失われて気付く価値Unus AnnusとYouTubeリワインド2020

YouTuberニュース

2020年11月14日、人気チャンネルUnus Annusが消滅しました。チャンネルだけではなく、関連アパレルを売っていた公式サイトも同時に閉鎖されています。

ウヌス・アナス(Unus Annus)は登録者数2750万人のYouTuberマーカプライヤー(Markiplier)とその元編集者イーサン(CrankGameplays)が立ち上げた実験的なチャンネルでした。Unus Annusはラテン語で「一年」という意味です。チャンネル名のとおり一年間、毎日欠かさず動画が投稿されていました。※筆者はUnus Annusの動画を1本も見たことがありません1

マーカプライヤーたちは最終日にライブ配信をしていました。視聴者の前で、チャンネルと動画をすべて削除するボタンを押したのです。ライブ配信は一時150万人以上が視聴していました。

棺桶に入る演出もあったようです。チャンネルの終わりと命の終わりの暗喩。

ライブ配信を見ていた視聴者の中には涙ぐむ人もいたようです。

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(2021年11月7日:削除されたツイートをキャプチャ画像で置き換えました。)

執筆時、チャンネルリンクを検索しても表示されません。完全に消えてしまいました。

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なぜチャンネルを消してしまうのか? もったいないと思いませんか? マーカプライヤーはこのように話しています。
「何かが終わるまでそのものは本当に評価されない。一年間、全力を注いだからこそチャンネルを消したくない。けど、消す。消す直前の1秒間にすべてを感じてほしかった。」

Unus Annus – Post Mortem

頑張ったから消したくないけど、全力を尽くしたからすがすがしい気分も感じたそうです。マーカプライヤーは「きっと亡くなる直前も同じように満ち足りて穏やかな気分になると思う」と話しています。

他界した後に神格化されるミュージシャンのようです2。コロナ禍以前の平凡な日常を懐かしく思うこともあります。失われてから気付く何かの価値を感じてほしかった、という実験的なチャンネルでした。

YouTubeリワインドもそうです。2020年のリワインドは制作されないと発表されました。

有名であれ無名であれYouTuberなら誰でも一丸となり酷評できる機会だったYouTubeリワインドが今年は存在しないのです。みんなで批評できるから楽しかったあのリワインドがないなんて…寂しい限りです。YouTubeリワインドも失って初めて気付く大切な存在です。

ウヌス・アナスの動画を1本も見たことがなく、未来永劫見る機会を失ってしまったYouTuberのオーディナリー・ゲーマーは「小学生が喜びそうな名前の3チャンネルの存在を最後まで知らなかったよ! しかし、いいね。良いコンセプトだね。俺、1本も見てないけどさ。クリエイターとしてマーカプライヤーを尊敬するよ!」と話しています4

I Wish I Saw Unus Annus…

Image: CrankGameplays The End of Unus Annus

  1. 後の後悔先には立たず。

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    (2021年1月3日:削除されたツイートをキャプチャ画像で置き換えました。)

  2. ウヌス・アナスも例外ではない。

  3. 念のため書いておくと、Unus Annusはanus(肛門)ではなくannusである。
  4. 動画は『龍が如くシリーズ』のゲーム画面が写っているが、オムツをしたキャラクターが乱闘している。オーディナリー・ゲーマーの話の内容とは無関係である。
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