ドナルド・トランプがジェフリー・エプスタインの50歳の誕生日に送ったとされるバースデーカードが公開され、論議を呼んでいます。報じたのはウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)です。
バースデーブック
2025年7月17日にバースデーブックの存在を報じたのはWSJです。バースデーブックはジェフリーと親交があった著名人らがジェフリーの50歳の誕生日を記念して2003年に制作した凝った本でした。その中にトランプが絵入りのカードを送っていると報じていました。
トランプは報道の内容を否定し、絵を描いたこともないし、そのようなカードを送ったこともないと反論し、訴えると反論していました。その頃、民主党の議員らがジェフリー・エプスタインの遺産管理人にバースデーブックのコピーを提出するように働きかけます。
結果、2025年9月8日監査委員会が入手した文書とバースデーブックの一部を公開します。ここでWSJはトランプの筆跡や口癖を検証する記事を公開しています(記事)。
こちらが話題になっているトランプが送ったとされるカードなのですが、女性をかたどったような不気味な絵にトランプとジェフリーの対話調のセリフが書かれています。下半身にはトランプのいつものサインが書かれています。内容は「(ナレーション)人生にはすべてを得てもまだ足りないものがある……。ドナルド:だよなあ。でもそれが何かは言えないな。ジェフリー:俺も言わんよ。俺も何なのか知ってるから。ドナルド:俺たち共通点があるよな。ジェフリー:ああ、そうだな。最近そう思うようになった。ドナルド:謎めいたものは老いないね。そう思わないか? ジェフリー:事実、この前会ってから本当にそう思うよ。ドナルド:友達はいいもんだ。誕生日おめでとう。これからも日々が素敵な秘密で満たされますように。」です。
MASSIVE BREAKING: Lawyers for Jeffrey Epstein’s estate just provided a copy of the birthday book Trump Signed and placed a disgusting poem in for Epstein.
Congress just released the full letter and signature!
I have no doubt in my mind that this is Trump’s Signature.
Trump… pic.twitter.com/3cwOjYcSKy
— Brian Krassenstein (@krassenstein) September 8, 2025
トランプは否定していますが、内容といい、サインといい、なりすましとは思えません。
不気味なメッセージ
他にも弁護士アラン・ダーショウィッツの手紙も公開されています。「君へのお祝いとしてヴァニティー・アンフェアの記事の矛先を君からビル・クリントンに変更するように要請しといたよ。同封した抜粋から確認できる。お誕生日おめでとう。」と書かれています。
In case you needed further confirmation that Alan Dershowitz is a complete scumbag, here you go. He basically killed a story against Epstein, screwed the victims, and shifted the focus to someone else. pic.twitter.com/4vs2VvRgLy
— John Jackson (@hissgoescobra) September 9, 2025
冗談だとしてもこれが冗談として通る環境では本当の犯罪が行われていた確信が強まります。
他にもジェフリーが「完全に償却済みの女性(名前)をトランプに$22,500で贈ります」と書かれた写真付きの手紙も公開されています。
From the Wall Street Journal article: There’s a photo of Jeffrey Epstein with a giant novelty check implying Trump sold him a woman for $22,500 pic.twitter.com/bVvLe5w2wp
— Nick Field (@nick_field90) September 8, 2025
他にもこのような不気味なイラストが公開されています。ジェフリーと交流があった人々は彼がどのような人物で何をしているのかをよく知っていたのが窺えます。
「なんて素敵な国だろう」が恐ろしく皮肉ですが、作者はそれをわかっていたのでしょう。
苦しい言い訳
これらの報道があると、下院議長のマイク・ジョンソンは「トランプはFBIの情報提供者だった!」と言い出します。
🚨MAJOR BREAKING: The Speaker of the House just claimed Donald Trump was an FBI informant tasked with taking down Epstein.
So let me get this straight.
They want us to believe Trump was working with the FBI…
to infiltrate Epstein’s orbit…
while simultaneously partying with… pic.twitter.com/aoACjjp2e4— Brian Allen (@allenanalysis) September 5, 2025
しかし、数日後に発言を撤回しています。「エプスタイン被害者の弁護士の発言を引用してしまった。トランプ大統領がジェフリー・エプスタインの捜査に協力してきたのは公然の事実である」と話しています。
After claiming Trump was as an "FBI informant" in the Epstein case, Mike Johnson walked it back today by claiming he "misspoke" and just repeated public info.
He also claimed Trump kicked Epstein out of Mar-a-Lago to help the feds, but Trump admitted it was over competition. pic.twitter.com/T4EklK2zO8
— Amee Vanderpool (@girlsreallyrule) September 8, 2025
FBIの情報提供者ではないそうです。
トランプはウソをつきまくり、ヘイトをばらまいていますが大統領を続けています。マイク・ジョンソンは自分もウソをついても大丈夫だと思ってしまったのかもしれませんが、ウソをつくには特別な才能が必要なことをマイク・ジョンソンは学んだのでしょう。
トランプは選挙期間中はエプスタインファイルを出すと言い、就任直後は司法長官もすぐに出せると言っていたのに、急に出せないと言い出したり、あれは民主党がでっち上げたものだと言い始めたりして、迷走しています。そもそもの発端は、トランプがエプスタインと親密だったのはよく知られた事実なのに、支持者がどういうわけかトランプがエプスタインの捜査資料を公開してくれると信じ込んでいたことです。現代の米国政治はこのような不合理に覆われています。
ここまでの内容はインターネット・トゥディが紹介しています。
世論はエプスタインに注目していますが、トランプ政権は日々さらなる恐ろしいことをしています。どこから手を付ければ良いのか分からないほどすべてが崩壊しているような感覚になります。州兵を派遣したり、ICE(移民・関税執行局)をつかって不当な拘束を行ったり、言いなりにならない政治家や判事を脅迫したり、ボートに乗っている民間人をドローンで殺害したり、言語道断です。