メガチャーチの牧師であるジョエル・オースティン(Joel Osteen)が運営する「レイクウッド教会」の敷地内から大金が発見されニュースになっています。ジョエル・オースティンはテレビ宣教師として成功し、たいへんな資産家としても有名です。
レイクウッド教会内のトイレを修理していた男性が、トイレの壁から「現金や小切手が入った500枚の封筒を見つけた」と告白しています。
米国のメガチャーチとは
米国では人気のある牧師に信者が集まり、万単位の信者を抱える教会も少なくありません。コンサート会場のような巨大な礼拝堂で、ライブのような礼拝が行われます。このような教会をメガチャーチ (magachurch)と言います。メガチャーチの牧師の中にはテレビ番組を持ち、テレビ宣教師(televangelist)と呼ばれる人もいます。
メガチャーチは信徒の多さを背景に高い資金力を誇り、牧師が贅沢な生活をして批判されたり、脱税で逮捕されたりすることもあります。メガチャーチは「信じれば金持ちになれるからたくさん献金しよう」と説く「繁栄の神学」を広めていると批判されることもあります。
レイクウッド教会もこのメガチャーチの一つでした。Wikipediaによれば、レイクウッド教会には16800人が来場でき、毎週52000人が礼拝に参加するそうです(英語の礼拝が4回とスペイン語の礼拝が2回)。
トイレに隠された大金
レイクウッド教会の所在するテキサス州の地元ラジオ番組『100.3 The Bull』で「あなたが発見したもっとも高額なものは何?」という企画をしていたところ、修理工のジャスティンさんが電話をしてきたそうです。
ジャスティンさんは「ジョエル・オースティンの教会から依頼がありトイレ修理をしていた。トイレを取り替えるために壁を触っていたら、壁の中から500枚ほどの封筒が出てきた。」と話しています。封筒の中には大量の現金や小切手が入っていました。
ジャスティンさんは「現場担当者にすぐ報告して、発見した封筒はすべて渡した」そうです。
ラジオ司会者のジョージ・リンジーさんは「こんな仰天ニュースは聞いたことないよ! Netflixのドキュメンタリーになるんじゃないか」と話しています。
実は、レイクウッド教会では2014年に大金が盗まれた事件が発生していました。金庫に入れていたはずの現金$600,000(約6000万円)が紛失したと教会関係者から通報があったそうです。結局、捜査の進捗はなく現金の行方はわかっていません。
今回トイレの壁の中から出てきた現金の総額は不明ですが、2014年の事件との関連を疑う声も出ています。
課税せよ?
報道を受け、このような投稿がありました。
宗教団体はすべて課税しろ。
Good morning and Happy Friday to everyone who agrees that leaders of filthy rich mega churches like Joel Osteen who stuff the walls of their church with $350,000 in cash should be taxed.
In fact, tax ALL of the churches.
— BrooklynDad_Defiant! (@mmpadellan) December 3, 2021
宗教団体は慈善活動を行うので非課税にすることになっています。しかし、メガチャーチのレベルになると営利企業顔負けの稼ぐ力があり、一方でさほど慈善活動をしていないこともあるようなので、課税してもよさそうです。
メガチャーチには数百万人の信者がいるとされ、多くの億万長者牧師が誕生しています。清貧を説きながらこんなプライベートジェットに乗っていると報じられたテレビ伝道師ケネス・コープランドなどは有名です。
ケネス・コープランドは「飛行機には悪魔がいるから、プライベートジェットしか乗らない」と発言していました。ジョエル・オースティンも億万長者ですが、自然災害が発生しても寄付をしようとしないと指摘されています。宗教を自己利益のために利用しているとしか思えないジョエル・オースティンです。
Image: JAMARI The Dark Side of Joel Osteen