YouTuberに炎上騒動が発生したとき、怒った人々が制裁として与えるのはチャンネル登録を解除することです。その登録者数の激減や激増をスポーツ観戦のように楽しんでしまう現象があるのは否めません。今回はYouTubeの運営がそんな登録者数の変化が一目でわからなくなる仕様に「改善」する、というニュースです。
問題視された減少
こちらは美容YouTuberのジェームズ・チャールズの炎上騒動のさなか投稿されたツイートです。
(2021年5月23日:削除されたツイートをキャプチャ画像で置き換えました。)
先日の炎上騒動ではジェームズに100万人単位の登録者数の減少がありました。
反対に告発者の美容YouTuberタティの登録者が100万人単位で上昇しました。
@GlamLifeGuru you go queen Tati ??? literally been watching social blade all day aha pic.twitter.com/yGtnL8Pinb
— sophie (@sophiesnoww1) May 12, 2019
こちらではタティの登録者数が激増するのを喜んでいます。
さらに両者の登録者数の増減を比較しています。
(2020年5月2日:削除されたツイートをキャプチャ画像で置き換えました。)
こういった炎上に拍車をかける登録者数の変動をリアルタイムで把握できないようにすると発表されています。
登録者数の増減が野次馬を呼び込み、炎上を激化させている面もあると問題視されたようです。
「改善」後どうなる?
導入予定は2019年8月から。1000人以下の登録者の場合1桁まで表示されますが、1000人以上になった場合1kと表示されます。
例:登録者数1824人→1.8k
登録者数2399人→2.3k(四捨五入はされない)
こちらの動画3分から説明しています。
Social BladeなどのYouTubeのAPIを利用しているサイトも同様の表示になります。Social BladeはYouTuberの登録者数の推移、再生回数、チャンネルの総再生回数、動画の評価の割合、さらに1時間毎やリアルタイムの登録者の推移も開示しています。
Social Bladeを利用したチャンネルもあります。
こちらはFlareTVの動画です。ミスタービースト対ローガン・ポールとジェイク・ポールの登録者数を中継しています。概要欄には「公式なので100%正確」と書いてあります。
こちらの記事ではYouTuberのピューディパイとインドの映画・音楽配信会社T-seriesの登録者数の争いを紹介しています。その際、利用されたのもSocial Bladeです。
チャンネル所有者は従来のとおり正確な登録者数を把握できます。さらに、動画再生回数、高評価や低評価の表示は従来通りで変化はありません。
#SaveSocialBlade
簡略化された表示の導入に抵抗しようと#SaveSocialBladeという運動にもなっています。
YouTubeは2日遅れでクリエイターに登録者数のデータを通達するからSocial Bladeは必要です。Social Bladeはリアルタイム登録者数や評価の情報を提供してくれます。
RT and make your own tweet with #SaveSocialBlade! pic.twitter.com/knFx5FPl6q
— Morgana Is God (@DubbleTapYT) May 24, 2019
YouTubeは情報のオープン化を進めているGoogleの子会社です。そのYouTubeが登録者数が正確に分からなくなる表示を導入し、情報を開示しない方向に進むのはいかがなものかという声が多くあがっています。