『ザット’70sショー』に出演していた俳優のダニー・マスターソンが2件の性的暴行で有罪判決を受け懲役30年を言い渡されました。ダニーは3件の暴行容疑で裁判にかけられていました。
この裁判に伴い『ザット’70sショー』の共演者で20年以上の親交があった俳優仲間のアシュトン・カッチャーとミラ・クニス夫妻が炎上しています。カッチャーとクニスはマスターソンの減刑を求める手紙を裁判官に送っていたことが、裁判の記録が公開された結果、明らかになったからです。
性的暴行で有罪になったマスターソンを擁護していた二人が批判を浴びることになりました。
アシュトンとミラ夫妻の謝罪
アシュトン・カッチャーとミラ・クニスは、カッチャーのInstagramに謝罪動画を投稿しています。彼らは「私たちは暴行の被害者を信じて支えてきました。これからも支援を続けていきます1。数か月前、マスターソンさんの家族から手紙の依頼がありました。25年間親交があり、私たちが知っているマスターソンさんの人柄について書きました。適切な判断が下せるようにと思い書いたのであって、決して被害者の方たちの主張を疑うような内容ではありません。裁判官へ向けて書いたものです。」と釈明しています。
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夫妻は手紙でマスターソンのことを「芸能界で信頼している先輩。たいへん勤勉で礼儀正しく、共演者もスタッフも平等に接する人。」と書いていました。
動画の公開から数時間後には、コメント欄が閉鎖されています。夫妻を批判する厳しいコメントが大量に書き込まれていたためです。
夫妻を批判しているのは視聴者だけではありません。マスターソンの被害者の一人である俳優のクリッシー(Chrissie Carnell Bixler)さんはInstagramストーリーズにこのような投稿をしています。
ミラ・クニスへ。あなたが撮影現場で経験したことを思い胸を痛めています。過去のインタビュー動画であなたが話していることが問題を物語っています。トロントで起こったことも私は知っています。『ザット’70sショー』の最初の5年間、私も現場にいたことを覚えていないようですね。
Chrissie Carnell BixlerさんのInstagramストーリーズ
たいへん意味深な内容ですが、はっきりしたことは何もわかりません。
クリッシーさんの指摘に関係するかもしれない動画があります。アシュトン・カッチャーとミラ・クニスのインタビュー動画です。
当時14歳2のミラ・クニスと共演シーンで「マスターソンさんが未成年のミラとキスする勇気は俺にないだろうと賭けを持ちかけられた。ディープキスできなかったら$20をマスターソンに払う約束だったから、した」とアシュトン・カッチャーが語っています。ミラ・クニスにとって人生最初のキスだったそうです。
Found the video…Danny bet Ashton to french kiss 14 year old Mila during one of her first scenes. Notice how he downplays his actions. No wonder Ashton covers for Danny, they have dirt on each other! Birds of a feather… https://t.co/6EmP8AtKjn pic.twitter.com/JKXXKvLlSl
— Michelle (@MichelleRedSoul) September 9, 2023
当時、クニスは14歳、カッチャーは19歳でした。この関係が不適切だったと批判されています。未成年者とのディープキスをそそのかしたマスターソンを「業界のお手本」と夫妻は表現していたようです。
夫妻への批判
Instagramの動画を見た人々は、夫妻の釈明を批判しています。
YouTuberのニックの投稿です。
this scripted video 😂 using those acting skills I see. They asked for a letter you had the opportunity to say no. pic.twitter.com/8uF87CYM4w
— Nick (@itsNICKSNIDER) September 9, 2023
“Those letters were meant for the judge” = “bitch we ain’t know y’all was gon see us supporting our rapist friend and it would be public record omg” 😭 https://t.co/Ro8JZjjSyq
— Maya Angelique👑 (@moneyymaya) September 9, 2023
ここまでの内容はモイスト・クリティカル（チャーリー）が動画にしています。
モイスト・クリティカルは「2023年の『YouTubeリワインド』が制作されるとすれば、ほとんどの内容が謝罪動画になるだろう。そんな謝罪で埋め尽くされた今年でも、稀少な謝罪があった。ハリウッドセレブの謝罪だ。性的暴行した罪に問われていた人を擁護していたからだ。その容疑者の人格を素晴らしいと褒めちぎっていたんだから批判されても仕方ないだろう。」と紹介しています。
さらに何か起こるだろうという声もあります。
If you weren’t in Hollywood during the early 00s you don’t know how huge and tentacled the That 70s Show cast were when it came to running this town. For a long time they ran the nightlife here. There’s soooo much more to come. Trust.
— 🔥 🏠 with a Y 🏠 🔥 (@wyntermitchell) September 10, 2023
夫妻は世間に見せていたイメージと、私的な仲間への対応に食い違いがあって批判されてしまいました。謝罪動画を出したのは悪手だったのかもしれません。多くの人の目に触れることになり、より大きく炎上してしまったからです。
しかし、本人たち自身がイメージの食い違いを強く意識していたからこそ動画を出さねばならぬと判断したのでしょう。それは、俳優にとって、演技以上に世間に見せるイメージが重要だからだと思われます。おそらく、世間のイメージが起用されるかどうかを左右するからでしょう。これからの俳優やアーティストは、本業以外にどんなイメージで売るのかを慎重に判断していく必要がありそうです。
注
- アシュトン・カッチャーは人身売買の被害者を支援する団体を立ち上げ、支援をしてきたことで知られている。
- ミラ・クニスが14歳だったのは1997年である。
