日本マクドナルドの宣伝動画が予期せぬ論議の的になっているので紹介します。動画を見たX(元Twitter)ユーザーは「これは小児性愛者のための動画だ」と言ったり、「家族なんて持てないと思い知らされる動画」と解釈したりしているようです。
一方で、「『この動画は悪しき伝統的家族観を助長している! 多様性を認めてない!』と怒っているやつがいるぞ!」という意見もありますが、それは違うようです。
話題の動画
論議の的になったのはこちらの動画です。親子3人が仲良くマクドナルドを食べているほほえましい動画です。
特別じゃない、しあわせな時間。 pic.twitter.com/P7Og6hbMsx
— マクドナルド (@McDonaldsJapan) September 20, 2023
一見、何の変哲もない宣伝動画です。しかし、かわいい動画と見る人もいれば、気色悪いと感じる人もいるようです。
It’s creepy how the mom has the exact same proportions as the child. Like literally down to the hands. https://t.co/yxHvWVQtTX pic.twitter.com/ElWonXcyb9
— ☠ 𝑶𝒔𝒊𝒂𝒔 ☠ (𝓜𝓪𝓬𝓪𝓺𝓾𝓮 𝓪𝓻𝓬) (@Osiasart) September 20, 2023
見ているとつらくなる人もいそうだという意見もあります。
翌日には友人とつるむのも無理だと気付かせた。
次は何だ?
First McDonalds Japan reminded Twitter users that they will never have a family.
The next day they reminded Twitter users that they will never have friends.
What’s coming next? 👀 https://t.co/e6Dt5fR9Cg
— Rev says I love my wife (@Rev_says_desu) September 22, 2023
こちらの投稿では、「4、5歳の一人で座って食べられる年齢の子どもが父親と一緒に座っているのは気味悪い。フライをもらって頭を振る仕草は不自然だ。」、「子ども作れってプロパガンダだ」、「母親と子どもがそっくりなのは小児性愛を助長しているのか??」などの意見をまとめてスクリーンショットにしています。
This one McDonald’s ad has done more psychic damage to the neurotic twitter freaks than anyone can imagine pic.twitter.com/Kg2JyoO56M
— FlamencoTV (@FlamencoTV_YT) September 24, 2023
無害な動画からこのような解釈をできる人の想像力に驚きます。スクリーンショットになっているツイートを検索したのですが、見つかりませんでした。冗談を言ったら攻撃されたので消してしまった人もいるかもしれません。
別に左派が怒っているわけではない?
さらに空想でケンカが起こっていると指摘する人もいます。
(2025年2月18日:削除されたツイートをキャプチャ画像で置き換えました。)
確かに、「この動画を見て怒る奴らはカワイソウだね」という意見や、「みんななんでこれを嫌ってるの?」という意見はたくさんありましたが、肝心の怒りや嫌悪感の表明はほとんど見つかりませんでした。一体なんだったのでしょうか。
ここまでの内容はClownfish TVが動画で紹介しています。
動画を見たときの印象は文化や考え方によって大きく変わります。日本のコマーシャルを海外のYouTuberに見せると驚く例がこちらで紹介されています。
たらこのコマーシャルを不気味だと感じるのは、たらこが何なのかわからない人からすれば不気味に見えるでしょう1。今回の日本マクドナルドの動画を妙に解釈した人たちは少し変わった視点を持っているのかもしれません。
それにしても、青のチェックマーク付きのアカウントばかりに変な意見が多いと感じたのは私だけでしょうか。「米国では敵視される(正義の)伝統的家族観が、どこかの国では大切にされている」と信じたい人が、米国内に空想上の敵を作り上げて、その敵を馬鹿扱いして気持ちよくなっているのかもしれません。
何かを見たときの反応は、自らの考えの投影であることもあります。「プロパガンダだ」と感じる人は別のプロパガンダを作りたいのかもしれません。「小児性愛を助長している!」と思う人には密かな欲望があるかもしれません。「無害な動画に怒る奴らはミジメ」と思う人は別の無害な動画に怒るミジメな人かもしれません。