『サバイブ・ザ・ワイルド』レビュー【ネタばれ】アメリカすぎるNetflixシリーズその1

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アメリカを体感したいならNetflixのリアリティ番組『サバイブ・ザ・ワイルド(原題:Outlast)』を観るべきです。

アメリカ人の一つの理想はサバイバル生活です。開拓時代が米国では立ち返るべき理想郷だとされているからです。一部のアメリカ人はDIY好きで、YouTubeでもDIY系のチャンネルは人気があります。政治思想とも根深く結びついています。詳しくは「プレッパーとは何か?」を紹介した記事をごらんください。

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(2023年5月14日:削除されたYouTube動画をキャプチャ画像で置き換えました。)

楽しいサバイバル番組かと思いきや、『サバイブ・ザ・ワイルド』は殺し合いがないだけの映画『ハンガー・ゲーム』だと話題になっています。

『サバイブ・ザ・ワイルド』は晩秋のアラスカ、厳しい冬が迫る中で撮影されたサバイバル番組です。多様な経歴の16名の参加者は4人組のグループに分かれ行動します。最終的に残ったチームがなんと1億円の賞金を手に入れます。

単独行動は許されず、参加者は必ずグループに所属しないといけません。グループの変更はいつでも可能です。

体調不良や仲間割れで棄権を決めた参加者は照明弾を撃ち、敗退となります。
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参加者は過酷な環境に適応して食料を探し、寝床を作ります。

一匹おおかみとして生きる方が性に合う参加者が多いようで、グループ内で意見の対立はよく起こります。空腹と寒さに耐えているうちに参加者の性格がどんどん悪くなり人間関係がこじれていくのも番組の見どころなのかもしれません。

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嫌われた参加者

熊が出没する危険な撮影地ですが、番組の序盤は体調不良になり棄権する参加者が多数出ています。生水を飲んで体調不良になったり、仲間割れを起こして棄権したりする参加者もいます。

筋肉だるまの参加者ジョーダンは栄養失調で倒れています。

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(2023年10月21日:削除されたInstagram投稿をキャプチャ画像で置き換えました。)

ある程度の皮下脂肪があった方が生存しやすいのがわかります。

カニを捕まえるためのカゴを得るための競争で大活躍だったアンジーですが、カニを食べた翌日、腹部の激痛を訴えて医療チームに緊急搬送されています。24日間便秘だったそうです。すさまじい極限状態だったとしか思えません。

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ジョーダンもアンジーも残されたグループのメンバー宛に手紙を書いていてわびしい気持ちになります。

中盤になると他のグループを蹴落とすために、心理戦を仕掛ける者も出てきました。

寝袋を盗む行為をはたらいたアルファ(A)チームのジルとアンバー、ジャスティンは視聴者から嫌われオンラインでは呪詛を吐かれています。なかでも私立探偵をしているジルと元ヘロイン依存症で元重犯罪者のアンバーが嫌われているようです。

極寒の夜に寝袋なしで過ごすのは危険です。ゲームのためとはいえ、低体温症になるような状況に参加者を追い込むのは残酷だと批判されています。

アルファチームの盗みに抗議するため、参加者のブライアンは抗議の棄権をします。

嫌われたジルとアンバーですが、彼女たちの結束は堅いようです。ジルは「賞金1億円を捨てて私たちは友情を選んだ」と投稿しています。

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(2023年4月16日:削除されたInstagram投稿をキャプチャ画像で置き換えました。)

撮影が終わった後も、彼女たちは連絡をとっているそうです1

彼女たちのようにえげつない手段には出ず、抗議の離脱をした人もいたぐらいなので、性格が悪いのは間違いないようです。アルファチームに割り当てられた野営地が条件の悪いところだったのは同情の余地がありますが。

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撮影秘話

番組公開後、インフルエンサー活動を始める参加者もいます。優勝者のポールはポッドキャストを始めています。

参加者の多くが元軍人で、いわゆるインフルエンサーではありません。ポッドキャストもしゃべりがあまり上手ではなく、まだ人気は集まっていない様子です。SNSのフォロワーも多くなく、鍵付きにしてしまった人もいるので『Too Hot To Handle』など目立ちたがり屋ばかりが出てくるリアリティ番組になれていると普通の人過ぎて逆に新鮮です。

Deep Dive with Justin Court of the Netflix Reality Survival show Outlast

ジャスティンがゲスト出演した回では、それぞれ撮影中に落ちた体重を明かしています。ジャスティンは25パウンド(約11キロ)、セスは35パウンド(約15キロ)、ポールは42パウンド(約19キロ)減ったそうです。

撮影終了後も凍傷や精神症状が治るまで時間がかかったと明かしています。撮影期間は40日未満ですが、PTSDのような症状があり、普通の生活に順応するまで困難を感じたそうです。

可能な限りルールを守ろうとした参加者のハビエルとブライアンだけの番組が見たいとの意見があります。

極限の状態で撮影されたサバイバル番組の参加者には、尊敬の気持ちが生まれます。『サバイブ・ザ・ワイルド』はアメリカ度は高いですが、銃をぶっ放して狩猟をするシーンは見られません。それを観たければアメリカすぎるNetflixシリーズその2をどうぞ!

  1. こちらの記事で話している。
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