カナダ人ラッパーのドレイクが新アルバム『FOR ALL THE DOGS』を発表しました。発表後、アルバムのレビューをしている人の間で論争が起きています。
ポッドキャスターのジョー・バドゥン(Joe Budden) がアルバムを酷評すると、なぜかドレイクの父親が擁護に入り、さらにラッパーのアゼリア・バンクス(Azealia Banks)までドレイク批判に参加しています。
カイ・セナットは大喜び
Twitchストリーマーのカイ・セナット(Kai Cenat)は『FOR ALL THE DOGS』のライブリアクションをしていました。曲『First Person Shooter』の歌詞でMy youngins richer than you rappers and they all stream(俺の可愛がってる後輩はお前らラッパーより配信で稼いでる)に大喜びしています。
Kai Cenat’s reaction to Drake shouting him out in a song on “For All The Dogs” 😭 pic.twitter.com/c4nTSarY1N
— ryan 🤿 (@scubaryan_) October 6, 2023
カイはストリーム中にドレイクに電話して、感謝しています。動画30分から。
人気ストリーマーで若年層に支持されているカイに宣伝効果を期待して交流するラッパーは少なくありません。若年層へ受け入れられるように努力しているドレイクですが、業界のベテランからは少々厳しい意見が出ています。
ジョー・バドゥンの意見
2018年にラッパーを引退して、現在はポッドキャストで司会をしているジョー・バドゥン(43歳)はドレイクの新アルバムについて「カイ・セナットなんかどうでもいいし、(26歳のラッパー)Lil Yachtyみたいな内容だな。もっと大人向けの大人な内容のラップを聴きたい」と話しています。
さらにジョーは「アルバム聴き終わった後にドレイクの年齢調べたけど37歳だって。25歳とつるんでないで、37歳の億万長者らしく振る舞え」とも話しています。
Joe Budden GOES IN on Drake’s For All The Dogs album 😂
“I don’t give a fuck about you & Kai Cenat”
“This is like Yachty rapping… I want to hear adult Drake rapping for adult people”
Joe Budden Podcast Episode 664 pic.twitter.com/IjDvZdK3Hc
— SOUND (@itsavibe) October 7, 2023
この内容を知ったドレイクはInstagramで反論していました。「抄訳:ジョー・バドゥンは音楽業界で失敗した。音楽では生きていけないから、ポッドキャストで食いつないでいるんだ。他のアーティストのために言うが、こういう敗者の意見は聞かなくていい。」と書いています。
Drake responds to Joe Budden pic.twitter.com/vWR3yXfk7Y
— DJ Akademiks (@Akademiks) October 7, 2023
さらにドレイクの父親もドレイクの擁護に入ります。「抄訳:若いアーティスト(ドレイク)が成功を自慢すると、年寄り(ジョー・バドゥン)どもが横やりを入れてくるのは腹立たしい。黙ってろ!」と書いています。
Drake’s Daddy, Dennis Graham has spoken!
“….and to mention or put a limit on what age anyone should be dealing with which is none of his goddamn business as long as they’re of legal age.” pic.twitter.com/QagNztuua0
— Mílagro (@MobzWorld) October 9, 2023
ドレイクの父親は69歳だそうです。36歳の息子を若者扱いするのは、理解できるとして、42歳のジョー・バドゥンを年寄り扱いするのは、どのような境界線の引き方なのでしょう。かわいい息子を擁護したくて理屈が破綻しています。ケンカをしていたら自分の親父が出てきたという状況は、普通の三十路男だったら恥ずかしくて死にたくなりそうですが、ドレイクは大丈夫なのでしょうか。
しかし、ドレイクを批判しているのは大ベテランのジョー・バドゥンだけではありません。気に入らない相手とは誰でもケンカをするアゼリア・バンクス先生です。
沼から出てきたアゼリア・バンクス
アゼリア先生は10月9日のInstagramストーリーズにこのような投稿をしていました。
Azealia Banks comments on Drake’s response to Joe Budden:
“Does drake know his nose job and liposuction is not hiphop??
Does drake know that no one who actually understands hiphop – a culture born from oppressed, don’t reeeeeeeeallly care about his soft-toothed colonized… pic.twitter.com/Ti0MwYK02d— Pop Base (@PopBase) October 9, 2023
ずいぶん辛口です。誰も見たことのないようなクリエイティブな悪口です。アメリカの文化をカナダ人にわかられてたまるか、という気概(えすのせんとりずむ)を感じます。
アゼリア先生はこれまで、子役スターのスカイ・ジャクソン、ジジ・ハディドと交際していたけどぐちゃぐちゃの別れ方をしたミュージシャンのゼイン・マリク、暴行容疑で逮捕歴のある俳優のラッセル・クロウ、元祖おバカ系政治家のサラ・ペイリン、ラッパーで名誉黒人のエミネム、悲しい曲ばっかり歌ってるラナ・デル・レイ、最近バックダンサーから訴えられた歌手のリゾ、グライムスとイーロン・マスクの奇天烈カップルとケンカをしています。もう斬る相手がいれば人種・年齢を問わず斬るのがアゼリア先生の主義のようです1。
強すぎるアゼリア先生ですが、問題発言が多すぎて干されたのは玉に瑕です。ときどき、沼から出てきて悪口を吐いてまた沼に帰っていきます。
ここまでの内容はJ Nolanが動画にしています。
誰が何を言っても、ドレイクを聴く人は聴くのでしょう。
(2023年10月21日:削除されたツイートをキャプチャ画像で置き換えました。)
注
- これらの内容についてはBOZE vs. the WORLDがおもしろい動画にまとめている。