セレブリティ・トレーナーのジェイソン・ウォルシュさんが関わった役者の肉体改造のスケジュールやトレーニング方法を解説しています。役作りにかける思いに、震えます。紹介するのは、Vanity Fairの動画です。
役者は伝説的な軍人、アクションヒーロー、アスリートやダンサーなどさまざまな役作りを課されています。演じるキャラクターに真実味が増すように、過酷なトレーニングを積んだプロ根性溢れる役者たちです。
ジェイソンさんはまず役者がどのような人物を演じるのか綿密に打ち合わせをしてから、トレーニング計画を練ります。
ブラッドリー・クーパー『アメリカン・スナイパー』
映画『アメリカン・スナイパー』で実在の狙撃手クリス・カイルを演じたブラッドリー。クリス・カイルは体重225パウンド(約102キロ)、ブラッドリー・クーパーは体重185パウンド(約84キロ)です。この体格差と積んできたトレーニング経験の差を埋めるため、ブラッドリーには過酷なスケジュールが組まれました。ジェイソンさんは「目標の体型に到達できるか最も心配したクライアント」と話しています。
期間は12週間。最初の8週間は1日2回トレーニングしました。この期間で最大限、増量したとしても205パウンド(約93キロ)が限界だと思っていたそうです。
- 月曜日
- AM6:00から60分〜90分のワークアウト
- 休憩
- PM2:00からボリューム・トレーニング
- 火曜日
- AM6:00から60分〜90分のワークアウト
- 休憩
- PM2:00からボリューム・トレーニング
- 水曜日
- AM6:00から60分〜90分のワークアウト
- 午後は休み
- 木曜日
- AM6:00から60分〜90分のワークアウト
- 休憩
- PM2:00からボリューム・トレーニング
- 金曜日
- AM6:00から60分〜90分のワークアウト
- 休憩
- PM2:00からボリューム・トレーニング
- カロリー
- 第1週から2000kcalを摂取し、1週間ごとに500kcal追加。第6週で4500kcalを摂取するまで上げていった。体重増加が目的。
主にウェイトトレーニングを行いました。トラップバー・デッドリフト1を軽い負荷で初めました。正しいフォームが身に付き、慣れてきたら段階的に負荷を増やしていったそうです。トレーニング終盤頃ブラッドリーは425パウンド(約193キロ)まで持ち上げられたそうです。
最終的(撮影開始前)にブラッドリーは体重を225パウンド(約102キロ)まで増やせました。
ジョン・クラシンスキー『13時間 ベンガジの秘密の兵士』
映画『13時間 ベンガジの秘密の兵士』でアメリカ海軍の特殊部隊の兵士を演じることになったジョン・クラシンスキー。ジョンは元からジェイソンさんのジムに通っていたそうです。最初の4週間は筋力トレーニングに集中しました。
筋力トレーニングではバーベルを用いてフロント・スクワット、フロント・スクワット・プレス、オーバー・ヘッド・プレスなどを行いました。さらにダンベルを用いて、ダンベル・ベンチ・プレスなどをしました。ジョンは100パウンド(約45キロ)のダンベルを使っていたそうです。
- 月曜日
- AM6:00からストレングストレーニング
- 休憩
- PM2:00からストレングストレーニング
- 火曜日
- AM6:00からストレングストレーニング
- 休憩
- PM2:00からストレングストレーニング
- 水曜日
- AM6:00からストレングストレーニング
- 午後は休み
- 木曜日
- AM6:00からストレングストレーニング
- 休憩
- PM2:00からストレングストレーニング
- 金曜日
- AM6:00からストレングストレーニング
- 休憩
- PM2:00からストレングストレーニング
脂肪を燃やすため高強度インターバルトレーニングも行います。そりを引く、ウェイトを持ち上げ下に落とす運動、跳躍、ランニング、押す運動を組み合わせ、ほとんど休憩なしで行いました。
エミリー・ブラント『オール・ユー・ニード・イズ・キル』
映画『オール・ユー・ニード・イズ・キル』で軍曹を演じたエミリー。映画では機動スーツを着用していますが、重さは31キロもあるそうです。撮影の負荷に耐えられる肉体にするため、ウェイトベストを着用してトレーニングを行いました。8週間のトレーニングで段階的にウェイトベストの重さを増やし、最終的に到達した重さは22キロでした。
エミリーが映画で見せた肉体があまりにも美しかったので、ブリー・ラーソンが「エミリーみたいにしてほしい!」とジェイソンさんにトレーニングを依頼したそうです。
ブリー・ラーソン『キャプテン・マーベル』
スーパーヒーローを『キャプテン・マーベル』で演じたブリー・ラーソン。準備期間は12週間。
上半身を鍛えるのが重要なので、プルアップを行います。最終的にブリーは10回プルアップをできるようになりました! チェーンで負荷を増やし、腕立て伏せを行いました。チェーンの重さは50パウンドから80パウンド(約22キロから36キロ)です。バーベルでヒップスラストを行いました。ヒップスラストのバーの重さは最高400パウンド(約181キロ)です。驚異的な重さをこなしていますね!
その他、柔道、テコンドー、ボクシング、レスリングのトレーニングも9ヶ月間行っていたそうです! 超人的な体力です。
こちらの動画では実際のトレーニングをより詳しく紹介しています。
ブリーはトレーニングが進むにつれてサイズダウンしてしまったので衣装係から苦情がきたそうです。
アリソン・ブリー『GLOW』
テレビシリーズ『GLOW』でアスリートを演じているアリソン・ブリー。アリソンは元からジェイソンさんのジムに通っていたそうです。トレーニング期間は11週間。
14回のプルアップ、200パウンド(約90キロ)のデッドリフト、400パウンド(約181キロ)のソリを押すなどのトレーニングをしたそうです!
- 月曜日
- AM6:00から60分〜90分のトレーニング
- 午後は休み
- 火曜日
- AM6:00から60分〜90分のトレーニング
- 午後は休み
- 水曜日
- AM6:00から60分〜90分のトレーニング
- 午後は休み
- 木曜日
- AM6:00から60分〜90分のトレーニング
- 午後は休み
- 金曜日
- AM6:00から60分〜90分のトレーニング
- 午後は休み
エマ・ストーン『ラ・ラ・ランド』
ミュージカル映画『ラ・ラ・ランド』に出演したエマ。ダンスシーンが重要な映画です。エマはトレーニング前から首、腰、肩に支障があったそうです。トレーニング期間は6週間。
体幹と臀部のトレーニングに集中しました。クローリング・ドリルなどを行い、バランス力、程よい筋力をつけていきます。ソリを引く運動も行いました。
最初の数週間は毎日トレーニングを行い、撮影前の数週間は週3日に抑えました。ダンスレッスンもあったので回復の時間を設けるためです。
- 月曜日
- AM6:00から60分〜90分のトレーニング
- 午後はダンスレッスン・休み
- 火曜日
- AM6:00から60分〜90分のトレーニング
- 午後はダンスレッスン・休み
- 水曜日
- ダンスレッスン・休み
- 木曜日
- AM6:00から60分〜90分のトレーニング
- 午後はダンスレッスン・休み
- 金曜日
- ダンスレッスン・休み
演じる役によってトレーニング方法はさまざまでした。努力を重ねることで役の説得力が増す肉体に仕上げていました。
ジェイソンさんはクライアントが理想の体型になるのを目標としていますが、何よりも嬉しいのが関わった役者たちが故障なく撮影を終えたと聞くことだそう。健康第一ですね。
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Image: Adam Does Movies, Exchange, Two Dads Review, Esigel TV, WoHo, Anthony Topper