2024年4月8日、メキシコとアメリカで皆既日食が観測されました。アメリカではテキサス州、オクラホマ州からオハイオ州、ニューヨーク州、ニューハンプシャー州で観測されています。部分食は西海岸から東海岸まで、広い範囲で見られました。
歴史的な天文ショーを目撃するために旅行する人やプライベートジェットを借りて空から見た人までいたようです。今回は日食に伴って発生した陰謀論、その陰謀論者をはめるウソ、そして日食を堪能した結果人々は何を検索したのかを紹介します。
陰謀論?
日食の予測は2000年以上前からされてきましたが、それを知ってか知らずか米国の下院議員マージョリー・テイラー・グリーンはこのような投稿をしていました。
God is sending America strong signs to tell us to repent.
Earthquakes and eclipses and many more things to come.
I pray that our country listens. 🙏
— Marjorie Taylor Greene 🇺🇸 (@mtgreenee) April 5, 2024
そうですね。陰謀論者のマージョリーにかかれば地震も日食もきっと神様やトランプ元大統領のおかげでしょうね。
「皆既日食が見えた地域には、旧約聖書に出てくるNinevehという名前の街も、Arc(方舟)という名前の街も、インディアナ州のRaptureという街もある! Raptureはすなわち携挙(真のキリスト教徒が天にあげられること)だ! キリストの再臨は近い!」という話もあったようです。信者にとっては意義深く感じられるお話なのでしょうか。なお、このRaptureはWikipediaによれば2011年にはたった一人しか住民がいなかったそうです。
その後、マージョリーは批判を浴びたので「前のツイートをみんな馬鹿にしてるけど、聖書に書いてあるし、神がすべてを作ったの!」と叫んでいます。そうですね。あなたの同僚議員が劇場で男性の股間をまさぐったのも、神の思し召しですね。
こちらは共和党下院司法委員会が投稿したトランプ元大統領と日食を合成した不気味な写真です。
— House Judiciary GOP (@JudiciaryGOP) April 8, 2024
トランプ元大統領が日食を起こしているのだと言いたいのでしょうか。底知れぬ不気味さです。
悔い改めた方がいいのは共和党下院司法委員会やマージョリーかもしれません。日食グラスはつけずに日食を直視して文字通り目に焼き付けたらいいと思います。ウォーク(woke)のようなサングラスはマージョリーには似合いませんから。
SAY NO TO WOKE GLASSES!! DON’T LET THEM CONTROL YOU!!! USE THE EYES THAT GOD GAVE YOU!!! #WokeMindVirus pic.twitter.com/WmNVh9Jijv
— Spilled Soda (CEO of Soda 🥤) (@SodaSpilled) April 8, 2024
コロナ対策のマスクと同じで日食を見るときは日食グラスをつけろというのは左派の陰謀なんだそうです。……騙されやすい奴らをハメてやろうという意図が透けて見えるツイートです。
ところで、安売りで販売されていた日食サングラスはまったく効果がなくリコールになっていました。日食の真っ只中に。
URGENT RECALL: Health officials in Illinois are warning people to check their eclipse glasses after a recall. https://t.co/UN9v6F9NqA
— CBS News (@CBSNews) April 8, 2024
リコールしてもすでに手遅れですね。
喜ぶ人々
マージョリーのような頭のおかしい人はほっといて美しい日食の様子を紹介します。
こちらは衛星からの眺めです。地球に大きな陰ができていく様子がとらえられています。
View of the solar eclipse from a Starlink satellite on orbit pic.twitter.com/RAwT2uQUUh
— Starlink (@Starlink) April 8, 2024
陰に入った地域が皆既日食になった地域です。
こちらは皆既日食でリング状になった木漏れ日が地面を照らしています。美しいですね。
People all over the eclipse pattern noticed the same thing.🤔
Very interesting.🤩credit 🎥 gottigreen pic.twitter.com/SAVipf2xJL
— 💎💎💎 (@MilaRoyaleReal) October 14, 2023
ローガン・ポールはプライベートジェットを借りて空から皆既日食を見たようです。
'
大興奮です。それはいいのですが、プライベートジェット飛ばす金があるならNFTの被害者にお金を返しなよと思います。
一方、離婚した金欠のストーカー男は子どもたちと日食を楽しんだようです。
日食を楽しんだ人々は
皆既日食を安物のサングラスで見た結果でしょうか、人々は「目が痛い」や「なぜ目が痛くなるのか」をグーグル検索していたようです。
People’s eyes are hurting, and they’re seeking answers pic.twitter.com/RZEPGKdvgk
— Shalom Goodman (@ShalomGood) April 8, 2024
日食グラスをつけないと目に悪いのはテレビで散々言われていたはずですが、警告を真に受けない人がいるようです。
2023年にはイベントでUVライトを照射されて目が痛くなるNFT投資家が続出した事件がありましたが、太陽を直視するのは今更NFTにしがみつくのと同じぐらい無謀だと思います。前大統領もやっていたことなので、米国のお家芸なのかもしれません。
ここまでの内容はインターネット・トゥディが紹介しています。
次に北米で皆既日食が見られるのは20年後だそうです。20年に一度なら大興奮なのは仕方ありません。きっと20年後にも目の痛くなる人が続出するのでしょう。