DoorDash Grandmaはヤラセ?大企業優遇政策なのに美談のようなパフォーマンス

YouTuberニュース

ホワイトハウスが出前サービスのドアダッシュ(DoorDash)とコラボした広報活動をしていました。ダッシャー(ドアダッシュで配達員をする人)の女性がトランプ大統領にマクドナルドのバーガーを届け、100ドルのチップを受け取っています。ダッシャーの女性は70歳を超えていますが、がんを患う夫の治療費を稼ぐために懸命に働いている…という美談として紹介されています。

このパフォーマンスにはチップ非課税(No tax on tips)を政策に掲げたトランプ政権が「$11,000(約170万円)の所得控除を受けた」とする女性を登場させる目的がありました。しかし、広報はうまくいっていません。登場した女性の過去や控除額の信ぴょう性、DoorDashを批判する声、先進国なのに国民皆保険がない米国を批判する声、さらにチップ制度そのものを批判する声があがっています。

高齢の女性が夫の治療費のために働かないといけない残酷な現実から目を背け、「夫の治療費のために働く高齢女性」という美談にしたのは無理があったようです。

今回の内容はMatt Bernsteinが動画で紹介しています。

The Truth About DoorDash Grandma
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ドアダッシュおばあちゃん

ドアダッシュおばあちゃん(シャロンさん)は2022年からドアダッシュで働き、これまで1万4000件以上の配達をこなしてきたそうです。シャロンさんはアーカンソー州在住で10人の孫がいるそうです。

広報活動の後、シャロンさんの画像検索をした人はネバダ州の公聴会に参加している様子や、FOXニュースに軍人として登場している画像を発見します。

しかし、軍服姿になっている画像は加工されたものでした。

妙にいろいろなところに出てきているので、シャロンさんはチップ非課税の政策に関与してきた政府公認のヤラセ要員だと判断した人がいたようです。マットの動画ではチップに依存する労働者は米国の2.5%しかいないこと、さらに「チップ非課税政策」で税控除を受けるほどの収入を得ている人はもっともっと少ないと紹介しています。シャロンさんが主張している(もしくは言わされている)$11,000(約170万円)という額を控除されるのは、連邦税率の計算からしてもあり得ないと指摘しています1

マットの動画ではシャロンさんは実際にかつては公聴会に出席したネバダ州に住んでいたが、最近はアーカンソー州に移り、本当に生活が苦しいのでドアダッシュでダッシャーをしているようだ、と紹介しています。シャロンさんはドアダッシュに利用されただけで、「高所得なロビイストがヤラセとして出演している説」は事実とは異なるのでは、と話しています。

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その後

今回のスタントを仕切ったドアダッシュの広報はSNSで「シャロンさんはDC在住ではなく、今回の広報のためにアーカンソー州からやってきた。」と認め、ヤラセだと批判する人に「本当の配達ではないのは明らか」と言い返していると投稿していました。こちらのTikTokで紹介しています。

こちらの人はシャロンさんのGoFundMeを見つめ、「このような人を支援する気になりますか?」と投稿しています。

チップ非課税政策は一見労働者が得をするように見えますが、該当する人は極めて少ない政策です。シャロンさんは大企業ドアダッシュに利用されただけのように見えます。批判するべきなのは労働者を低賃金で搾取する企業側で、シャロンさんのようなチップに依存するしかない労働者を叩くのは間違いだと感じます。

シャロンさんはトランプにほかの政策2も賛成だろ、と聞かれて、私は「チップ非課税のために来た、ただの配達なので…。」と答えを避けています。さらにトランプに「私に投票したのだろう」と質問され「たぶん」と答えています。

マットの動画では「パフォーマンスで渡された$100のチップはトランプの顔が描かれた偽札か、撮影後に奪われたに違いない」と指摘されています。

  1. 「チップ非課税政策」の最高額$25,000を控除するにはチップ収入に44%の連邦税率をかけないと$11,000の控除にならない。連邦税率は最高で37%なので、シャロンさんの主張している数字は合わない。翌日FOXニュースで年収は$22,000で、うち$11,000がチップによる収入だと説明しているが、それでも$11,000は控除額にならない。
  2. シャロンさんはトランスジェンダーのスポーツ参加について是非を問われた。
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