秋の気配を感じると無性に切ない気分になります。
そんな時はとことん切ない気分に浸りましょう! オススメの曲を紹介します。
どれも人生の移ろいを歌っています。時間と共に否応無く変化していくものの切なさを歌った曲、運命に抗おうとする曲、人生を自分の力で切り開こうとする曲です。
benny blanco, Halsey&Khalid – Eastside (official video)
歌いだしはKhalidの温もりがある声で「昔は手をつないでいるだけで十分だった」と始まります。
コーラスは「夢に向かって頑張ればなんにでもなれる」と明るい雰囲気です。若い頃の恋を歌っています。Halseyは「今はいろんな責任を背負ってしまった……」と歌い現実に直面させられた様子を語ります。
理想と現実の隔たりがなんとも切ないです。
映像と曲のテーマは同じですが曲とは別に物語が成立しています。
映像は音楽プロデューサー本人が出演しています。プロデューサーの自伝的内容です。昔プロデューサーがダンスパーティーに誘った女の子も出演しています。
一時期は接点があった二人ですが、今は別々の人生を歩んでいます。女の子に至ってはプロデューサーの記憶も曖昧だそう。切ないですね。
Kygo – This Town (Lyric) ft. Sasha Sloan
「変化の無いこの町から出て行こう」と歌っています。曲から現状に不満を持ったカップルの儚い夢が感じられます。「友人たちは子どもなのにみんな結婚してしまった」と歌います。でも「私たちはあんな人生を送りたくない」ということなのでしょう。
この曲からアメリカの閉鎖的な町を感じます。限られた人間関係の中で生き、死んでいくような。そんな運命から抜け出したいと歌っているようです。「海辺のどこかに家を買ってあなたと一緒に住みたい」と言っているように感じられます。夢がそのまま夢で終わってしまう予感がする曲です。
Tracy Chapman – Fast car
この曲ではもっと深刻な問題に直面した主人公が人生を切り開くために動き出そうとしています。「今夜町を出るかこのまま死ぬか」と歌っています。母親は去り、残されたアル中の父親の面倒をみるため、学校を辞めて仕事をする主人公。もうそんな人生を送りたくないと「あなた」とFast carに乗って町を出ます。どこかの街で仕事をして現状を変えたい主人公の焦りを感じます。「郊外に家を買って私たちなりに幸せに暮らそう」と。月日が経ち、いつの間にか抜け出そうとしていたあの生活と同じ暮らしに戻っている…そんな切ない曲です。
Fast carは1988年にリリースされました。Kygoの曲は2017年、Benny Blancoの曲は2018年にリリースされています。どの曲も「代わり映えのしない町から出て行こう」と歌っています。
特にFast carはリリースから30年経った今も人々に愛されている曲です。「この現状から抜け出して行動を起こしたい」という人々はいつの時代にもいます。Fast carがこれだけ長い間愛されているのはそういった人々の心に響く曲だからなのでしょう。