2020年6月2日火曜日、「一斉に#blackouttuesdayタグを付けて投稿しよう」という運動がありました。Instagramではこのハッシュタグで2000万件以上の投稿がされています。2020年5月25日にジョージ・フロイドさんが亡くなった事件に関連して、抗議活動の一環としてこの投稿をしようと呼びかけられたようです。
このような投稿です。
人気Instagramモデルのサマー・レイの投稿です。
(2023年7月23日:削除されたInstagram投稿をキャプチャ画像で置き換えました。)
元YouTuberで前衛的陶芸家マルツィアです。
(2020年6月5日:削除されたInstagram投稿をキャプチャ画像で置き換えました。)
この運動の発起人は、アトランティック・レコードの役員である2人の女性ブリアナ・アジュマン(Brianna Agyemang)とジャミラ・トーマス(Jamila Thomas)です。黒人コミュニティに必要なことは何か建設的な議論をする日として運動を呼びかけたようです。
この運動にはあまり賛同できないという意見もあります。
ブラックアウトテューズデーのトレンドは、わざとらしくて嫌い。今まで何も意見してなかった人が、突然黒い箱を投稿してるから。
トレンドの本当の意味を理解してSNSだけではなく実社会で活動をしていると良いのだけど。
(2022年2月6日:削除されたツイートをキャプチャ画像で置き換えました。)
YouTuberのティー(nappyheadedjojoba)の動画です。開口一番に「私はこの運動に参加しないよ」と話しています。
ティーはこのように話しています。
音楽業界が始めたハッシュタグみたいだけど、なぜ一日SNSで沈黙することがブラック・ライブズ・マター運動の利益になるのか理解できない。パンデミック中でも仕事を休めない人も多くいるでしょう。ただでさえ大変なストレスに晒されているのに、自分の仲間たちが次々に警官によって殺害されているのをニュースで知るのは本当に辛い。
直近の一週間に、警官によって殺された犠牲者4名の写真を挿入しています。ジョージ・フロイドさん、トニー・マクデイトさん、モデスト・レイエスさん、デイヴィッド・マカティー1さんです。
コスメブランドがハイライターの宣伝を一週間休んでも、誰かが一日SNSで黙っていても、意味はない。むしろ、多くの人が黙っていたから今の問題があるのでは? 1人の警官が首を絞めている間、3人の警官が黙っていたから人が亡くなったんじゃない?
みんな新しい正義の味方2トレンドに参加する前に、このハッシュタグは何の意味があるのか、誰の利益になるのかを考えた方が良いよ。
少なくとも、#blackouttuesdayは黒い箱を世間に広めたけど、警官に殺された犠牲者はこれでは報われないと思う。#blackouttuesdayで検索すると、黒い箱ばかりで何も情報は得られない。
It has come to my attention that many allies are using #BlackLivesMatter hashtag w black image on insta. We know that’s it no intent to harm but to be frank, this essentially does harm the message. We use hashtag to keep ppl updated. PLS stop using the hashtag for black images!! pic.twitter.com/eG2fPaybNW
— Kenidra4Humanity ~ BLACK LIVES MATTER ~ (@KenidraRWoods_) June 2, 2020
ここでティーは効果的な抗議の方法を提案しています。
一週間、警官たちに殺された犠牲者の写真を投稿して問題提起する方法もある。実生活で人種差別的発言をする人がいたら、抗議する方法もある。
寄付で参加する方法、お金で抗議する方法もある。どこのブランドの商品を購入して、どこのブランドをボイコットするか、考える手もある。
2020年7月7日は「ブラックアウト2020運動」の日です。この日は1セントも使いません。私たちがボイコットをすることで支配階級に打撃を与える目的。ポスターを手に持っていても本当の変化はもたらさない。もっとも痛いところ、経済的な損失を与える抗議をする予定。
#blackoutday2020はラッパーのT.I.や人権活動家のショーン・キングが呼びかけている運動です。
記事でも紹介されています。
ハッシュタグの効果は一過性で、表面上の団結はもたらしますが、実社会で変化をもたらすためには工夫をしないといけません。寄付を行ったり、議員へ電話をしたり、抗議のメールを書いたり、署名活動に参加する方法もあります。人種差別的な発言をしているブランドに一銭も使わない方法もあります。すべての商品の購入をボイコットするのも一つです。
ティーはアマンダ・シールズ(Amanda Seales)のInstagram動画を引用し「アフリカ系アメリカ人を応援するにはどうしたら良いか、私たちに質問しないで。今の時代グーグルもあるし、何が問題かを自分で調べ、学んでほしい」とも話しています。こちらがアマンダ・シールズの動画です。