MET GALA2025 Pharrell Williamsエマ・チェンバレンに大活躍のテーマTailoring Black Style

ファッション

恒例のメット・ガラが今年も開催されました。今年のテーマは『Superfine: Tailoring Black Style』です。テーマはアフリカ史研究者でバーナード大学教授のモニカ・L・ミラーの著書『Slaves to Fashion: Black Dandyism and the Styling of Black Diasporic Identity』から発想を得ています。ドレスコードは『Tailored for You』です1。

共同ホストはコールマン・ドミンゴ(Colman Domingo)、ルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)、エイサップ・ロッキー(A$AP Rocky)、ファレル・ウィリアムス(Pharrell Williams)、そして女帝アナ・ウィンターです。

ブラック・ダンディズム、ビスポークのスーツ、ドレスなどを全面的に期待できるテーマですが、長らくMET GALAは存在自体が人種差別的、階級差別的であると批判されてきました。今回どのようにテーマを昇華するのでしょうか。

スポンサーリンク

エマ・チェンバレン

今年もインタビュアーを務めているエマ・チェンバレンはニコラス・デ・フェリーチェがデザインしたクレージュを着ています。

肌見せをするトレンドのオフィス・サイレンだと投稿されています。

スポンサーリンク

歌手ドーチー

VOGUE紙の元エディターであるアンドレ・レオン・タリー(André Leon Talley)へのオマージュを投稿していたドーチーはルイ・ヴィトンを着用しています。

頬のアートも素敵です。

テヤナ・テイラー

VOGUEでインタビュアーを務めたテヤナ・テイラーはマーク・ジェイコブスの衣装です。スタイリングを担当したのはオスカー受賞経験のあるコスチューム・デザイナー、ルース・E・カーターです。

テーマに則している非常に力強い印象です。

モナ・パテル

インド出身の起業家モナ・パテルはトム・ブラウンを着用しています。

背中のデザインが印象的です。

ジェレミー・O・ハリス

アーティストのジェレミー・O・ハリスはボー・ブランメルを彷彿とさせる衣装で登場しています。

リングはベンジャミン・ホーキンスが制作した一点ものだそうです。

リアーナ

共同ホストを務めるエイサップ・ロッキーとの間に第三子を妊娠中だと発表したのはリアーナです。マーク・ジェイコブズを着用しています。

ルイス・ハミルトン

共同ホストを務めるルイス・ハミルトンはイギリス人デザイナーのウェールズ・ボナー(Wales Bonner)を着用しています。

ブライアン・タイリー・ヘンリー

ブライアン・タイリー・ヘンリーはナイジェリアのブランド『オレンジ・カルチャー』を着用しています。デザイナーはアデバヨ・オケ＝ラワルです。

アンドレ3000

アンドレ3000は自身のブランド『ベンジャミン・ビクスビー』とバーバリーのディレクターであるダニエル・リーとコラボした衣装を着ています。

グランド・ピアノを背負っているので目立ちます。

おまけ

共同ホストのファレルは歌手のサブリナ・カーペンターに「君は背が低いからトラウザーはなしね」と言い放ったそうですが、他にもトラウザーなし命令を受けた人がいるのではと指摘されています。

うーむ。トラウザーはあった方がよいのではと思います。

ワースト

カイリー・ジェンナーはこれまで黒人文化を盗用したとされていますが、今回のMETのテーマでもう少しひねりのある衣装は着られなかったのかと指摘されています。

カイリーの衣装はフェラガモです。

続いて、マヤ・ホークの衣装も評価が低いです。プラダを着用していますが、今回のテーマに則していないと批判されています。

余談ですが、TikTokファッションインフルエンサーのウィズダム・ケイは招待されなかったようです。テーマにぴったりのインフルエンサーのはずですが、残念です。

MET GALAはグロテスクなほど貧富の差を強調するイベントであるとボイコットを促す向きもありました。反論として、MET GALAはチャリティーイベントであること、米国の政権はDEI(多様性、公平性、包括性)を敵視し廃止しているなかで、MET GALAは後世に語り継ぐべき文化を守る取り組みを担っていることがあげられています（投稿）。

過去のMET GALAについての記事はこちら！

  1. Met Gala 2019のセレブの装い　シンデレラからハンバーガーとゴルジ体まで
  2. MET GALA 2021のスタイルに注目 ラグラッツ、忍び寄る影、金持ちに課税せよ
  3. キム・カーダシアンがMETガラでマリリン・モンローのドレスに傷をつけたが、悪いのはキムではない？
  4. Met Gala 2023テーマはカール・ラガーフェルド 消えたインフルエンサーと猫祭り
  5. MET GALA 2024 時間の庭がテーマで花だらけでもディストピアな世界観

Image: 2025 Met Gala Red Carpet Live Watch-Along Fashion Roadman

注

  1. 近年KKKーダシアン家を始め、セレブがテーマに従うことが少なくなっているが、真面目にテーマに即してほしい。
タイトルとURLをコピーしました