオンラインの取材で「昔からローガン・ポールとジェイク・ポール兄弟のファンだった。ティーンで路上生活をしている自分は絶対に彼らのようになれないだろうと思っていた。LAに引っ越し、ポール兄弟と友人になり、彼らは彼らなりの困難やトラウマになるような経験をたくさんしてきて、成功したんだと教えてもらった。インフルエンサーたちが普段は話さないような深い内容をぼくのポッドキャストで提供できればと思う。」と話しています。
アレックスは2019年にTikTokアプリで人気になり、TikTokスターが集団生活をするハイプ・ハウスを立ち上げていました。憧れのYouTuberローガン・ポールのポッドキャストに出演した際、ティーンの一時期路上生活をしていたことを明かしていました。アレックスの父親はアレックスが9歳のときに他界しています。
苦労が多く、念願の成功を手にしたアレックスならではのポッドキャストのテーマです。初回にゲスト出演したタナ・モジョも子ども時代に苦労が多かったことを常々動画で話しています。タナは「どんなに辛い状況でも、頼れるのは自分しかいないと思った」と明かしたとき、アレックスも「自分も同じだった」と共感しています。
このポッドキャストは成功するのか?
アレックスが苦労人なのはファンなら知っていることなので、今回のポッドキャストにはあまり新情報はありません。初回が慣らし運転ならこれでよいのですが、もし初回に目玉ゲストを持ってきたのだとすると1、前途多難です。
このポッドキャストの開始はEオンラインを含めた複数のメディアで報道されていますが、再生回数は振るいません。再生回数は投稿から2日で1万回ほどで、アレックスのメインYouTubeチャンネルの登録者数(265万人)、TikTokのフォロワー数(1530万人)と比べると期待外れな数字です2。アレックスはTikTokで有名になったので、主要ファンはTikTokを見ている子どもたちです。TikTokのテンポの速い動画に慣れた彼らを数十分のポッドキャストに誘導するのは難しいのでしょう。ファンはアレックスの苦労話もまだ響かない年頃かもしれません。
最近ポッドキャストに参入するYouTuberやTikTokerが多く、アレックスもTikTok以外の収入を求めてポッドキャストに参入したのだと思われます。しかし、ビジネスモデルの転換は容易ではありません。2021年には、YouTuberとしての活動を休止し、アパレルを売り出したドラン兄弟にファンが困惑するという出来事もありました。一つのプラットフォームから別のプラットフォームにファンを連れて行くのは難事業です。
アレックスが所属していたハイプ・ハウスの共同設立者トーマス・ペトロが立ち上げたコーヒー・ブランド“Smack’d Coffee”は閑古鳥が鳴いています。とにかく商売は難しいようです。
(2024年9月8日:削除されたInstagram投稿をキャプチャ画像で置き換えました。)
「女性をエンパワーするコーヒー」って何なんでしょう? キャッチフレーズまでも苦しそうです。Smack’d CoffeeのInstagramアカウントは数か月放置されたままです。アレックスのポッドキャストがSmack’d Coffeeの二の舞にならないようにする手立てはあるのでしょうか?