OK, Boomerってどういう意味?TikTokで大流行の反響を紹介

社会・政治

最近Z世代が好んで使用しているスラングがあります。“OK, Boomer”です。“OK, Boomer”はTikTok発のミームで、米国ではメディアが相次いで取り上げる話題になっています。人気なフレーズなので、洋服にプリントされたり、マグカップにプリントされ販売されています。

こちらはTシャツにプリントされています。

“OK, Boomer”ってどんな意味なんでしょう?

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“OK, Boomer”の意味は?

大手辞書サイトDictionary.comが新語として追加しています。

“OK, Boomer”とはインターネット・スラング。
ベビーブーマー世代や年長の世代一般が抱く、現状を正しく認識していない意見、視野が狭い意見に対して、冗談や皮肉、批判を込めて使用される。

What does OK boomer mean?

OK boomer is a viral internet slang phrase used, often in a humorous or ironic manner, to call out or dismiss out-of-touch or close-minded opinions associated with the baby boomer generation and older people more generally.

Dictionary.com

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ブーマー世代とは?

Pew Reserch Centerによると、各世代はこのように定義付けられています。

1997年ー ジェレネーション・Z(Gen Z、Z世代)とは2019年時、22歳以下

Gen Z

Gen Zイメージ

1981年1996年 ミレニアル世代(Millennials)とは2019年時、23歳から38歳
1965年1980年 ジェネレーション・X (Gen X、X世代)とは2019年時、39歳から54歳
1946年1964年 ベビーブーマー(Boomers)とは2019年時、55歳から73歳

Boomers

Boomersイメージ

1928年1945年 サイレント・ジェネレーション(Silent)とは2019年時、74歳から91歳

どこで人気になった?

最近、使用されている“OK, Boomer”は、こちらのTikTokの動画が火付け役のようです。

グレン・ベック1似のおじいさんがZ世代にお説教をしています。ご覧ください。

ブーマー世代の話

Z世代やミレニアル世代はピーターパン症候群にかかっている。子どもの頃の理想郷が存在していると勘違いしたまま大人になり、みんな平等政府が世話をしてくれる社会が実現すると思っている。
けどね、もうじき我々がそうだったように、君らも現実に直面する。何も無料ではない何も平等ではない。君らの世代が描いている理想郷は持続不可能なんだよ。良いかね? その現実からは逃れられないし、あらがうこともできない。ヒッピーでさえ、気付いたさ。

このお説教に“OK, Boomer”と書いたノートを見せて、動画は終わります。

via GIPHY

その後、記事になる

ジャーナリストのテイラー・ロレンズがニューヨークタイムズで記事にしています。

‘OK Boomer’ Marks the End of Friendly Generational Relations (Published 2019)
Now it’s war: Gen Z has finally snapped over climate change and financial inequality.

“OK, Boomer”の反響が大きく、ローレンズ氏はCNNに出演しています。

CNNの動画では、ニュージーランドのクロエ・スウォーブリック議員(25)が演説中、横やりを入れてきた年配議員に対し「オーケー・ブーマー」と言い返したニュースを紹介しています。

New Zealand lawmaker shuts down heckler: 'OK, boomer'

ローレンズ氏はこのように話しています。

「オーケー・ブーマー」は決して年齢差別を助長するものではありません。

もっと軽い使い方で「オーケー・ブーマー」は意見が合わない人に対し、目を回すジェスチャー(やや軽蔑的・あきれたという意味合いがある)をするようなものです。

私が取材したZ世代は、主に親世代に対し「オーケー・ブーマー」を使用しているようでした。Z世代の親は主としてX世代です。ブーマーと言っても、「オーケー・ブーマー」の場合は、世代を指すものではなく、心のあり方を指しているわけです。考え方が古かったり、新しい概念を受け入れようとしなかったり、若い世代に対し無理解な様子を「ブーマー」と呼んでいました。

あくまでネットミーム(ネタ)から派生した用語である、と説明しています。

怒り出す人も

こちらはInternet Todayの動画です。ブーマー世代の反論を紹介しています。彼らはネットミームを理解できないので、重大なことと捉えてしまってるようです。

Ok, Boomer is now a SLUR?!

ニューヨーク・ポストのグルメ記者スティーブ・クオゾ(Steve Cuozzo)は怒り心頭の記事を書いています。「ミレニアル世代は我々世代に憎悪感情しかない。」と感じてしまったようです。さらに動画で、クオゾ氏の記事には「若者は学費が高すぎるから学費ローンを減免してほしいと言う。私の学費ローンは$4,000だったが、インフレ率で調整すると現在の平均$29,200とほとんど同じなのに。私は減免を求めず、懸命に働いて払った。今の若い世代は怠け者だ。」と書いてあることにも言及しています。インフレにもかかわらず最低賃金は70年代からさほど伸びていないのですが。

もう一人、怒りだしてしまったブーマーを紹介しています。ローチェスター在住の保守系コメンテーター、ボブ・ロンズベリー(Bob Lonsberry)のツイートです。ツイートは現在削除されています。


ロンズベリー氏はネットミームと人種差別用語を対等にしてしまいました。動画ではあきれられています。

recovered tweet 1191882136736980992

(2023年1月8日:削除されたツイートをキャプチャ画像で置き換えました。)

いつの時代も年長者は「最近の若い者は」と言うものです。“OK, Boomer”はそれに対する返しです。もし“OK, Boomer”がネットスラングから正式な英語になり、長く使われることになったら、Z世代もお小言を言って“OK, Boomer”と返される日が来るのでしょうか? いくつになっても、柔軟な考え方を持ちたいものですね。

Image: Iron Point Agents, BGM Group

  1. グレン・ベックはアメリカの保守系の過激右翼政治コメンテーター。ティーパーティーを扇動した一人である。
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