天国へ飛べ!RaptureTok関連動画が30万本 家財道具を売り貯金も投げ出す

YouTuberニュース

TikTokで携挙(Rapture)に関する動画が30万本以上投稿される現象が発生していました。携挙とはキリスト教福音派の概念で「世界の終末に神が信仰のある者を天に上げる」というものです。

今回、話題になったのは南アフリカのジョシュア・ムラケラ牧師が6月16日のポッドキャストで「2025年9月23日から24日1に携挙がある」と話していたからです。TikTokでは家財道具を売り払う人、飼い犬を預けようとする人、子どもを児童保護サービスに預ける人、携挙のときの鞄の中身紹介をする人などが登場します。

スポンサーリンク

携挙Tokの動画

携挙に備え家財道具売り払う人が登場します。携挙されない自覚のある人にとっては、必要なものを安く手に入れる機会です。

車を売る人もいたようですが、こちらの動画では貯金をすべてチップとして渡した人やゲイの姪っ子に$40,000を渡す人の話を大人のクリスマスだと紹介しています。自分は携挙されるけどゲイの姪は携挙されないだろうと思っているところに、ほんのり差別的なものを感じます。

子どもを「預ける」人も登場したようです。自分は携挙されるけれど、子どもたちはされないという恐ろしい思いが見える行動です。

普段から子どもを厄介払いしたいと思っていたのではないでしょうか。8月31日に明日学校が火事にならないかなと思う小学生の発想です。

ゲイの男性に飼い犬のアビゲイルを預けようとする人も登場します。ゲイ男性は困惑してメッセージ内容を公開しています。ゲイは罪深いので携挙されない、というのが前提のようです。やっぱり差別的です。

こちらの女性は携挙されるのに備えた鞄の中身紹介をしています。スマホ、ネックピロー、天使の輪っかを受け取る際に必要な白い服、アメリカ式プラグの充電器などを持って行っています。

たしかに海外旅行のときよりも天国に行く方が時間がかかり、気象の変化も激しいでしょうね。万全の準備が必要です。ネックピローは盲点でした。参考になりますね。プラグは変換器も持って行った方がいいんじゃないかと思います。

しかし、財産を捨て子どもを放棄した携挙されると信じた人々は、しっかりと裏切られています。携挙が起らなかったからです。

鞄の中身紹介の動画はもちろん冗談です。携挙を本気で信じていた人もいるようですが、現在では騙されやすい信者たちをからかう動画の方が多くなっているように見えます2。携挙されると宙に飛んでいくから、新品の下着を履いておこうね、という動画や、「近所のやつらが携挙を信じてる」と言ってゲラゲラ笑いながら(携挙のときに鳴り響くともいわれている)トランペットを吹くという動画もありました。

スポンサーリンク

その後

携挙の日、ある学校では「生徒が天井に頭を打ち付けないように」校庭に出したり、外で神を待つ人々がいたりしたようです。

もし携挙が起こるなら、超自然的な力で人は飛んでいくのでしょうから、天井はすり抜けられるか窓から飛んでいけるかでしょう。神が人をまっすぐ上空にしか飛ばせないと思うのはどういう種類の信仰心なのでしょうか。中途半端に合理的になるのはやめていただきたいところです。

こちらの女性は「携挙があるからと車を私に売った人へ、返しませんよ」と投稿しています。

もちろん、携挙を信じているのは正しいキリスト教徒ですから、キリスト教徒の勤めとして人々に気前よく施し、返せなんて言ってこないはずですね。

信仰心がある人にとっては残念な日でした。これらの内容はモイスト・クリティカルことチャーリーが動画で紹介しています。チャーリーは数年に一回このような珍事があると話しています。

We Survived Rapture

聖書には人間には携挙の日はわからないと記されているようで、南アフリカのジョシュア・ムラケラ牧師さえも携挙の日は知らないはずです。また、キリスト教でも携挙があるとは考えない宗派もあります。諸説ありますが、携挙は世界の終末が近づいたときに起こるとされており、信じ込んでしまった人々は終末を待ち望んでいるのかもしれません。

パレスチナでの紛争を終末のしるしと捉える人もいるようです。それにしても、差別的だったりひどい親だったりする人たちが自分が携挙されると信じこんでいるのが不思議です。おかしな終末論を信じ込むのと、端から見てひどい振る舞いをすることの共通点は、自分を客観視できないことだと思えば、不思議はないのかもしれません。

  1. ユダヤ教の新年に当たる。
  2. 本気で信じていた人々の中には動画を消した例も多いように見えた。
タイトルとURLをコピーしました