誰もが「またか」と思う事件が発生しました。白人インフルエンサーの過去の人種差別投稿が掘り起こされ炎上しています。今回はポッドキャスト『キャンセルド(Canceled)』の司会者ブルック・スコフィールド(Brooke Schofield)です。
ブルックは元彼の歌手クリントン・ケインのウソを暴露してTikTokで大人気になっていました。人気インフルエンサーによくあることですが、注目されるようになると過去のSNS投稿が掘り起こされ、（案の定）問題発言が見つかって批判されます。ブルックについては10年以上前のツイートが掘り起こされ非常に人種差別的だと問題になっています。
ブルックは釈明動画を出しますが、さらに批判され、二回目の釈明動画を出して沈静化を図っています。ブルックの仕事仲間である炎上系YouTuberタナ・モジョも、トリシャ・ペイタスも同様の理由でこれまでに何度も炎上しています。今回の騒動でブルックもタナもトリシャも同じ穴の狢なのだ、という意見が出ています。
問題の投稿
こちらのTikTok動画で一部のブルックの問題投稿が見られます。
「（17歳の）トレイボン・マーティンがジマーマンに殺されたのは正当防衛の結果」、2016年トランプ元大統領が当選した際には「アメリカは再び偉大になった」、「事実を知っている層とヒラリー・クリントンに投票する層がいる」、その他Nワードやメキシコ系移民に対する差別発言も多く見られます。
ブルックは他にも「大学の論文でリベラルのふりをして書いたら成績が劇的に良くなったのはおかしい…」とも投稿していました。
これらの投稿でブルックは批判されます。
謝罪
批判されたブルックは謝罪動画を投稿します。「みなさんと同じように感じています。ツイートは本当に不快で、間違っていて、最低です。」と話しています。
続けてブルックの両親は薬物依存症だったため、FOXニュースとラッシュ・リンボーだけを聞いているような保守的な祖父母に育てられた、とブルックは言い訳をしています。家庭環境が悪かったからだと言いたいようです。
しかし、掘り起こされたツイートの中にはブルックが18歳頃のものもあり、もう善悪の判断は充分できる年齢ではないのか、これが本来のブルックの思想なのではないかと指摘する人もいます。
批判するクリエイターたち
こちらはインフルエンサーのデンゼル・ディオンの投稿です。デンゼルは「白人インフルエンサーが謝罪動画で言うべきことはごめんなさいで良くない？ どのような家庭に育って環境のせいでこうなりました、私は被害者です、とか余計だよ。差別的な家庭で育っても、人種差別しない人はいるから。昔の私はたしかに人種差別主義者でしたが、今は違いますって言ってほしいな。」と話しています。
デンゼルのコメント欄には「ブルックはトリシャ・ペイタスと仲が良い。トリシャは差別発言を冷やかしでしているだけと言い訳をしているけど、その言い訳が通用しなくなったら被害者ぶって毎回逃れている。ブルックも同じ手法を使うんだろうな。」「デンゼルの言うとおり。差別的な親でも反論する子どもは大勢いるよ。」と書かれています。
デンゼルのTikTokコメント欄
こちらはTikTokerのベッカデイの投稿です。ベッカは謝罪をしたはずのブルックがよりによってトランプ元大統領とエイデン・ロスが一緒に写っているInstagram投稿にいいねをしているのを発見して批判しています。ベッカは「謝罪動画を公開した1時間後に、いいねしているから、実際は何も反省していないと思う。トランプは罪のない黒人を射殺した警官は刑事責任に問わないって言っている人だよ。タナはMAGA帽を被ってたし、ブルックもタナも人種差別を平然としている。」と話しています。
ベッカのコメント欄にタナ本人が書き込みをしています。「私は100%民主党支持で、カマラ・ハリスに投票する。」だそうです。リプには「カマラにNワード言うけど、票は入れるから」と皮肉が書き込まれています。
タナの書き込み
タナは民主党支持なのだそうですが、だからといって人種差別主義者ではない保証はありません。人種差別主義者でも民主党を支持する人はいるでしょう1。
各方面から批判されたブルックは再度謝罪しています。ブルックは謝罪をしてツイートは人種差別的な内容だったと認めつつ、大学では社会的人種差別について学んだ、と話しています。それについてもリベラルのふりをして書いたと過去にツイートしていますが。
さらにトランプ元大統領とエイデン・ロスのInstagram投稿にいいねをしたのは「何も考えていなかった。意外な組み合わせだったからおもしろいなと思っていいねを無意識にしてしまった。」と釈明しています（動画）。
ここまでの内容はSpill Seshが動画にしています。
ブルックもタナもトリシャもファン層は彼女たちと同じ白人が大半です。人種差別的な発言をしても問題視しない空間が彼女たちを応援しています。今回の騒動でも当面は批判されそうですが、しばらくして過去にそうだったようにファン（白人）は彼女たちを許し、彼女たちはまた活動を続けることでしょう。
余談ですが、個人的に聴いていたポッドキャスターが「私はトリシャ・ペイタスの擁護派です。」とさらっと言っていて、心底幻滅したことがあります。
