YouTubeの動画の多くは挨拶で始まります。いつも決まった挨拶をするYouTuberも多く、特徴のある挨拶がトレードマークになっていることもあります。YouTuberとして活躍しようと思ったら、印象的な挨拶を選ぶことも大切です。
自分の挨拶の参考になるのが、これまで動画をアップロードしてきたYouTuberたちの挨拶です。最近、YouTube社が語りだしの挨拶の統計を公表したので参考にしてみましょう。年代ごとの変遷も公表されています。
残念ながら、英語などヨーロッパの言語の統計はありますが、日本語の統計はありません。しかし、一般的な傾向として日本でも参考になる内容も含まれていますのでごらんください。
圧倒的に多いのは……
英語圏で2020年に一番多かった動画冒頭の挨拶は“Hey guys!”(やあみんな!)でした。英語圏のYouTuberの動画をよく見ている方は、確かによく聞く気がするのではないでしょうか。
以下、2位は“What’s up?”(調子はどう?)
3位は“Good morning!”(おはよう!)
4位は“Hi guys!”(やあみんな!)
5位は“All right!”(よし!)、となっています。
ちなみにこれらの上位5個の中では、“Hey guys!”は36%を占めています。
結論:よく使われる挨拶はそんなに多くない。
“Good morning!”がちょっと異質ですが、GRWM(get ready with meの略で化粧などお出かけの準備をする動画)でよく使われているようです。“Hey guys!”や“Hi guys!”の“guys”には「みんな」という意味もありますが、元は男をさす言葉で「野郎ども」なので、ひょっとすると今後論議を呼ぶ1こともあるかもしれない、とYouTubeの記事には書かれています。
10年以上にわたる変遷
“Hey guys!”は2010年から2020年まで不動の1位でしたが、それ以外の挨拶には順位の変動があります。“What’s up?”は2010年は6位だったのが一時期は2位まで順位を上げています。“Hi everyone!”は2010年には10位圏外だったのが最高で5位にまでなり、2020年は8位です。
リンク先にもありますが、こちらのツイートからも変遷を見られます。
YouTube Shares New Insights into the Most Commonly Used Opening Lines for YouTube Clips https://t.co/X4b1KNes7V pic.twitter.com/ZwwBJ9P4Vh
— 🟣 Matt Navarra (@MattNavarra) May 10, 2021
結論:圧倒的によく使われる挨拶を使っておけば古びない。
ジャンルによって偏りがある
“Hey guys!”は圧倒的1位ですが、動画をジャンルごとに分けるとそうでもありません。テック動画では“Ladies and gentlemen!”(紳士淑女の皆さん!)が最多で、スポーツ動画では“What is going?”(最近どう?)が最多です。
結論:自分のジャンルでどの挨拶が使われているのかを調べて合わせよう。
英語以外では?
英語以外にブラジル(ポルトガル語)、フランス(フランス語)、ドイツ(ドイツ語)、メキシコ(スペイン語)の動画の挨拶の上位5個も調べられています。目立つ特徴は、フランス語では「みんな」にあたる語句(«tous»や«tout le monde»)が全部に入っていること、ドイツ語ではほかの言語ではあまりない「ようこそ」„willkommen“があることでしょうか。
結論:郷に入っては郷に従え。
どんなデータを調べたの?
YouTube社がこの統計をとるために使ったのは、もちろんYouTubeにアップロードされている動画です。そのすべてというわけではなく、以下の基準を満たすものだけを使いました。
- ブログ(vlog)であること。映画の予告編やミュージックビデオやアニメ作品など以外の、YouTuberの顔出し動画のみ。
- 2万回以上再生されていること。
- 投稿者の登録者数が2万人以上であること。
この基準を満たした動画は100万個以上あったそうです。これらの動画の字幕の最初の部分を集計しました。英語以外の言語は別の方法で抽出したようです。
結論:頑張って動画を投稿しましょう。
挨拶も大切ですが、動画の内容ももちろん大切です。YouTubeは動画の収益化を許可するか否かの基準を設けています。この基準がどのように運用されていたかについてはこちらの記事をごらんください。
Image: Octavian Dan on Unsplash