Netflixのドキュメンタリー『アメリカズスイートハート ダラス・カウボーイズ・チアリーダーズ』が話題になっています。監督は『チアの女王』や『ラスト・チャンス・ユー(Last Chance U)』で有名なグレッグ・ホワイトリーです。
今回グレッグ・ホワイトリーが題材に選んだのはNFLチームのダラス・カウボーイズの選手たちではなく、そのチアリーディングチームです。アメリカズスイートハート（アメリカの恋人）というあだ名が付けられるほど、美貌はもとよりダンスも完璧であることで有名なチアリーダーたちです。ドキュメンタリーは彼女たちがチアリーダーになるまでの選抜から厳しい練習、晴れの舞台までを追います。
冒頭は2023年度のチーム選考シーンです。全米から何百人もの応募がありますが、二次審査でテキサス州に呼ばれてダンスを披露できるのは70名です。その後、厳しい合宿を経て最終メンバーの36人が決まります。
ダラス・カウボーイズ・チアリーダーズ（通称DCC）は全米一のチアリーディングチームです。そのため、実は、彼女たちを撮影して作品にしたのはグレッグ・ホワイトリーが最初ではありません。密着リアリティ番組『Dallas Cowboys Cheerleaders: Making the Team』が放送されていました。2006年からカントリー・ミュージック・テレビジョン(CMT)で放送され16シーズン続いた人気番組でした。
チームを指導するのは鬼監督ケリー(Kelli Finglass)と振付師ジュディ(Judy Trammell)のペアで、リアリティ番組に引き続きNetflixのドキュメンタリーでも同じです。
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人気の出演者
チアリーダーは美人揃いですが、見た目だけでなく性格も良いことがドキュメンタリーでは描かれています。その中でも視聴者の人気が高いチアリーダーたちを紹介します。
ケルシー(Kelcey Wetterberg)
小児科の看護師をしながら5年間チアリーダーとして活躍したケルシー(Kelcey Wetterberg)です。番組中に俳優の彼と婚約したり、チームリーダーに選ばれたり、5年目で引退を決めていたり大活躍でした。最近はウエディングドレスを決めたことをInstagramに投稿しています。
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ヴィクトリア(Victoria Kalina)
母親がダラス・カウボーイズのチアリーダーをしていたことから、ヴィクトリア(Victoria Kalina)もチアリーダーになることを幼少期から意識していました。憧れのリーダーになることはかなわず、4年目で引退することを番組中に発表しています。
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ヴィクトリアはドキュメンタリーの公開に合わせてYouTubeチャンネルを開設しています。最新動画ではニューヨークに引っ越すための荷造りをする様子を投稿しています。
リース(Reece Weaver)
いつもニコニコして視聴者の人気者になった新人はリース(Reece Weaver)です。信仰に篤いリースは男性が長らく苦手だったそうです。初めて交際した彼氏とそのまま婚約したことを番組で明かしていました。番組での予告通り、2024年4月20日に結婚式を挙げています。
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4月20日は大麻の日でもあるので、そんな日に結婚するのは「大麻愛好家なの？」と監督に質問されていました。リースも夫も吸ったことはないそうです。
アニーシャ(Anisha Kay)
残念ながら新人選考で落ちてしまったものの、健闘したアニーシャ(Anisha Kay)です。TikTokでは「選考に落ちましたが、これから南アジア系の人たちがダラス・テキサスのチアで活躍していけますように」と投稿しています。
多才なアニーシャは小児歯科医を務めながら、ボリウッドから着想を得たボリフュージョン(Bollyfusion)のダンスレッスンを各地で開催しています。
アリ(Ariana McClure)
アリ(Ariana McClure)もギリギリのところでメンバー入りできませんでした。理由は身長です。2024年にマイアミ・ドルフィンズのチアに選抜されトレーニング中だと投稿しています。
ケリーもジュディもアリを気に入っており、残すつもりだったようですが、経営者でネポベイビーのシャーロット(Charlotte Jones)が「アリの身長が低すぎて、子どもがチアリーダーたちを追いかけている様に見える」と発言したことから、脱落してしまいました。最初から身長制限は設けるべきなのでしょう。
キャット(Kat Puryear)
2022年に引退したベテランであるもののチアリーダーたちが得る賃金について発言したキャット(Kat Puryear)も話題になっています。キャットは「DCCのメンバーはチックフィレイのバイトと同じくらいの給料かな。」と衝撃の発言をしていました。ネポベイビーのシャーロットによれば、夢のある職業だから給料が低くても問題ないらしい。
キャットは不動産業者として働きつつ、今でもDCCのジュニア振付師としてDCCに関わっているそうです。
賃金が低すぎる問題
批判されているのはオーナーの一族です。特に審査の際に厳しい発言をしていたオーナーの娘シャーロットが批判されています。
こちらの動画ではシャーロットのSNS投稿に「億万長者がチアリーダーたちに一流のダンスを要求するくせに最低賃金しか払わないっておかしいでしょう」「浮世離れした億万長者がまた搾取してる」などのコメントが付いていることを紹介しています。
多くのチアリーダーたちは日中は働き、夜7時から10時半までの練習に参加しています。そのような過酷な生活を続けられるだけで超人だと感じます。彼女たちのためにもう少し報酬を上げてほしいと多くの視聴者は思ったことでしょう。
『アメリカズスイートハート ダラス・カウボーイズ・チアリーダーズ』は『チアの女王』や『ラスト・チャンス・ユー』と比べると少し小粒ですが、グレッグ・ホワイトリーの手腕が光る佳作でした。ときどき挿入されるリアリティ番組のシーンと比べると質が格段に高いところに注目です。
