2019年、多くのハリウッドセレブがYouTubeで活躍しています。映画やテレビ番組で人気になったセレブたちが次々にYouTubeチャンネルを開設するのはなぜでしょう?
大活躍のハリウッドセレブたち
俳優ウィル・スミス(Will Smith)はYouTube登録者数698万人です。チャンネルで最も再生された動画は映画『アラジン』の予告編で、3100万回再生されています。チャンネルは2017年の年末に開設されています。
女優マデリン・ペッチ(Madelaine Petsch)のYouTube登録者数は482万人です。チャンネルで最も再生された動画は女優のリリ・ラインハートと共演した動画で、1000万回再生されています。
俳優ジャック・ブラック(Jack Black)のYouTube登録者数は426万人です。2018年の年末にチャンネルは開設されています。チャンネルで最も再生された動画は(最初に投稿された)紹介動画で、1200万回再生されています。
俳優ザック・エフロン(Zac Efron)のYouTube登録者数は99万人です。2019年の3月から動画が公開されています。チャンネルで最も再生された動画は女優のニーナ・ドブレフと共演した動画で830万回再生されています。
他にもThe Rock(登録者数457万人)、シェイ・ミッチェル(登録者数417万人)、ノア・シュナップ(登録者数214万人)、ライアン・レイノルズ(登録者数166万人)も登録者数が多く人気です。
このように多くのハリウッドセレブがYouTubeで活躍しています。その秘密は、YouTubeの資金援助1にあります。
2018年からYouTubeはハリウッドセレブ(俳優・ミュージシャン・アスリート)たちに数百万から数千万円の資金援助をして、YouTubeのチャンネルを開設するように促してきました。さらに、コンテンツの作り方や共演すべきクリエイターまでおすすめしてきました。
たとえば、歌手のLilNasXは2019年の6月下旬にこのようなツイートをします。
『パニーニ』のリミックスに(セレブシェフ兼YouTuberの)ゴードン・ラムジーに参加してもらいたい。
tryna get gordon ramsay on this panini remix
— nope (@LilNasX) June 20, 2019
すると、7月の上旬には共演が実現しています。
Paninis. Done. @LilNasX enjoy @LuckyCatGR pic.twitter.com/QdS3b5hDGt
— Gordon Ramsay (@GordonRamsay) July 3, 2019
このコラボの根回しをYouTubeはしていました。動画はゴードンのチャンネルに投稿され、760万回再生されています(動画リンク)。
クリエイターの声
アダム22の意見です。
YouTubeは何年も動画投稿してるようなクリエイターを抑圧しつつ、彼らの不安要素を取り払うわけでもなく、セレブにYouTuberになるように数千万円の資金援助をしてる
Youtube are giving celebrities 6 figure budgets to become youtubers while also demonetizing and suppressing content from loyal creators who have been making content on the platform for years and often can’t even get their most basic concerns addressed https://t.co/uylSOnU4q3
— adam22 (@adam22) October 18, 2019
YouTubeのパロディアカウント「正直なYouTube運営」がアダム22に返答しています。
アダム意見を寄せてくれてありがとう。報道内容がどのような印象を与えるか、重々承知していますが、残念ながらすべて事実です。だからこそ我々は正しいことをするために、歩みを戻し……回れ右して……
……あなたたちを無視することにしました。
素敵な1日をお過ごしくださいね
正直なYouTube運営より。
(2022年12月24日:削除されたツイートをキャプチャ画像で置き換えました。)
著作権侵害だってYouTubeに指摘される曲、大物YouTuberは使って収益化されてる。特別扱いしてるよな。もう(YouTubeは)ゴミだろ。
Youtube copyrights my videos for the exact same song other big youtubers can use and monetize. they play favorites. its trash now
— surfnakd23 (@surfnakd23) October 18, 2019
BWCの意見です。
YouTubeは普通のクリエイターを疎外するつもりなのか? 知ってよかった
(2021年1月24日:削除されたツイートをキャプチャ画像で置き換えました。)
こちらの動画では、ハリウッドセレブがYouTubeに上陸しつつあると紹介しています。
動画では、毎年恒例の年末に公開されるYouTubeリワインドの冒頭に出演するのはハリウッドセレブになりつつあると指摘しています。2018年のリワインドは視聴者に不評で、史上最も多く低評価が付いた動画になってしまいました。
2019年のリワインドでは2018年の反省を生かして、普通のクリエイターを称揚するリワインドになるのか、ハリウッドセレブを起用して反感を買うのか、注目されます。CEOのスーザンは同じ間違いはしない、と話していましたが。
余談ですが、有名女優のドリュー・バリモア(Drew Barrymore)は認証マーク付きのYouTubeチャンネルを開設2していますが、執筆時17名しか登録していません。普通のクリエイターだったら登録者数17名で認証マークはつきませんね。
参考:YouTube Becomes Popular Side Hustle for Hollywood Stars
Image: FootofaFerret, MTV International
注
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In 2018, per multiple sources, the company began offering public figures between five- and six-figure lump sums — “not life-changing,” per one rep, but real money — to subsidize the startup costs. These deals aren’t for original programming, the sources note, explaining that YouTube is hands-off when it comes to the content that is produced using the money. Khanna declines to comment, noting that YouTube “can’t disclose any contractual details” of its partnerships with talent.
Hollywood Reporterの記事“YouTube Becomes Popular Side Hustle for Hollywood Stars”より。Content Partnerships, Entertainment部署のPreeya Khannaに取材している。
- ドリュー・バリモアのチャンネルは2019年3月開設。