独立系ジャーナリストのアンドリュー・キャラハン(YouTubeチャンネル名Channel 5 with Andrew Callaghan)が富豪に訴えられ、訴訟費用の募金を呼びかけています。2026年7月10日に公開された動画でアンドリューはこれまで800,000ドル(約1億3000万円)を訴訟に使ったことも明かしています。
アンドリューは2021年に起きたアメリカ合衆国議会議事堂襲撃事件に関わった人物ケリー・ジョンソンさんを取材し、ドキュメンタリー映画『Dear Kelly』を制作していました。その中でケリーさんが家を失い、一家離散の危機に遭い、25年続けたビジネスを潰された原因として今回の原告の名前を出していました。YouTube動画や映画で原告をひどい人として描いたせいでアンドリューは連邦裁判で訴えられていました。
経緯
こちらがアンドリューがこれまでの経緯を説明している動画です。
2021年、アンドリューは白人の命が大切(White Lives Matter)と主張するデモを取材中にケリーさんに遭遇します。地球平面説論者や極端な政治主張をする人々は、なぜこのような意見を持つようになるのかに興味があったアンドリューはケリーさんの深掘りをします。
そのなかで、かつて豊かな暮らしをしていたケリーさんが個人投資家のウィリアム・ジョイナーのせいで家を差し押さえられたことを聞きます。極端な陰謀論思想に傾倒したのは、経済的に困窮し暮らしが不安定になってからだったとも明らかになります。
YouTube動画や映画で言及していたので、アンドリューは2024年に盗聴、プライバシーの侵害などでジョイナー氏に訴えられます。アンドリューは「盗聴の仕方を知らないし、するわけない」と話していますが。
当初、棄却されるかと思われたジョイナー氏のでっち上げの主張でしたが、なぜか主張は通ってしまい、アンドリューの事務所はデータをすべて調べられ、宣誓証言までさせられています。当然、ジョイナー氏の主張する盗聴の証拠は一切でてこなかったので、陪審員裁判が始まる直前に訴えは取り下げられました。ここまでに訴訟費用は800,000ドル(約1億3000万円)かかったそうです。
Andrew Callaghan reveals that Channel 5 spent 2.5 years and over $800,000 fighting a federal wiretapping lawsuit filed by California lender Bill Joiner over the documentary “Dear Kelly.”
Though the federal case was dismissed after discovery found no evidence, Joiner has now… pic.twitter.com/fj8kMB3cRg
— Diet💦 (@DietWaterGUY) July 12, 2026
安心したのもつかの間、2026年にジョイナー氏は主張を変え、今回はカリフォルニア州でアンドリューを訴えます。今回は名誉毀損、ストーカー、不法侵入などです。また莫大な裁判費用が予想されるので、アンドリューは寄付を募っています。
アンドリューは「社員を解雇するか、Patreonの収入だけに頼るか、出資を受けて存続するかの瀬戸際に立っている。もし出資を受けてしまうと出資者の顔色をうかがわねばならずこれまで通りやりたい内容を報じられなくなってしまう。」と話しています。
その後
執筆時、1.5ミリオンドル(約2億5000万円)の募金が集まり、800,000ドルの目標額を大きく上回っています。アンドリューは集まったお金の使途は随時説明していくと約束しています。
アンドリューはこれまで際どいテーマを扱い視聴者の人気を得ていました。最近ではパレスチナを訪れたり、ギャルフェチ(bimbo fetish)があるクリスティー・ノームの夫からお金を貰ったと話すクリエイターを取材したり、ICEで働く人を取材したりしています。
独立系ジャーナリストのなかでも政治的には中立的な立場で、区別なく一般人の取材をしています。2023年には女性を暴行した疑惑が浮上し一時期は低迷していましたが、最近は完全に復活しています。アメリカの変なもの、変な人、理解ができないものを掘り下げ、取材対象に人間味を与え、考えさせる内容を得意としています。
ドキュメンタリー映画『Dear Kelly』でも視聴者から「親戚に陰謀論者に走った人がいたけど、状況がケリーさんと似ている」との声があがっているそうです。トランプ現象を引き起こした遠因はジョイナー氏のように裁判で他人の金を巻き上げようとする人物かもしれません。
